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経理におけるDXとは?取り入れるメリットや注意するポイントなども解説

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21世紀に入ってからは、社会の変化がかつて人類の経験したことのないレベルと規模で進んでおり、現在もさらに加速し続けています。社会の変化において重要な要素として考えられるのは、デジタルテクノロジーの進歩です。パソコンの普及や社会インフラとしてのインターネットの浸透はその一例です。

ビジネスの分野も例外ではなく、この分野におけるデジタル化はDX(デジタルトランスフォーメーション)と呼ばれ、組織やビジネスモデルの変革の鍵となっています。この記事ではDXの概要、経理におけるDXの流れ、経理業務をDX化するメリットなどについて解説します。

※目次※
1.DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
2.経理におけるDXの流れ
3.経理業務をDX化するメリット
4.経理業務をDX化した事例
5.DX推進にあたっての課題
6.請求管理ロボを導入して経理業務の効率化実現へ踏み出そう!
7.まとめ

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは


ここではDXの概要を理解するために、定義、混同されやすい用語、DXが重要視される理由について解説します。

定義

DXには広義と狭義の定義があります。広義の定義は、デジタル技術が浸透することによって、人々の生活があらゆる面において良い変化や影響がもたらされるというものです。すなわち広義のDXはITによる社会全体の変革を意味します。幅広い概念であることから、使用する人、場所、状況に応じて正しく捉えて共通認識を持つ必要があります。

狭義の定義は、ビジネスの場面においてデジタル技術を活用して変化の激しいビジネス環境に対応し、事業方針や事業、ビジネスモデルに変革をもたらし、競争優位性の確立を成し遂げるものです。経済産業省によるDXの定義は後者に近く、一般的にDXと言うと後者の定義を指すことが多いようです。

混同されやすい用語

DXと混同されやすい用語として、デジタイゼーションとデジタライゼーションという言葉があります。
デジタイゼーションとは、アナログな作業をデジタル化することを指し、例えば新聞のようなアナログ広告を止めてデジタル広告を用いたり、紙の書類をデータ化して検索性を高めたりすることです。

デジタライゼーションとは、デジタル技術を活用することにより既存のビジネスモデルを変革して、新たな顧客体験や事業価値を創造・提供するものです。例えば定型的な事務作業をソフトウェア型ロボットに代行させたり、タブレット端末を活用して顧客へプレゼンテーションや商品説明をしたりすることが挙げられます。

DXが重要視される理由

DXが重要視される理由は、このままIT人材が不足した状態でシステムの老築化が進むと、2025年から年間で最大12兆円の経済損失が生じるとされているためです。これは「2025年の崖」と呼ばれており、DXがリスク回避の手段として注目されています。

他にも、ITの進歩による消費行動の変化に対応する必要が出てきたことや、既存ビジネスモデルの破壊と新たな創造が起きていることなどが注目される理由として挙げられます。デジタル化の荒波を乗り越えるには、DXによる環境の変化への対応と企業競争力の向上が欠かせません。

経理におけるDXの流れ


ここでは、経理におけるDXの流れについて解説します。

取り扱う書類のペーパーレス化

まずは、紙ベースでやり取りされている請求書、納品書、領収書、伝票などの証憑書類を電子化(ペーパーレス化)することが経理部門におけるDXの最初のステップです。

パソコンで作成した書類はそのままデジタルデータとして保管し、紙に印刷・記入されている書類はスキャンしてPDFデータ化します。例えば、領収書やレシートを電子化できれば、経費精算の効率化ができます。最終的には社外の取引先も巻き込んで紙媒体でのやり取りをなくし、デジタル化して効率化することが経理部門におけるDXの第一目標になるでしょう。

印鑑の電子化

日本CFO協会と日本CHROが2020年に行った調査によると、コロナ禍の緊急事態宣言下でも出社した理由として最も多かったのが、決裁書類や請求書、契約書といった紙の書類の確認や押印作業のためでした。押印作業がテレワークの推進を阻んでいる実態が浮き彫りになっていますが、これを打破できれば経理部門でDXが大きく進む契機となるでしょう。

PDFファイル形式などの電子データ化された書類で押印をするには、印鑑の電子化が必要です。電子印鑑は、第三者機関の電子認証局(認証局)が発行した電子証明書が付いており、安全性や信頼性が担保されます。

システムの連携

日本企業のシステム構築に関する一般的な傾向として、一括した大きな汎用システムを導入するのではなく、システム最適化のために個別業務ごとに使いやすいシステムを用いていることが指摘できます。

クラウド環境を活用するなどしてこれらのシステムを連携させることができれば、DX化の恩恵として無駄な開発コストをかけることなく、個々のシステムの最適化と事業の効率化が目指せます。初期設定の手間はかかりますが、一度済ませてしまえばその後の作業の多くが自動化され、人的な単純ミスが減らせるなど、長期的に見ればメリットは大きいと言えます。取り掛かるのが早ければ早いほど手間の削減になるため、DX化の際には優先的に進めたい項目です。

経理業務をDX化するメリット


経理業務をDX化するとさまざまなメリットがあります。以下に例を挙げて解説します。

コストの削減

手作業に多くの時間と手間を費やしている場合は、DX化によって人的コストを削減することが可能です。また、ペーパーレス化を進めれば紙の書類が不要となり、印刷代、用紙代、プリンターのレンタル費・メンテナンス費、電気代といった書類作成にまつわるコストを大幅に削減できます。さらに、書類を電子的に保存できることから、紙の書類整理やファイリングをするための人員や保管場所の確保も不要となります。

