優れた「システム」と「意識」の相乗効果で、理想的な改革が実現する | CFO・経理/財務担当者の働き方改革と役割

INTERVIEW

優れた「システム」と「意識」の相乗効果で、理想的な改革が実現する

INTERVIEW

AIとスマートフォンを駆使して、一人ひとりに合わせたヘルスケア情報を提供するヘルステックベンチャーFiNC Technologies。提供するアプリのダウンロード数は、国内で300万を突破。日々成長を続ける同社を支えるのが、日本興業銀行やゴールドマン・サックス証券で経験を積み、3年前にFiNC Technologies代表取締役副社長兼CFOに就任した小泉泰郎様。そんな小泉様に、働き方改革やそれに伴うシステムの必要性など多彩なお話をお聞きしました。

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まずは貴社内でのCFOの役割を教えてください。

当社のCFOは財務面だけでなく、組織作りにも大きく関わっているのが特徴です。例えば私が入社当初は当社の社員は50名程でしたが、現在は約160名にまで拡大しています。そこに至るまでの人材の採用や入れ替わりにも私は携わってきました。
ベンチャー企業では戦略・財務・組織の役割が混在しています。お金がなければ戦略が練れませんし、人も採用できません。そして人が集まらなければ、お金も集まりませんよね。つまりCEOやCTOと三位一体でやっていくのが、ベンチャー企業のCFOのあるべき姿ではないでしょうか。実は海外では、こういったスタイルが主流なのです。しかし国内でこのスタイルを取り入れているベンチャー企業は、非常に珍しいのではないでしょうか。
三位一体ではありますが、特に財務面を綿密に管理するのがCFOです。資金を調達して、戦略に合わせて正しく配分していく。どこにコストを投じてどこのコストを節約するか、その戦略を立てるのがCFOの重要な役目です。

現在、貴社が抱えている課題はありますか?

上場企業を中心とした多くの企業から出資を受けており、おかげさまで資金面は非常に順調です。我々の提供するサービスの認知度も高まっており、現在、国内で300万ダウンロード、アクティブユーザーが100万人を突破しています。
しかし、今後は海外展開も視野に入れていかなければいけません。現在海外には同類のアプリが約32万個存在するといわれていますが、その中で如何にして1位を獲得するかが当社の課題になると思います。

その課題を解決するために、どのような取り組みが必要だと考えていますか?

英語や中国語など、サービスの多言語やリージョンごとのカルチャーに合わせたサービス提供をしていく必要があります。また米国や東南アジアをはじめとして、新たなマーケットを開拓していかなければなりません。

我々はよく、「成功した企業から学ぶ」という方法を採用しています。
例えばマーケティングは異なりますが、世界的な成功を収めた企業としてGoogleが代表的です。FiNCは創業から6年経過していますが、「Google は創業6年目に何をしていたか?」と考えるのです。創業6年目にGoogle は既に15カ国にサービスを展開していましたが、我々はまだ2カ国です。この差を埋めていく方法を考えることが重要です。口だけで大きな目標を掲げるのではなく、具体的に他企業と自社を比較して、自分たちを振り返ることは非常に有意義だと思っています。

Googleのような企業に追いつくためにも、優秀な人材の確保はマストになると思います。企業の成長度はビジョンと志の高さで決まると思っていますが、そのエンジンとなってくれるのが社員や社員を束ねるリーダーです。現在の当社の社員はみな非常に優秀ですが、さらに採用活動を強化し、当社を支えてくれる人材発掘をしていきたいと考えています。

これまでに、働き方改革に取り組んだことはありますか?

もちろんです。無駄な残業を省くために業務の効率化を徹底しており、「相談・報告等は1分で済ませる」というカルチャーを設けています。部下に「ちょっといいですか?」と言われたら、私は即座に「1分で済ませてくれ、5分は無理だ」と伝えるんです(笑)。ミーティングもまず結論を報告し、必要があったら理由を聞くというスタイルを徹底させ、できるだけ短い時間で済ませるように心がけています。

また、無駄な伝言ゲームを省くことも徹底しています。よく会議中に「担当者に確認します」と発言する人がいますが、そんなときは「担当者をここに呼んで直接話そう」と言うのです。無駄な伝言ゲームは、余分な時間とコストを増大させますからね。実際にこういった取り組みによって残業時間が減り、人件費もカットできたと思います。

このようなカルチャーを浸透させるには、単純にトップダウンでルール化するのではなくコミュニケーションが重要です。私は常に社内を動き回り、社員一人ひとりと直接話をしてこの考え方を伝えるようにしています。

働き方改革を実施するにあたって、どのような分野に投資したいと考えていますか?

業務効率化を図るためにも、システムの導入は必要になるでしょう。特に、有能な営業管理システムは導入する価値があると思います。

私が以前在籍していたゴールドマン・サックス証券では、営業担当者が自分が交換した名刺をかざすとその情報が一元化され、「誰が・いつ・どの会社の誰と会ったか」が社内で把握できるようになっていました。企業を訪問する数分前になると、訪問先企業の株価や業績に関する情報が自分の端末に届くシステムも存在していました。このように営業担当者をサポートしてくれる、AI(人工知能)を搭載したパーソナル・コンシェルジュのような機能を持つツールは必要だと思います。

ただし、最初からシステムに頼った改革を頭に描いてはいけません。重要なのは、社員一人ひとりの「意識」です。例えば日本には「残業している人間ほど頑張っている」という意識がまだまだ残っていますが、まずはその意識を変えるべき。あくまでも重要なのは結果、つまりインパクトです。いかに自分の仕事にインパクトを持たせることができるかを、社員に強く意識させる必要があります。

10倍の結果を出すために10倍働くことはできません。しかし、意識が変われば10倍の結果を出すことができる。それをサポートするのがシステムだと思っています。社員一人ひとりの意識にシステムが加われば、相乗効果によって素晴らしい改革が期待できるのではないでしょうか。

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