他社利用中にファクタリングを乗り換えられる?乗り換えの時期や注意点を解説

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ファクタリングは2010年代後半ごろからよく利用されるようになった資金調達方法で、元々は手形割引や債権譲渡から派生してきた金融取引の1つです。金融機関による融資よりも手間が少なく、またより早く資金調達できることからファクタリングを利用する企業が増えてきました。ファクタリング業を営むには免許も登録も必要がないため、近年はファクタリングサービスを提供する会社も大変多くなってきました。

一方で、こうした背景も重なりファクタリング会社間でサービスの質や条件について差が出始め、契約済みサービスを他社のものに乗り換えたいと考える事業主も少なからずいます。本記事ではファクタリングの乗り換えの可否、乗り換えるタイミング、乗り換える際の注意点などについて解説します。

他社利用中でもファクタリングは使えるか

ここではファクタリングの乗り換えの可否と乗り換えのメリット・デメリットについて解説します。

ファクタリング会社の乗り換えはできるか

結論から言うと、他社を利用中でもファクタリングの乗り換えは禁止されておらず自由に他社との契約が可能です。どの会社と契約を結ぶかは利用者の自由であり、一度契約したからといって、継続して同じファクタリング会社を使い続けなければいけないと強制されることはなく、法的にも禁じられてもいません。

銀行融資の場合では他行に乗り換える(借り換える)際には改めて厳しい審査を受けなければいけないうえに、不動産を担保にしている場合には抵当権登記のし直しが必要です。ファクタリングであれば、簡易な審査と条件面での簡単なすりあわせをするだけでスピーディーな乗り換えが可能です。他社に乗り換えた後に既存のファクタリング会社と再契約することもできます。ただし、すでに譲渡した売掛債権を乗り換え先の他社に移行することはできません。

乗り換えのメリット

サービス乗り換えのメリットとしてまず挙げられるのは、コストダウンが図れる点です。ファクタリング会社を乗り換える際、複数の会社から相見積もりを取って、より良い条件の会社を選べば手数料を抑えて手元に入る現金を増やすことができます。手数料が安いファクタリング会社に乗り換えることで、ファクタリング本来の目的であるキャッシュフローのさらなる改善が見込めます。2つ目は買い取り限度額を増額できることです。

ファクタリング会社によっては売掛債権の買い取り額に上限を定めているところもあります。小規模なファクタリング会社であれば買い取り上限額も低めですが、大手のファクタリング会社であれば高い限度額もしくは上限限度額のないところもあります。買い取り限度額が高ければ複数の売掛債権をまとめて売却できるなど使い勝手が良くなるでしょう。

乗り換えのデメリット

ここでは乗り換えのデメリットとして3点挙げます。1つ目は1から信頼関係を構築しなおさなければならないことです。信頼関係が構築されていれば何にしても話が早く進みますが、新規のファクタリング会社では、何かと確認を要して最初のうちはそう早く話が進まないものです。2つ目は審査のための書類を再度提出しなければならないことです。

これまで利用していたファクタリング会社であれば、新たに売掛債権の譲渡をするのにしても書類を再提出する必要はありません。しかし乗り換え後は公的書類などいくつかの書類を出しなおさなければなりません。3つ目は前よりも審査に時間がかかることです。これまで利用していたファクタリング会社であれば自社や取引先の財務状況などを把握していて審査が早く終わります。しかし、新しいファクタリング会社では情報が少ないため少なくとも初回の審査は時間がかかるでしょう。

ファクタリングを他社に乗り換える5つのタイミング

ここではどのようなタイミングでファクタリングを他社に乗り換えるべきかについて解説します。

手数料が高すぎる場合

ファクタリングを利用する際にはファクタリング会社に対して所定の手数料を支払わねばなりません。手数料の一般的な相場は2社間ファクタリングでは10%から20%程度、3社間ファクタリングでは1%から5%程度です。この相場の範囲内でも手数料の低いほうが売掛債権を譲渡した際に手元に入る現金の額が多くなるため、手数料が高過ぎると感じた場合は他社への乗り換えを検討したほうがいいでしょう。

また、相場よりも明らかに高い手数料を取るファクタリング会社は悪徳業者の可能性があり、早期に乗り換えたほうが無難です。なおファクタリング会社の多くは乗り換えの申し込みを積極的に受け付けており、他社からの乗り換えであることを伝えると手数料を下げてもらえる場合もあります。

諸経費がかかる場合

ファクタリング会社の中には手数料以外にも諸経費を請求するところもあります。諸経費の内訳としては登記費用、交通費、事務手数料などが考えられます。しかしできれば諸経費不要で手数料のみとしているファクタリング会社のほうが分かりやすく、金額が流動的な費用を請求されないため心配する必要がなく安心できるでしょう。

諸経費を請求するファクタリング会社は悪質で請求しない会社は優良などと単純には判断できませんが、資金調達にかかるコストを抑えるためには諸経費を請求しない会社のほうが適しています。契約書に不明な経費が記載されている場合は、内訳を質問して納得のいく説明がなければ乗り換えを検討したほうがいいでしょう。諸経費を請求しないファクタリング会社は多数存在します。

担当者の対応が悪い場合

ファクタリング会社の担当者の態度が悪い、相談に親身に乗ってくれない、対応が遅いなど担当者の対応が悪いと感じたら乗り換えを検討したほうがいいでしょう。評判の良い優良なファクタリング会社は、多くの経験や実績を持って顧客の利益のために働いてくれる優秀な担当者を抱えているものです。

