悪化した資金繰りの解決策の一つ「ファクタリング」を徹底解説!

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資金繰りは安定した事業経営を行っていくうえで欠かせませんが、ときには悪化したり困難な状況に陥ったりすることもあるでしょう。そのようなときに問題を解決する方法のひとつとしてファクタリングがあります。この記事では資金繰りについての基本からファクタリングの仕組み、メリット・デメリットまでを徹底解説します。

資金繰りはなぜ重要なのか?


資金繰りといっても倒産の危機に瀕した時の問題、というイメージの方は多いかも入れません。しかし、安定した事業経営のためには、平常からの資金繰りが重要なのです。ここでは、資金繰りの基礎知識をおさらいしていきましょう。

概要

資金繰りとは、会社の収入と支出を管理して資金を調整することをいいます。ここでいう資金とは現金や預貯金など、すぐに支払いに利用できるもののことで、すぐに支払に利用できない貸付金、売掛金、不動産などは資産として扱われます。

企業間取引では信用取引が一般的であり、帳簿上で利益が計上されたとしても、実際に現金が入金するタイミングがずれているのは珍しくありません。そうすると帳簿上黒字なのに、資金が減少したり不足したりし、取引先への支払や社員の給与などといった支払いに対応できなくなる場合が生じます。最悪の場合、事業の利益が上がっているのに支払いができない黒字倒産も起こります。

資金繰りには融資と出資が必要

必要な資金が常に確保できていれば問題ありませんが、うまくいかない場合は資金調達のために融資や出資が必要になります。
融資とは、一般には銀行や公的期間、投資家からお金を借りることです。対して出資は事業の成功に期待して資金を援助し、経営に参画することです。両者とも資金を調達するという意味では同じことですが、融資とはつまり借金であって返済が必要です。出資は返済不要ですが、出資者は出資した金額以上のリターンを期待していますし、経営に介入する権利を資金と引き換えに与えるものです。

資金繰りが悪化してしまう原因

では、資金繰りが悪化してしまうのはどのような原因によるのでしょうか。
悪化の原因はいくつかありますが、最大の原因は本業の不調による継続的な赤字状態があります。毎月の売上利益があがらなければ、利益を資金に変えることもできないでしょう。毎月の利益が出ているからといって、過剰な商品在庫や設備投資も資金繰りを悪化させます。

また、売上の急激な増減も資金繰り悪化の原因です。売上が増加した場合も、仕入れの増加や人件費の増加によって資金の支出が増える一方、現金の入金までの時差があるため、資金は減少します。

資金繰りの問題解決方法の1つ「ファクタリング」とは?


資金調達の方法として融資と出資について触れましたが、他にも資金調達の方法はあり、その1つにファクタリングがあります。ファクタリングとはどのような方法なのでしょうか。

ファクタリングの仕組み

ファクタリングとは、ファクタリング会社が一定の手数料と引き換えに債権者から債権を買い取ることで、債権者が資金調達をする方法です。ファクタリングは債権の売買契約で融資であり、賃借対照表でも現金資産の増加として扱われるため、借入金(負債)の増加となる融資とは異なります。
ファクタリングには、2者間ファクタリングと3者間ファクタリングという2つの仕組みがあります。

・2者間ファクタリング
ファクタリング会社が債権者から売掛債権を一定の手数料を取って買い取り、債権を現金化します。債務者から債権者に入金があったら、その入金を債権者はファクタリング会社に引き渡します。2者間とある通り、債権者とファクタリング会社だけで債権の買い取りが完結し、債務者には知られることなく債権譲渡ができるのが特徴です。そのため、資金繰りについて取引先から懸念をもたれたり、以後の取引に影響したりすることがないというメリットがあります。

債権買い取りにあたっては、債務者の業績や信用だけでなく債権者の信用も調査され、ファクタリング会社にとってはリスクの高い仕組みであるため手数料は高くなりがちです。また、債権者が債権を二重売却することのないよう、債権譲渡登記を行うのが一般的です。

・3者間ファクタリング
債務者も取引に加わり、債務者は債権者・ファクタリング会社から債権譲渡を通知され、譲渡を承諾することで債権譲渡が成立します。債権譲渡後は、ファクタリング会社が直接やりとりを行い債権を回収します。

ファクタリング会社にとっては、2者間ファクタリングよりリスクが低いことから手数料は低くなるのが一般的です。一方、債権者にとっては債務者にファクタリングの活用が知られることから取引先から資金繰りに疑念を持たれ、今後の取引に影響するリスクがあります。
取引を始めたばかりの相手や大手企業の債権を譲渡する場合は、慎重な進め方をする必要があるでしょう。

ファクタリングの種類

ファクタリングには、買い取りの対象となる債権の種類による分類もあります。
一括ファクタリングは、売上債権を対象とするもので、2者間、3者間の両方の取引形態があります。
医療報酬債権ファクタリングは、医療機関が国民保険や社会保険に請求する債権を購入し、現金化するものです。取引形態は、債務者である国民保険や社会保険への通知が必要な3者間ファクタリングに限られ、対象が医療報酬であることが特徴です。

保証ファクタリングは、売上債権に対してその金額を保証する保険のような働きをするファクタリングです。2者間ファクタリングで行われ、債務者が支払い不能に陥った際にファクタリング会社が債権額を債務者に支払います。

