債権管理を行うために必要なこととは?必要性やメリットと合わせて紹介します | 企業のお金とテクノロジーをつなぐメディア「Finance&Robotic」

債権管理を行うために必要なこととは?必要性やメリットと合わせて紹介します

請求業務

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売掛金を抜け漏れなく回収していくことを目的とする債権管理は、安定した資金繰りを維持するのに不可欠の業務です。

ただ、債権管理の重要性の認識は広く共有されてはいても、作業量が多く煩雑化しがちで担当者のミスを誘発しやすい業務であるため、その効果的な運用については多くの企業において課題とされていることもまた事実です。

そこで今回は、債権管理の必要性をまず押さえたうえで、今まさに経理をはじめとする現場に突きつけられている課題とその対処法について考えていきます。

※目次※
1. 債権管理とは
2. 債権管理の流れ
3. 債権管理を行うメリット
4. 債権管理の課題
5. 債権管理の自動化を行うなら「請求管理ロボ」がおすすめ!
6. まとめ

債権管理とは

ここでは、まず「債権」について明らかにしたうえで、その必要性について解説していきます。

債権とは

債権とは、特定の人に対して、一定の行為や給付をするように請求できる権利のことを言います。債権は特定の人に対して一定の行為や給付を提供する義務、すなわち「債務」を伴います。

たとえば、自動車のようなモノの売買の場合、買主は引き渡し請求権とともに売主に対して「代金支払い義務」を、売主は代金支払い請求権とともに買主に対して「引き渡し義務」を負うことになるのです。

債権管理の必要性

ここで、企業間で通常行われている後払い決済システムである「掛取引」を考えてみましょう。掛取引では、商品・サービスの提供時に代金を受領せずに、取引先に請求書を出して「売掛金」や「未収入金」という債権として会計処理したうえで、支払期日までの入金を待つ形をとります。

このとき、支払期日までに入金があれば問題ありません。ただし、売上計上と代金回収のタイミングには通常でも1~3ヶ月程度、長い場合には半年以上のタイムラグが生じます。そのため、もし入金が滞ることが続けば売上代金を回収できない一方で、原材料や人員などのコストがかさむことは避けられません。手元資金の枯渇により資金繰りが悪化すれば、債務を履行できず経営の先行きに重大な影響を及ぼす危険性も出てくるでしょう。

債権管理とは、企業がこのような事態に陥らないように、売上に応じた入金が適切に行われているか常に管理し続けていく業務のことを言います。

企業経営の生命線とも言える資金繰りを適正に保つうえで、売掛金などの債権の確実な回収を目的とする債権管理は欠かせない業務なのです。

債権管理の流れ

ここでは、債権管理の流れを押さえておきましょう。債権管理は、大別すると「与信」「入金確認」「督促」という3段階に大別できます。

与信管理を行う

一般的に企業間で頻繁かつ継続的に発生する相手との取引をその都度決済していくのは、かかる手間とコストを考えれば非効率かつ非現実的です。そこで、実際には一定期間内に行われた取引の決済をまとめて行う掛取引が広く活用されています。

掛取引は、相手方に対して信用を付与する、すなわち「与信」を基盤に成立するものなので、相手方が掛取引の対象者に該当するか否かを慎重に判断する必要があります。もし、相手方の支払い能力が乏しければ代金の回収が困難になり、焦げ付きなど自社の損失につながる危険性が高くなるでしょう。

そこで大切になってくるのが、「与信管理」です。与信管理とは、取引先に関するさまざまな情報の収集・分析を通してその取引先の信用力や将来性を予測し、取引額を調整して確実な代金回収に向けて管理していくことを指します。継続的な管理によって、代金未回収による損失リスクを回避・低減させる狙いがあります。

与信管理はまず、取引先の信用力や支払い能力を測る「与信調査」から始めます。これにはいくつかの方法がありますが、取引先の決算書を入手するなど独自に調査したり、信用調査会社のデータベースを活用したりすることが一般的です。

与信限度額の設定

与信調査により相手方の信用力や支払い能力を把握できたら、次に回収に問題が生じない範囲で総債権額の上限を設定します。この上限枠を与信限度額と言い、信用度に応じて取引先ごとに決定していきます。

