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サブスクリプションビジネスにおけるカスタマーサクセスが必要な3つの理由

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サブスクリプション型ビジネス。多くの方々はもう聞き慣れた言葉ではないでしょうか。身近なサービスで言うと、居酒屋の月額定額飲み放題サービスやレストランなどが行っているランチ食べ放題サービスなどがあります。社会的な価値観が「モノ」から「モノを利用する権利」へと変遷してきました。通常は居酒屋が顧客に対してお酒や料理を提供し、顧客は提供されるお酒、料理、サービスに対して単発で料金を支払います。サブスクリプションビジネスは、顧客がいくらでもお酒や料理、サービスを受けることができるという権利に対して毎月定額の料金を支払うというモデルです。このようなビジネスが増える中で、サブスクリプションビジネスにおいて重要なことがあります。それはサービスを利用する顧客に対して、サービスに満足し長く継続利用してもらうことです。

月額飲み放題サービスなどでは例えが難しいですが、サブスクリプション形式でクラウドサービス(SalesForceやSmartHR等)を展開するSaaS業界において、顧客に継続的にサービスを利用してもらうことが今後の事業発展にも極めて重要なポイントです。そこで必要になるのがカスタマーサクセスです。「」という概念は、サブスクリプションビジネスの発展とともに広まっていきました。カスタマーサクセスは、事業者側が顧客の満足度を維持し、さらには向上させ、さらなる付加サービスや口コミなどによるサービスの拡大に繋げる取り組み(考え方)です。今までCSと言えば、カスタマーサポートが一般的でしたが、サブスクリプションビジネスが発展してきた昨今において、カスタマーサクセスは間違いなく今後注目される分野になることでしょう。

ここでは、サブスクリプションビジネスにおけるカスタマーサクセスの重要性について解説していきます。


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サブスクリプションビジネスにおけるカスタマーサクセスとは

カスタマーサクセスとは、そもそもどう定義されているのでしょうか。
よく比較される言葉として、カスタマーサポートという言葉があります。カスタマーサポートとは顧客がサービスを利用する中の疑問点や不満を解決するために存在します。つまり顧客からの問い合わせに対して受動的に答えるという役割です。しかし、カスタマーサクセスとはあくまでも潜在的なニーズに対して、事業者側から能動的に提案して顧客が持っていた課題を解決するために存在します。つまり、事業者側から提案し、顧客の悩みを解決していくという役割です。カスタマーサポートは「守り」で、カスタマーサクセスは「攻め」と考えれば分かりやすいでしょう。昔から企業には必ずカスタマーサポートという部署が存在しました。しかし近年、サービスに対して不満や疑問を解決するだけでは顧客は満足しません。カスタマーサポートでは役不足で、事業者側が提唱しているサービスの本当の価値を出せないまま、サービスの利用を停止したり、顧客側の業務フローや組織図が変わっただけでサービスとして利用ができなくなったりとビジネスの継続性が危ぶまれるようになってきました。顧客の成功=サービスの本当の価値を最大化することが、事業者側にとって注力すべきポイントであることが近年注目され、諸所説はありますがカスタマーサクセスが誕生したと言われています。このような背景から2000年代から提唱され、取り組まれ始めたのです。

カスタマーサクセスが必要な3つの理由

それではカスタマーサクセスは具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここではカスタマーサクセスが必要な3つの理由と事例を解説していきます。

まず一つ目は顧客評価による自社サービスの改善+継続率の向上です。
サービスを提供していると、日常的に顧客から不満やサービスの改善要望を受けることがあるはずです。しかし顧客要望をそのままシステムに反映させることで、顧客は満足するのでしょうか。顧客はシステムの一部分を見てその発言をしている可能性もあります。顧客がどのようにサービスを利用し、どこの部分で不満を感じているのか、他の運用でカバーすることができないのか、ということも考えられます。カスタマーサクセスは、顧客の要望を汲み取り、自社サービスの価値を顧客にとって最大化することを目的としています。その中から自社サービスの改善点を発見しシステムに反映することでサービスの向上に繋がります。そして顧客が抱えている潜在的な課題を解決することで顧客満足度が上がりサービスの継続率も向上します。

事例:Sansan株式会社
法人向け、個人向けのクラウド名刺管理サービス「Sansan」を提供する企業です。Sansan社ではサービス提供後、サービスの価値が最大限に発揮される業務フローを顧客とともに設定します。さらには、システム管理者やエンドユーザーに対してもサービスの設定方法などを教え、サービスの最大化に向けてカスタマーサクセスを日常的に行っています。これにより現在では約7,000社以上の企業に導入、サービスは拡大し続けています。

そして二つ目は顧客満足度向上による自社サービスの社会的価値の向上です。
SaaSを提供している業界に多いのは、顧客がサービス契約後、ほったらかしにしてしまい、結局サービスをうまく利用できずに解約してしまうことです。顧客はサービスの価値を理解し、運用をすることで自社の課題を解決することを期待して契約をします。しかしながら、事業者側は様々な顧客対応、新たな顧客開拓など既に契約してしまった顧客のフォローが十分にできないことがあります。カスタマーサクセスは、顧客の課題を一緒に考え、サービスが顧客に浸透するように設定や利用方法をしっかり担当者に教える取り組みも行います。サービスに満足を感じる顧客が増え満足度が向上することで、サービスの社会的価値もより認知されいくはずです。

事例:アドビ システムズ株式会社
PDFやPhotoshopなどのアプリを提供する企業として有名です。元々サービスを利用するためにはソフトウェアをインストールする必要があり、バージョンアップするごとに顧客はインストールを行わなければなりませんでした。そのため顧客に対する不満などは溜まっていく一方でしたが、顧客側の潜在的ニーズにアプローチし、より快適な環境を提供するべくクラウド上でサービスを提供できるよう大きな改善をしたのです。これにより、ユーザー側の満足度は向上し、ますますサービスは拡大していきました。

そして三つ目は、顧客の売上増加によるアップセルです。
顧客が成功することがカスタマーサクセスの最終的なゴールです。サービス種にもよりますが、カスタマーサクセスにより、サービスの価値を最大化させ、顧客満足度を向上させることで、顧客は成功し売上もゆくゆく増加していくはずです。売上が増加すると、追加機能や追加アカウントなどアップセルにも繋がり、事業者側の売上も増加していきます。このような過程を経ての売上増加は、カスタマーサクセスが成功したと言えるのではないでしょうか。

これからのカスタマーサクセス

近年、様々な種類のサブスクリプションビジネスが出てきました。それとともに発展してきたカスタマーサクセス。今後のカスタマーサクセスはどのようになっていくのでしょうか。現在ではカスタマーサクセスに関連した新たなサービスも出てきています。
Hi Custmarという企業は、カスタマーサクセス管理ツールを提供しています。まだ公開されていませんが、顧客の活動や利用頻度、満足度などを元に、顧客のプロダクトとの関係性を「Good」「Normal」「Bad」といったステータスで表示することができます。現在はβ版のみ提供していますが、今年の秋頃から本格的に販売される予定です。このようなサービスとともにカスタマーサクセスはますます加速していくことでしょう。

 


著者プロフィール
高山 将平
ROBOT PAYMENT 入社後、決済サービス営業部へ配属。
これまで250団体以上のNPO法人や学会におけるオンライン決済システムの導入に携わる。
現在は、寄付金や会費徴収の運用における課題の解決を中心に、日々新規顧客の課題解決に取り組んでいる。

 

 
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