ファクタリングを導入するメリット


ファクタリングの仕組みが分かったところで、どのようなメリットがあるのか確認してみましょう。

キャッシュフローの改善

ファクタリングを利用することにより、通常現金化まで1ヶ月~2ヶ月程度かかる売掛債権が即日で現金化できるため、キャッシュフローは改善し、金融機関からの評価も改善すれば融資も得やすくなるでしょう。

また、税金などのように期日が決まっている高額な支払いを前に資金が用意できない場合にも役立ちます。

事業規模の拡大

会社に売上があっても、売掛債権は資金ではないので、事業拡大の好機に設備投資や仕入れをしようとしてもできない場合があります。そのようなとき、ファクタリングを活用すれば、手持ち資金を増やし、事業拡大をしやすくなります。

未回収リスクの回避

債権譲渡後には、債権未回収リスクはファクタリング会社に移行します。単純な未払いから万が一の債務者の倒産も含めて、債権の未回収リスクを気にする必要がなくなります。

業績が悪くても資金調達が可能

ファクタリングにおいて審査されるのは、債務者であって債権者である自社の業績ではありません。自社の業績が悪いと金融機関の融資の審査は通りにくいものの、ファクタリングであれば資金調達ができ、事業の危機的状況を脱する手がかりを得られる可能性が出てきます。

ファクタリングにはデメリットもある


ファクタリングにもデメリットはあります。ここでは知っておくべきデメリットを3つご紹介します。

資金繰りのさらなる悪化

売掛債権の現金化期日前に現金化ができるのは大きなメリットですが、手数料が差し引かれていることは無視できない点です。現状より資金繰りが悪化する可能性がある点にも注意しましょう。

手数料

ファクタリングにも手数料がかかりますが、一般に他の資金調達法より割高です。スピードでは融資に勝りますが、融資とファクタリングを両方利用できる状況なのであれば、手数料とスピードを天秤にかけてどちらを採るか慎重に比較検討しましょう。

闇金業者と取引するリスク

ファクタリングには、適正な営業を律するような規制はありません。そのため、ファクタリングを申し込む事業者の足元をみて高率の手数料を取ったり、表向きファクタリングをうたいながらヤミ金業者と取引をしてしまったりする事例もあります。

貸金業に該当するかどうかは、契約書の文言だけでなく、経済的側面や実態に照らして判断されます。その結果、債権譲渡契約ではなく金銭消費貸借契約であると判断された裁判例もあります。

ファクタリングを利用するのであれば、信用できる業者であるのか、業者や契約内容を精査するようにしましょう。

ファクタリングが必要になる前に!資金繰り悪化の予防策


安定的な資金繰りで事業経営ができているのに越したことはありません。資金繰り悪化を発生させないためには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

無駄な設備投資・在庫の発注の削減

資金繰りの改善は、大きく分ければ資金調達と経費削減の2つの方向性があります。
資金調達には銀行融資や本記事で紹介しているファクタリングなどといった手法がありますが、経費削減も有効な手段の1つです。資金繰りを圧迫する無駄な経費の代表例として、過剰な設備投資や売れ残りや過剰在庫のような不良在庫があります。

事業拡大のために設備投資は必要ですが、適正な規模は見通しにくいものです。会社の業績が好調であってもいつまで続くかは分かりませんし、例えば新商品のための設備投資は新商品がどの程度成功するかによっては、投資を回収できない可能性もあります。そこで、設備投資の前にテストマーケティングなどである程度確実な見通しを立てる、資金を投入するにしても借入金ではなく余剰資金を充てるなど、リスクを低減させる工夫が必要です。

また、売れにくく不良在庫が出やすい商品を把握することも有効です。処分品としていくらかの値引きによって売れる在庫品であれば、値引きで在庫処分してしまうのも手です。

銀行との関係性

銀行は審査が厳しく時間もかかりますが、融資を受け続けられるのであれば資金調達先として最も大きな助けになります。

危機的状況に陥ってからはじめて資金繰りに右往左往するのは避けたいものです。資金の増減を平常からつねに管理し、資金不足に陥ることのない経営を行うことで、安心して融資できる融資先として信頼を獲得しておくことが大切です。

資金繰り表を活用した定期的なチェック

資金繰り表は、一般に次の7項目程度が把握できるといいといわれています。

前月繰越
営業収支:収入
営業収支:支出
営業収支:合計
財務収支:収入
財務収支:支出
翌月繰越

これらの数字を元に今後3ヶ月程度の資金の増減を予測します。そして予測と実際の資金状況を比較し、目安として3か月程度の手元資金が常に確保できていれば一般に資金繰りが良好だとされています。

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まとめ

資金が不足を起こさないよう調整し管理するのが資金繰りです。資金繰り表を作成して資金の増減の状況を管理し、不足が見通されるときには早期に対処すれば、有利な条件で資金調達できる可能性も高まります。

また、ファクタリングは融資などとは異なり、賃借対照表で借入金を増やさずにすみ、財務内容を悪化させずに済む資金調達の手段として注目を浴びています。しかし、日々の業務まで効率化することを考えている方は、ぜひROBOT PAYMENTの「ファクタリングロボ」の導入をご検討ください。債権の保証のみならず、与信審査から請求業務まで全てを自動化し、安定した経営をサポートいたします。

監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。