DXによるコスト削減は、従来の考えのようにコスト削減や効率化を優先するあまり社員や顧客の満足度を置き去りにすることなく、満足度を維持したまま利益率を向上させることが大切です。

環境への配慮

DX化によってペーパーレス化が進めば、コスト削減だけではなく自然環境へ配慮することにも通じます。また、書類の印刷、封入と郵送、書類の廃棄などで発生する二酸化炭素の排出量を削減することもできます。

自然環境への配慮を欠かさないことは、持続可能な企業活動の構築のためにも必要なことです。そして、企業として環境保護の姿勢を社会にアピールできることになり、ISO 14001のような環境マネジメントシステムに関する国際規格を取得するのにも役立つでしょう。

業務効率の向上

経理部門は、決まった周期で同じような作業を繰り返す定型業務が多い部門です。しかも作成する書類は期日に間に合わせて、かつ正確に仕上げなければなりません。

他部門と同じような内容や数字を手作業で入力しているなら、システムを連携することにより入力の自動化が可能です。また、集計作業や帳簿作成業務が自動化できれば、担当者はより専門的な知識を必要とするコア業務に専念できます。

経理業務をDX化した事例


ここでは、経理業務をDX化した事例をいくつか紹介します。

会計システムのクラウド統合

牛丼の吉野家、讃岐うどんのはなまるうどん、上方寿司の京樽などを運営している株式会社吉野家ホールディングスでは、会計システムの刷新に目を付け、2017年に本部業務を20%効率化させることを目指します。

施策として、クラウド上で21社に及ぶグループ全体の経理を一元管理できるシステムを導入しました。これによって導入前は会社ごとに行っていたカスタマイズが不要となり、全社共通のプラットフォームとして運用できるようになりました。

社員の給与を2人の担当者で管理

中小企業向け情報サービス会社の株式会社エフアンドエムでは、クラウド給与ソフトを導入して460人以上の社員の給与管理を2人で行っています。従来は別の給与計算ソフトを使用していましたが、スタンドアロン方式だったので誰かが操作していると他の人は操作・閲覧できず作業効率上のネックとなっていました。

システムを導入した結果、給与計算とチェックを並行して進められるようになり、毎月の給与計算に要する処理時間が半減できました。同社はさらに人事労務クラウドソフトとの連携を行って業務効率化を推進しています。

財務経理業務のデジタル化

富士通株式会社と株式会社みずほ銀行はタッグを組んで2019年3月に「財務経理業務のデジタル化プロジェクト」を完成させました。このプロジェクトでは65社の取引先企業を取り込み、2016年2月から2018年12月までの実証実験を経て、経理業務の全デジタル化を目標として進められました。

実証実験では、請求書を発行する側と受け取る側の双方を電子請求書発行・決済(EIPP)と金融EDI(電子データ交換)で結ぶことにより、取引の一連のプロセスを全て電子化しています。結果として請求書を発行側も受け取る側も業務時間の大幅な削減に成功し、特に請求書を発行側では経理部門の作業時間を月2,550時間削減させる成果を生み出しました。

DX推進にあたっての課題


DX推進にあたっては解決しておくべき課題がいくつかあります。以下で主要な課題を2つ解説します。

一貫性のあるシステムの構築

日本企業のDX推進に障壁となっているものとして挙げられるのは、システムが老築化して一貫性がない点です。長年の運用の過程でシステムは複雑な状況になっていることがほとんどで、システム構築時の社員が退職していて改修が難しくなっているパターンがあります。古いシステムでは開発や改修が短期的な視点で繰り返されているのが常であり、保守費用の高騰とシステムのブラックボックス化を招いているのも珍しくありません。

このような技術的負債を払拭するためには、通常のIT予算とは別の予算を組んでDXを進める必要があります。

IT人材の確保と育成

日本企業ではDXを推進できるIT人材が経営レベルでも現場レベルでも不足しているため、一貫したDX推進を推進するうえで障壁となっているのが実情です。DXを推進するためには、エンジニアだけでなくビジネスデザインできる人材も必要となります。しかしながら、日本ではこのような人材をITベンダー企業に依存する傾向が強く、さまざまな業種・業界で慢性的なIT人材不足が起きています。DXの潮流が強まる今後においては、IT人材の獲得競争が激化するのは必至でしょう。

企業としてDXを推進しようとするならば、将来のあるべき姿を明確に描き、DXを推進できる人材の採用・育成を全社的な活動として進めていく必要があります。

請求管理ロボを導入して経理業務の効率化実現へ踏み出そう!

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経理にDXを導入する動きは、日本企業ではまだあまり進んでいないのが現状です。しかし、働き方改革でテレワークが推進されているように、経理のDX化は急務となっています。経理のDX化で何から手を付けたらよいか分からないとお困りの方は、「請求管理ロボ」にDX化をお任せください。

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まとめ

経理部門におけるDXは日本企業ではやや出遅れているのが実情ですが、本記事でも言及した2025年の壁を鑑みるに、経理部門へのDXの波はすでに押し寄せていると言っていいでしょう。

DXの波を好機と捉えて経理業務の効率化、生産性の向上を目指してみてはいかがでしょうか。そして、経理部門のDX化推進にはぜひ「請求管理ロボ」の導入をご検討ください。請求管理ロボは、2020年の1年間だけでも約2660億円の取引に利用された実績のあるクラウドサービスです。DX化推進を強力にサポートいたします。

 
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