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変動費と固定費の違いとは?区別する方法や費用削減のポイントなども解説

経理

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「変動費」と「固定費」の違いと分類方法について

事業を営むうえで必ず発生する経費には「変動費」と「固定費」の2種類が存在します。変動費は売上に応じて金額が変わる経費であるのに対し、固定費は売上に関係なく必ず計上される経費のことを指します。

正しく会計処理を行ったり経費削減を実現したりするためには、変動費と固定費をしっかりと区別することが肝心です。本記事では、変動人固定費の違いやそれぞれを削減するためのポイントについて解説します。経費を正しく把握して、より利益を生み出せる企業経営を目指していきましょう。

※目次※
1.変動費と固定費の違いとは
2.変動費と固定費を分ける方法
3.変動費と固定費から分かる2つの指標
4.変動費と固定費を削減するポイント
5.「請求管理ロボ」で請求業務をシステム化しよう!
6.まとめ

変動費と固定費の違いとは


経費を変動費と固定費に区別することを「固変分解」といいます。そのなかでも、原価を固変分解することを「原価分解」といいます。それぞれの言葉の意味や代表的な例について説明してきましたが、実はすべての経費を明確に固変分解することは不可能です。

たとえば、業種によっては水道光熱費やリース代が変動費になるケースがあります。また、一定の営業時間内の給与は固定費ですが、残業代などは変動費に区別されます。このように、変動費と固定費を明確に区別するための絶対的な基準は存在していません。

それでは、どのように固変分解をしていけばいいのでしょうか。固変分解するときは、「勘定科目法」もしくは「回帰分析法」と用いて判断していきます。ここからは、固変分解の方法について詳しく説明します。

勘定科目法

勘定科目法は、企業会計の実務でもっとも用いられる頻度の高い固変分解の手法です。名前のとおり、勘定科目ごとに「この経費は変動費」「この経費は固定費」と一つひとつ振り分けていく方法です。判断に迷う勘定科目は、どちらの性質が強いかを企業が判断して区別します。

なお先述したとおり、業種によって変動費と固定費それぞれに区別される経費は異なります。判断に迷ったときは、中小企業庁が平成15年度に行った調査「中小企業の原価指標」(株式会社 同友館 ISBN 4-496-03706-8 )11~14ページを参照するとスムーズでしょう。ここでは、代表的な業種の変動費と固定費を掲載します。

【製造業】
▼固定費直接労務費、間接労務費、福利厚生費、減価償却費、賃借料、保険料、修繕料、水道光熱費、旅費、交通費、その他製造経費、販売員給料手当、通信費、支払運賃、荷造費、消耗品費、広告費、宣伝費、交際・接待費、その他販売費、役員給料手当、事務員(管理部門)・販売員給料手当、支払利息、割引料、従業員教育費、租税公課、研究開発費、その他管理費
▼変動費直接材料費、買入部品費、外注費、間接材料費、その他直接経費、重油等燃料費、当期製品知仕入原価、当期製品棚卸高―期末製品棚卸高、酒税
【卸・小売業】
▼固定費販売員給料手当、車両燃料費(卸売業の場合50%)、車両修理費(卸売業の場合50%)販売員旅費、交通費、通信費、広告宣伝費、その他販売費、役員(店主)給料手当、事務員(管理部門)給料手当、福利厚生費、減価償却費、交際・接待費、土地建物賃借料、保険料(卸売業の場合50%)、修繕費、光熱水道料、支払利息、割引料、租税公課、従業員教育費、その他管理費
▼変動費売上原価、支払運賃、支払荷造費、支払保管料、車両燃料費(卸売業の場合のみ50%)、保険料(卸売業の場合のみ50%)
※小売業の車両燃料費、車両修理費、保険料はすべて固定費
【建設業】
▼固定費労務管理費、租税公課、地代家賃、保険料、現場従業員給料手当、福利厚生費、事務用品費、通信交通費、交際費、補償費、その他経費、役員給料手当、退職金、修繕維持費、広告宣伝費、支払利息、割引料、減価償却費、通信交通費、動力・用水・光熱費(一般管理費のみ)、従業員教育費、その他管理費
▼変動費材料費、労務費、外注費、仮設経費、動力・用水・光熱費(完成工事原価のみ)、運搬費、機械等経費、設計費、兼業原価

回帰分析法

回帰分析法とは、売上高と総費用を散布図に当てはめて行う固変分解の手法です。「ax+b(a=変動費率、b=固定費)」という近似曲線を使うため、「最小二乗法」という名称で呼ばれることもあります。

固変分解するときはグラフを用意し、縦軸を「総費用」、横軸を「売上高」として総費用と売上高の散布図を作成してください。年間計12個の点を近似曲線で結ぶと「y=ax+b(a=変動費率、b=固定費)」の公式で表現されるため、傾きと切片から変動費率と固定費を導き出せます。