ただし、販売から代金の回収までに時間がかかる掛取引では、売上が伸びると同時に代金回収ができなくなるリスクも高まることを考えると、当初設定した上限枠を固定的に捉えるのは危険です。取引実績が豊富な得意先であっても、さまざまな事由によりいつ業績が悪化するか分かりません。もし未回収の間に取引先が倒産すれば売上債権が焦げ付き、少なからず損害を被ることは避けられないでしょう。

したがって、こうしたリスクの回避・低減の観点からは、継続的な与信管理を通じて取引先の財務・経営状況を常に把握しておく必要があります。そして、取引先の前途に悪化の兆候がみられれば早急に与信限度額を引き下げるなど、絶えず見直すことを躊躇せずに、その時点で最も適切な与信限度額を設定していくことが重要です。

支払日の管理・入金確認

与信に問題がないと判断して取引を開始したら、売掛金の確実な回収に向けて支払日の管理を始めることになります。

まずは、得意先ごとの売掛金台帳を作成し、売掛金の発生日時や設定した支払期日、割引額や繰越額などを記帳していきます。売掛金の債権管理を正確に行っていくためには、提供した商品・サービスの全てについて売上計上処理を済ませてあることが必須です。商品の出荷、あるいは役務提供がされたら、処理が抜け漏れなく台帳に反映される仕組みを構築しましょう。

しかし、支払いを待っているだけでは回収できないこともあり得ます。そこで、債務の確認と期日の支払いを促すために、請求書を発行して取引先に送付します。掛取引では通常、1ヶ月など一定期間分の取引を月末などの締日にまとめて請求する「締め請求」が採られるのが一般的です。取引先の決算業務の便宜も踏まえ、締め日から支払期日までの間のできるだけ早い時期に送付するのが望ましいでしょう。

そして、売掛金を回収できたら、どの請求に対する入金であるのかを1件ずつ確認し、未回収の売掛金を消し込んでいくことになります。

督促状の発行(支払いが遅延した場合)

こうして債権管理に万全を期していても、取引先が期日どおりに支払ってくれないことはあり得ます。支払いが遅延した場合には、まずは催促状を出して未納代金の支払いを促しましょう。取引先が単に忘れていただけなのであれば、即日での入金が期待できます。

しかし、催促してなお入金がされないときには、「督促状」を発行・送付することになります。「決められた日時までに支払いが確認できないときには法的手段をとります」といった内容にすれば相手方に強い心理的プレッシャーをかけることになり、もう一段階踏み込んで支払いを強く要求することができます。法的効力こそありませんが、支払いに対する「最終勧告」の意味を持つ手段と言えるでしょう。督促状を内容証明郵便で送付すれば、法的措置を講じる際の証拠として活用することもできます。


債権管理を行うメリット

ここでは、債権管理を行うことで得られるメリットを3つご紹介します。

請求漏れを防げる

売掛金の請求漏れは、後述する回収漏れに直結します。各取引先に対する全ての請求を確実に回収するためには、請求に間違いがあってはならないことは容易に想像がつくでしょう。売掛金を回収できなければ、自社の資金繰りに悪影響が出てしまいます。

また、請求漏れや誤請求は単に自社に金銭的な損失を生じさせる要因になるだけではなく、取引先との信頼関係にも響きます。特に、新規の取引先に対して間違った金額を請求してしまうと、「管理の杜撰な会社」というレッテルを貼られてしまいます。

回収予定日が把握しやすい

企業の生命線である資金繰りの安定には、期限到来までに未払いの売掛金を確実に回収していくことが欠かせません。確実に回収できて初めて、債務の弁済や新規事業への投資をしていくことが可能になるのです。ただし、先述のとおり、通常の企業取引では売上計上時期と売掛金などの債権回収時期にタイムラグが生じることは避けられません。

そこで債権管理を行うことで、取引先ごとの回収条件を明らかにできます。回収予定日が一目瞭然になり、自社が負う債務の支払いサイトとの照合によってキャッシュフローの予測が立つようになるため、健全な資金繰りを維持していくことができるでしょう。

回収漏れを回避できる

回収漏れを防ぐことの重要性はどの企業においても共有されているものの、徹底することが難しいのが現状です。全ての企業が各々異なった資金繰り事情を抱えるなか、特に自転車操業になりがちな小規模企業ほど支払いサイトを延長する傾向にあります。そのため、知らないうちに回収時期がずれ込んでいたといったことも珍しくありません。

