リカーリングとサブスクリプションの違いと各事例 | 企業のお金とテクノロジーをつなぐメディア「Finance&Robotic」

COLUMN

リカーリングとサブスクリプションの違いと各事例

サブスクリプション

Facebook にシェア
Pocket

近年「リカーリングビジネス」という言葉を耳にする事は多いのではないでしょうか。今回は、サブスクリプションと類似している「リカーリング」について二つを比較しながら解説していきます。

リカーリングビジネスとは

リカーリング(recurring:繰り返す)が語源であり、一度で完結する取引ではなく何回も繰り返し利益を得ることができる仕組みがリカーリングビジネスです。

例えば、定期的に消費した分だけ購入する(従量課金制)ものがリカーリングに当てはまります。「水道」「ガス」「光熱費」等公共サービス、コピー機のインク代、髭剃りの刀代 etc…

リカーリングビジネスの先駆けとも言われるのは、100年以上前に遡り、米国の剃刀メーカー「ジレット (Gillette)」が、繰り返し消費される需要があるだろうと経常利益を見込み、街頭で無料で替え刃を配布した「ジレットモデル」です。初回無料で気に入ってもらえれば、次からリピーターがつき、安定して利益を得られるという仕組みです。

また、このビジネスモデルでは、以下のような言葉もよくつかわれます。
・リカーリングレベニュー(Recurring Revenue)―経常利益
・リカーリングコスト(Recurring Cost)―経常経費

サブスクリプションとリカーリングの違いとは

サブスクリプションとリカーリングというビジネスモデルは、どちらも継続的に利用料金を取る点では同じです。違いにフォーカスするのであれば、サブスクリプションは権利料、リカーリングは使用料に注目している点です。

リカーリングでは定期的に支払い、消耗して購入した物の「使用」に対する料金。サブスクリプションでは定期的に支払い、一定期間使用し放題の「権利」に対する料金。

名 称 料金について
リカーリング 消費した分だけ 水道代などの光熱費
サブスクリプション 定額 VOD 動画配信サービス

サブスクリプションの事例とメリット・デメリット

サブスクリプションモデルの事例とメリット・デメリットをこの章ではご紹介します。

【事例】
・「Apple Music」「Spotify」「Google Play Music」などといった音楽聴き放題サービス。これは音楽を聴く「権利」に対しての料金です。
・「Amazonプライム・ビデオ」「Netflix」「Hulu」「DAZN」といった動画見放題サービス。これは動画を見る「権利」に対しての料金です。
・「Dropbox」「Evernote」「Google Drive」といったオンラインストレージサービス。これはクラウド上でファイルなどが管理できる「権利」に対しての料金です。
上記のように一定期間の「権利」に対して定額で料金を徴収するサービスをサブスクリプションモデルといいます。

【メリット】
企業側にとっては継続的な収益が見込めること、顧客管理がしやすくなることなどが挙げられます。顧客側にとっては毎月クレジットカード決済で支払うことで都度支払いをする手間が省けることなどが挙げられます。

【デメリット】
企業側にとっては顧客の利用期間・頻度が明確ではない点や原価の計算が分かりにくい点から、費用の設定が難しいことなどが挙げられます。顧客側にとってはきちんと管理をしていないと全く利用していないのに料金が発生してしまうことなどが挙げられます。

リカーリングの事例とメリット・デメリット

リカーリングモデルの事例とメリット・デメリットをこの章ではご紹介します

【事例】
・「電気料金」「ガス料金」「水道料金」といった公共サービス。これは実際に「使用」した公共サービスに対しての料金です。
・「コピー機のインク代」「髭剃りの刃代」「コンタクトレンズ」といった消耗品ビジネス。これは「使用」した消耗品に対しての料金です。

【メリット】
企業側にとっては使用した分だけ課金をすればいいので、価格設定が容易です。顧客側にとっては使用した分しか払わなくてもいいので、利用しなければ支払わなくて済みます。

【デメリット】
企業側にとっては新しい製品がどんどんと発売される中、継続的に使用してもらえるような他社と差別化されたサービスや製品を作るのが難しいです。顧客の満足するアフターサービス、製品のアップデートにコストがかかることです。顧客の満足度が低ければ経常利益が減少する恐れがあります。顧客側にとっては金額が固定ではないため使用料が増えると支払う金額が増えてしまいます。

まとめ

サブスクリプションモデルとリカーリングモデルの違いはご理解いただけたでしょうか?

同じような継続的に収益が発生するようなモデルなので、違いが分かりにくいですが、サブスクリプションモデルは「権利料」、リカーリングモデルは「使用料」に対して課金するビジネスです。またサブスクリプションモデルは「定額制」、リカーリングモデルは「従量課金制」になっていると覚えていただいてもよろしいかと思います。

 

小泉孝太郎さん出演
請求管理ロボ・動画CM公開中