税務調査で調査官がチェックするポイント

経理

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税務調査とは、税務署が納税者の申告内容を帳簿などで確認して、誤りがあれば是正を求めるものです。順番に来るものではなく一定の基準に該当した納税者に調査依頼がきます。実際に調査の通達があるとビックリしてしまうかもしれません。税務調査の対象になった場合の対応と税務調査で調査官がチェックするポイントについて考えてみましょう。

税務調査の目的

法人税や事業所得税には申告納税制度が適用されるので、法人が自ら計算して税金を収めていきます。毎年申告している内容が正しいかどうかを確認するために、税務調査が行われます。

必ずしも、追徴課税を目的とする調査ではありませんので、脱税していなければ怖がることはありません。「ものすごい税金を請求されて会社が立ち行かなくなった……」などということはありませんので、考えすぎずに“ご指導をいただく”という気持ちで税務調査に対応しましょう。

税務調査の対象となりうる会社とは?

税務調査はすべての法人が順番に受けているわけではありません。30年間に一度も来ない法人もあれば、3年に1度という具合に周期的に来訪される法人もあるなど頻度には差があります。税務調査の対象となりうる会社とは、売上の変動や、会社規模、納める税額が大きい会社です。また、科目でいうと役員報酬が変動したり、交際費、手数料、消耗品費の金額が増えていたりすると、不自然な取引が発生しやすいと判断されます。

特に外注費が増えている会社は、消費税の減額目的かどうか、また社員を外注費にしているのではないか……などと消費税の調査目的で税務調査の頻度は上がります。外注費という科目は慎重に使うことがリスク回避になります。また、怪しまれるのは「コンサルティング費用」という名目で、知り合いに支払いをしてキャッシュバックを受けている……など、安易な方法が税務調査で疑われます。ほかにも、毎年ほぼ同じような利益でちょっと黒字になるような決算をしている、という会社も税務調査の対象になりやすいので要注意です。毎年、近似値で決算ができることは自然ではないので、何か利益調整をしていると思われてしまうのです。

3年を比較してみて、倍以上の金額変動がある経費科目がないかをチェックして申告していれば、税務調査対象法人としてリストアップされる可能性は低いと考えられます。

税務調査にあたって準備しておくべきこと

税務調査にあたって、準備するべきものはあらかじめ指定された資料になります。一般的な調査で必要なのは、次のような3年分の申告関係資料です。

総勘定元帳
領収書ファイル
請求書ファイル
調査当日から遡って3年間の契約書ファイル(決算期ではありません)
源泉徴収簿

不足している書類があれば、都度調査官より準備するように指示があります。また、調査当日に提出した書類は付箋が貼られて職員がコピーをして持ち帰りますので、不必要に嫌疑がかかるような資料は一緒に置いておかないようにしましょう。

税務調査で調査官がチェックするポイント

実際に税務調査が行われた場合、税務署の調査官はどのようなところをチェックするのでしょうか。一般的な税務調査における調査官のチェックポイントを「決算書」と「請求書」に分けて説明します。

決算書のポイント

調査官は税務調査時に、決算書の以下のような点に注目しています。

➀前年比増減が大きいもの
「科目前年比10%以上増減」といったものは誰が見ても疑問に思うため、要因をしっかりと把握しておく必要があります。

➁交際費
現在は中小企業であれば年800万円までは全額損金算入になるため、以前より緩くはなっています。しかし、やはりオーナー社長の個人的なものではないかと疑われる場合もある(その場合役員賞与等になり損金不算入となる)ので、交際費の意図をしっかりと把握しておきましょう。

➂福利厚生費
「社員旅行」や「社員懇親会」と記載されているものが、実際は役員や一部社員だけで行ったものではないのかと疑問を持たれることがあります。(役員賞与として損金不算入や給与等として課税されるため。)そのため「誰と行ったのか」という裏付け資料を、きちんと用意しておかなければなりません。

➃売上・仕入・棚卸
計上漏れや期ズレ(今期計上すべきものが計上されていない、翌期に計上すべきもが今期に計上されていること)はよく調査されるので、しっかりとした根拠が必要となります。

➄高額な減価償却資産
特に高額な車両は、否認されると「損金不算入」や「役員賞与」として所得税課税を受けることもあるので、しっかりとした根拠が必要です。

➅修繕費
資本的支出に該当すべきものを修繕費として一時の損金にしているケースが多く、そのような疑いを持って調査される(結果否認されると減価償却資産として損金算入額が減少する)ので、資本的支出に該当しない旨の根拠が必要となります。

領収書のポイント

続いては領収書で税務調査官が注目するポイントを見てみましょう。

➀相手先や年月日の記載のないもの
どこで使ったか分からないものや、年月日が記載されていないものは疑問を持たれてしまいます。受け取るときに記載をお願いするか、裏面などに記載しておくようにしましょう。

➁頻度が多いもの
同一のお店が何度も出てくるような場合、個人的なものではと疑いが持たれることが多いため、注意が必要です。

➂時系列でおかしいもの
「社員全員が出張中の期間があるのに本社にて社員懇親会などの領収書が出てくる」「ガソリン代などの領収書の給油時間が何度も続いている領収書が出てくる」など、時系列で見ておかしい領収書がある場合、誰かに貰っているのではないかという疑問を持たれます。

まとめ

税務調査は、必ずしも会社に不利益をもたらすものではありませんが、日々慢心して浪費していた経費を厳しくチェックされたり、課税されたりすることは、気分のいいものではありません。とはいえ、経営者にとっては、時にルーズになっていた税務や取引への辛口のスパイスになることも。税務調査で指摘されることで、曖昧な取引と決別するチャンスになることもあるのです。

また税務調査では、一般の方が見ても疑問に思うところから調査される傾向が強いということを覚えておきましょう。今回注意すべき点を記載しましたが、それ以外の点でもしっかりとした根拠が必要であるということを、常に意識しておくことが大事です。

     
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