こういった事態に備え、常日頃から債権管理を徹底しておき、当初の条件通りに回収ができているかの確認を忘れないことが大切です。管理に万全を期しておくことで回収遅れを素早く察知することができ、手遅れにならないうちに対応策を打ち出していくことが可能になります。

債権管理の課題

債権管理は企業が存続し続けていくうえで欠くことのできない経営活動の1つですから、ミスなく確実に行っていくことが何より求められます。ただ、売上が伸びて債権が増えていくのに比例して確認にかかる作業量も増加するため、実務に携わる経理担当者にかかる負担と心理的プレッシャーは相当なものになります。

ここでは、現場でボトルネックとなりがちな課題を2つみていきましょう。

入金消込の煩雑さ

債権管理でとりわけ間違いが許されないのが、入金消込です。すでに入金を済ませた取引先に誤って督促をかけてしまえば、自社の信用が損なわれることにもなりかねません。

正確な消込の前提となるのが、最新の売掛金データの洗い出しです。売掛金台帳をエクセルで管理して消込処理をしている企業は少なくありませんが、異なる部署がそれぞれに台帳を管理していると、どのデータが最新のものであるのかが分からなくなってしまう可能性が高くなります。そのため、データ更新を含めた売掛金台帳作成についての社内規程を設けて、最新データの常時把握を可能にしておく必要があるでしょう。

そして、最新のデータが把握できたとしても、次に入金消込にかかる作業の煩雑さが待ち受けています。口座に入金される明細を売掛金データと突き合わせ、請求通りに回収できているかを確認していくのはとても骨の折れる作業です。

手作業でかかるコスト

エクセルを活用すれば、関数やフィルタリング機能を用いることによりデータ照合フローの一部を自動化できます。ただし、自動化といっても目視での確認は必要ですし、経理処理を完了させるには会計ソフトなどにデータ統合もしくは手入力していかなければなりません。もちろん、こうした確認作業は取引先が増えるごとに増加していくことになります。また、エクセルを自在に使いこなすためにはある程度のスキルや経験が求められるので、任せられる人間が自ずと限られてしまうことも考えられます。

そのため、ミスの誘発や担当者にかかる精神的負担といったリスクを減らし、債権管理を手抜かりなく進めていこうとすると、現在の管理フローを見直して確認作業を徹底させたり、経理担当を増員したりといった手間やコストを要する対策が求められることになるでしょう。

債権管理の自動化を行うなら「請求管理ロボ」がおすすめ!


ここまでは、自社の資金繰りを健全に保つうえで債権管理が不可欠の業務であることを解説してきました。数ある債権管理業務のフローを滞りなくこなしていくためには間と時間がかかるため、何とか効率化できないものかとお考えの方も多くおられるでしょう。

そこで、「請求管理ロボ」に債権管理の自動化をお任せください。請求管理ロボとは、債権管理の中核となるフローであり、煩雑化しやすい請求管理業務の多くの工程を自動化するクラウド請求システムです。自動化によって、これまで請求書の発行・送付から入金消込、さらには期日を徒過した売掛金債権の支払い催促までに要していた膨大な時間や処理ミスの心配がなくなります。

また、請求管理ロボは既存のSFA・会計システムと連携が可能です。データ連携によって部署間の無駄なコミュニケーションをなくし、社内の効率的な情報共有を可能にいたします。

さらに、請求漏れを防ぐことはもちろん、未回収案件に対する支払期限前のメールでの通知や期限後の催促メールの送付を行う機能により、ステータスに応じた取引先への支払い請求を継続的に実施できます。

このように、請求管理ロボを活用して請求管理業務の自動化ができれば、これまで債権管理業務において煩雑な手間と膨大な手間を要していた「入金確認」と「督促」のフローを大幅に効率化できます。

まとめ

この記事では、債権管理について、その必要性から課題までを解説してきました。

経営を安定的に継続していくうえで、健全な資金繰りの維持は欠かせません。資金繰りを安定させるためには、売掛金などの未収金を確実に回収していくための債権管理を的確に行っていく必要があります。

また、債権管理の効率化に向けては、システムの導入によって債権管理で最も手間のかかる請求管理業務を自動化するのが効果的です。従来の手作業による人海戦術態勢からの脱却を図り、精度の高い債権管理を目指したい方は「請求管理ロボ」の導入をご検討ください。