これらのグラフを手書きで用意すると手間なので、Excelを活用することがおすすめです。運用が簡単なのは勘定科目法ですが、より正確さを求める企業には回帰分析法の方が適しています。

変動費と固定費から分かる2つの指標


変動費と固定費がしっかりと把握できれば、「限界利益」と「損益分岐点」という2つの指標が得られるようになります。この2つは企業が事業を営むうえで、利益を出すために必ず押さえておきたい指標です。ここからは、それぞれの意味や役割について解説します。

限界利益とは

限界利益とは、売上高から変動費を差し引いた金額のことです。「利益+固定費」と言い換えることもできます。限界利益が黒字である場合、事業を存続させてもいいという判断ができます。

たとえば、1個あたり2,000円で仕入れた製品を2,500円で販売したと仮定しましょう。この場合は売上高が2,500円となり、変動費は2,000円です。限界利益は、「2,500円(売上高)-2,000円(変動費)=500円」となります。

ただし、限界利益がすべて企業の利益にはなりません。限界利益には、販売するために構えた店舗の家賃や人件費などの固定費が含まれているためです。限界利益から人件費などの固定費を差し引いた利益のことを「経常利益」といいます。

また、限界利益を売上高で割ったものを限界利益率といいます。限界利益率は、「売上高が一定額増加したとき、そのうちどれほどの部分が利益の増加につながるのか」という比率を表した指標です。企業は限界利益率が一番高い製品の販売に力を入れることで、利益を増加させることができます。

まとめると、以下のようになります。

・限界利益=売上高-変動費
・限界利益率=限界利益÷売上高
・経常利益=売上高-変動費-固定費=限界利益-固定費

損益分岐点とは

損益分岐点とは、文字通り「損」か「益」かが分岐するポイントのことです。損益分岐点となる売上高(損益分岐点売上高)は「固定費÷限界利益率」で求められ、「売上-費用=0」になるポイントを指します。将来売上が落ちても利益を得ることができるか見極めるために重要な指標となるため、必ず把握しておくようにしましょう。

グラフで見るときは、縦軸に「収益費用」、横軸に「売上高」を取り、「売上高線」と経費を合算した「総費用線」を引きます。売上高線と総費用線が交わるポイントが損益分岐点となり、そこから損益分岐点売上高が導き出せます。

売上が高くなりグラフが右方向に行くほど損は小さくなり、損益分岐点を超えてからは徐々に利益の幅が大きくなる仕組みです。ただし、固定費が高いと損益分岐点が右へ移動するため、多くの売上を出さないと利益がでない状態に陥ってしまいます。

変動費と固定費を削減するポイント


経費は企業活動には欠かせないものですが、経費が増えるとそれだけ多くの利益を上げる必要があり、黒字に転じにくくなってしまいます。そのため、経費はできるだけ削減することが重要です。

それでは、経費を削減するためにはどのようなことに気をつければいいのでしょうか。ここでは、変動費と固定費を削減するためのポイントをお伝えします。

変動費を削減したい場合

変動費を削減したいときは、以下のような対策が考えられます。

・在庫管理を徹底して無駄をなくす
・現金仕入れで単価を下げる
・仕入れ先を限定して価格交渉をする
・大量仕入れで仕入れ単価を安くする
・より安く仕事を受けてくれる外注先を探す

ただし、無理な価格交渉や外注先の変更は、製品やサービスのクオリティ低下につながってしまう恐れがあるため注意しましょう。製品に影響を与えない部分で変動費を削減したい場合は、以下のような方法を検討するのがおすすめです。

・ペーパーレス化を進め、事務用品や消耗品を削減する
・パッケージを簡素化し、無駄な材料費や運送費を削減する
・丁寧に製造し、不良品を減らす
・郵送を減らし、FAXやメールを活用する

固定費を削減したい場合

固定費を削減したいときは、以下のような対策が考えられます。

・労働時間を管理して時間外労働を減らす
・料金が安い電気やガスのプランに乗り換える
・不要な備品のリースを解約する
・燃費のいい社用車に乗り換える
・テナント料の安いオフィスへ移る
・手数料が不要なネットバンキングを利用する

電気代の節約や備品のリース代節約などの対策も効果的ですが、企業の支出の多くを占める「人件費」を減らすことが、固定費の削減のためには非常に重要です。

・業務をシステム化する
・アウトソーシングを活用する
・会計や請求、勤怠管理などをソフトで自動化する

上記のような対策を取ることで、効率的に人件費や固定費は削減できます。

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まとめ

企業の営業活動に欠かせない経費は、「変動費」と「固定費」に区別することが可能です。経費を区別する基準は業種によって異なるため、今回説明した勘定科目法や回帰分析法などを用いて、適切に計上していきましょう。
変動費と固定費が把握できれば、企業の利益を図る指標である「限界利益」と「損益分岐点」が導き出せます。より利益を生み出せる企業運用のためにも、2つの指標についてもしっかりと理解しておいてください。

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