ファクタリングは債権の譲渡をしたら終わるのではなく、資金繰りや今後の対応についてもファクタリング会社の担当者からのアドバイスが必要になります。優良なファクタリング会社の誠実な担当者であれば、多少手数料が高くても親身で有用なアドバイスを期待できるでしょう。悪徳業者の場合では利益をあげることだけに気が行ってきちんとした対応は期待できません。

債権譲渡登記がある場合

2社間ファクタリングを利用する際には債権譲渡登記が必要になる場合があります。債権譲渡登記とは、法人が金銭債権の譲渡をした場合に債務者以外の第三者に譲渡を対抗させられるようにするためのものです。債権譲渡登記をするには登記費用と司法書士への報酬とを合わせて8万円から10万円程度かかるのが一般的で、この費用はファクタリングの利用者負担となります。

そのため、債権譲渡登記を必須としているファクタリング会社では、その分利用者の手元に入る現金が少なくなります。債権譲歩登記を保留して未登記で進めてくれるファクタリング会社であればこのような余計な費用の出費がなくて済むため、そのような条件の会社に乗り換えを検討する価値はあるでしょう。

担当者が来てくれない場合

資金調達が急務ではあるものの、本業が忙しくて思うように時間が取れないといったことは珍しいことではありません。ファクタリング会社の所在地が遠方の場合には、契約をするたびに時間を割いて出向くのはかなり難しいこともあるでしょう。特に小規模事業者の場合はファクタリングの契約手続きを任せられる社員がおらず、経営者が自ら出向かなければいけないケースではなおさらです。

このような場合にファクタリング会社の担当者が自社まで出向いてくれれば安心して任せられます。顧客にファクタリング会社の所在地まで来てもらうことを必須として出張対応はしないという会社は積極性に欠ける会社かもしれません。

ファクタリング会社を乗り換える際の注意点

ファクタリング会社を乗り換えるメリットは多いですが、同時に注意すべき点もあります。
以下にそれぞれについて解説します。

二重譲渡に該当する可能性が生じる

ファクタリング会社を乗り換える際に最も注意しなければならないのは二重譲渡をしないことです。二重譲渡とはすでにファクタリング会社に譲渡した売掛債権と同一のものを他のファクタリング会社に二重で譲渡することです。社内担当者間の連絡不足や複数のファクタリング会社を同時に利用している場合などにおいては、すでに譲渡したことに気が付かずに、乗り換え後に再度譲渡契約を結んでしまうケースも考えられます。

二重譲渡が発覚すると契約していたファクタリング会社と二度と取引ができなくなるだけでなく、刑事訴追や損害賠償請求を受ける可能性もあり、絶対に避けなければいけない行為です。1つの売掛債権につき1社しか権利譲渡できないことはいかなる時でも忘れてはいけません。

契約審査に不利にはたらいてしまうケースも

ファクタリング会社を乗り換える時は契約を結ぶための審査を改めて受ける必要がありますが、複数のファクタリング会社と契約しようとすると審査に不利に働いてしまうケースもあります。審査の判断材料になるのは、安定して定期的に収入があるか、事業は安定しているか、取引先の与信情報や取引実績は良いかといったことです。

複数のファクタリング会社と同時に契約しようとすると、、これらの判断材料が悪い状況にあると思われてそれほど資金調達に窮しているのかと不安材料に見られる可能性は否定できません。あまりにも多くのファクタリング会社と契約しようとすると審査で落とされて自社の首を絞めかねないことは留意しておく必要があります。

企業としての信頼性は入念に確認!

ファクタリングは売掛債権という企業にとって重要な資産をやり取りするものであることから、企業として信頼できるファクタリング会社と取り引きすべきです。信頼できるファクタリング会社はファクタリングのメリットとデメリットについて公平に伝え、利用者の状況に合わせて柔軟に審査を行い、過去に確かな買い取り実績があるものです。また優良な担当者であれば利用者のキャッシュフロー改善に責任感を持っているでしょう。

他にも発生する手数料について早い段階で明示してくれるか、ファクタリングの適切な利用方法をアドバイスしてくれるかなども信頼性を見極める判断材料になります。手数料も大事ですが総合的に信頼できるファクタリング会社を選んだほうが間違いはありません。

悪質なファクタリング会社に注意

ファクタリング会社の中には闇金融業者に近いグレーな会社も交じっており、詐欺まがいの取り引きを行おうとする悪質な会社も皆無な訳ではありません。例えば高額な買い取り手数料や費用を要求したり、ファクタリングなのに担保や保証人を要求したり、法人用口座を持っていなかったりする会社は注意が必要です。

他にも償還請求権のある契約でなければ受け付けなかったり、契約書を書面で用意していなかったりした場合は避けたほうが賢明でしょう。悪質なファクタリング会社と契約してしまうと、資金繰り改善のために乗り換えたのに反対に悪化して大きな損失を被ってしまう結果になりかねません。乗り換えようとしているファクタリング会社の口コミをネット上でチェックするなどして事前に情報収集しておくのもいいでしょう。

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まとめ

世の中には数多くのファクタリング会社が存在するため、少しでも条件の良いファクタリング会社に乗り換えることは大いに有用なことでしょう。乗り換えのデメリットやリスクはあまり多くなく、気を付けていればマイナス面は避けられるものと考えられます。しかし自社が買い手を主とする企業であれば少ない売掛債権をファクタリング契約して資金繰りをするよりも、信頼性の高いクレジットカードを使ったファクタリングロボのご利用がおすすめです。クレジットカードさえ持っていれば面倒な書類審査や手続きは一切不要です。

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監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。