クレジットカード決済とは?仕組みやメリット、法人企業が導入する方法を解説

クレジットカード決済

クレジットカード決済とは、クレジットカードを利用して商品やサービスの代金を支払うキャッシュレス決済の方法です。消費者が購入時に現金を用意する必要はなく、カード会社がお客様に代わって代金を一時的に立て替え、後日まとめてユーザーの銀行口座から引き落とされる「後払い方式」が大きな特徴です。

本記事では、クレジットカード決済の仕組みやメリット・デメリットを解説します。

目次

クレジットカード決済とは

クレジットカード決済とは、クレジットカードを利用して商品やサービスの代金を支払うキャッシュレス決済の方法です。消費者が購入時に現金を用意する必要はなく、カード会社がお客様に代わって代金を一時的に立て替え、後日まとめてユーザーの銀行口座から引き落とされる「後払い方式」が大きな特徴です。

経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」によると、2025年のキャッシュレス決済比率は堅調に上昇し、その内訳はクレジットカードが82.7%(134.6兆円)に上ったといいます。

現在、クレジットカード決済は実店舗のカード端末からECサイト・ネット通販まで幅広く使われています。インターネットでビジネスを展開するうえで欠かせない決済インフラとなっており、ポイント還元・分割払いなど利用者にとってのメリットも豊富です。

クレジットカード決済の仕組み

クレジットカード決済の仕組みは、「お客様(クレジットカード利用者)」「導入企業(クレジットカード加盟店)」「カード会社(アクワイアラー等)」の3者間で行われる場合と、「お客様(クレジットカード利用者)」「導入企業(クレジットカード加盟店)」「カード会社(アクワイアラー等)」「決済代行会社」の4者間で行われる場合があります。
それぞれの立場から詳しくみていきましょう。

お客様・導入企業・カード会社のクレジットカード決済の仕組み

クレジットカード決済が「お客様(クレジットカード利用者)」「導入企業(クレジットカード加盟店)」「カード会社(アクワイアラー等)」の3者間で行われる場合、仕組み・流れは以下のようになります。

①お客様(クレジットカード利用者)が、カード会社(アクワイアラー等)と契約して得たクレジットカードで、導入企業(クレジットカード加盟店)の商品を購入します。このとき、お客様はその場で商品を手に入れますが、まだお金のやりとりは発生していません。

②お客様(クレジットカード利用者)がクレジットカード決済を行った情報が、導入企業(クレジットカード加盟店)からカード会社(アクワイアラー等)に届きます。
カード会社(アクワイアラー等)はお客様(クレジットカード利用者)の購入代金を立て替える形で導入企業(クレジットカード加盟店)に支払います。
このとき、カード会社(アクワイアラー等)は購入代金からカード決済手数料等を差し引いた金額を導入企業(クレジットカード加盟店)の口座に入金します。

③最後に、カード会社(アクワイアラー等)はお客様(クレジットカード利用者)がクレジットカード決済で使用した金額を、お客様(クレジットカード利用者)の口座等から引き落とします。

お客様・導入企業・カード会社・決済代行会社のクレジットカード決済の仕組み

クレジットカード決済が「お客様(クレジットカード利用者)」「導入企業(クレジットカード加盟店)」「カード会社(アクワイアラー等)」「決済代行会社」の4者間で行われる場合、仕組み・流れは以下のようになります。

①お客様(クレジットカード利用者)が、カード会社(アクワイアラー等)と契約して得たクレジットカードで、導入企業(クレジットカード加盟店)の商品を購入します。このとき、お客様はその場で商品を手に入れますが、まだお金のやりとりは発生していません。

②導入企業(クレジットカード加盟店)が決済代行会社と契約している場合、お客様(クレジットカード利用者)がクレジットカード決済を行った情報はまず決済代行会社に届き、その後で決済代行会社からカード会社(アクワイアラー等)に届きます。
決済代行会社はお客様(クレジットカード利用者)の購入代金を立て替える形で導入企業(クレジットカード加盟店)に支払います。
このとき、決済代行会社は購入代金からカード決済手数料等を差し引いた金額を導入企業(クレジットカード加盟店)の口座に入金します。

③最後に、カード会社(アクワイアラー等)はお客様(クレジットカード利用者)がクレジットカード決済で使用した金額を、お客様(クレジットカード利用者)の口座等から引き落とします。

決済代行会社が利用される理由

導入企業(クレジットカード加盟店)がクレジットカード決済サービスを導入する際に決済代行会社が利用される理由は、複数のカード会社(アクワイアラー等)との契約交渉、売上代金の決済管理・入金処理などの運用を一本化できるためです。

決済代行会社を介さずに、Visa、Mastercard、JCB等のカードブランドの加盟店獲得業務を行うカード会社(アクワイアラー等)と契約する方法は直接契約と言います。
直接契約の場合、導入企業(クレジットカード加盟店)が各カード会社(アクワイアラー等)に審査手続きを行います。 この際、各社で審査基準や書類などの準備物が異なるため、全ての各カード会社(アクワイアラー等)の審査状況をクリアするために人手と長期の準備期間が必要です。
また、各カード会社(アクワイアラー等)と直接契約できるのは、売上額が大きい大手企業に限られるというのが現状です。

一方、決済代行会社を利用すると導入企業(クレジットカード加盟店)は、申請書類を1セット用意するだけで準備完了です。 決済代行会社が各カード会社(アクワイアラー等)への申請と契約交渉を代行します。スムーズに審査を通過するためのノウハウの共有やアドバイスなども受けることができます。

このように利便性の観点から、決済代行会社が選ばれています。

決済代行会社の導入方法については「法人企業がクレジットカード決済を導入するには? 導入方法・メリット・注意点なども紹介」もあわせてご覧ください。

お客様におけるクレジットカード決済のメリット

1. 手元に現金がなくても購入できる

クレジットカードの最大の利点は、購入時点で現金を持っていなくても決済が完了する点です。

給与日前や急な出費が重なった時期でも、利用限度額の範囲内であれば購入が可能です。
ネットショッピングでは特に、銀行やコンビニへ出向く手間なく決済が完了するため、利便性が高い決済手段です。

2. 支払い方法を自由に選べる

クレジットカードは支払い回数・方式を選択できます。
一括払い(翌月まとめて・手数料なし)、分割払い(3〜24回など・手数料あり)、リボ払い(毎月一定額・手数料が高くなりやすい)、ボーナス払い(ボーナス時期に一括・手数料なし)などがあります。高額商品を購入する際、分割払いを選ぶことで家計への負担を平準化できます。

ただし、分割・リボ払いには手数料が発生するため注意が必要です。

3. ポイント・マイルが貯まる

多くのクレジットカードでは、利用金額に応じてポイントやマイルが付与されます。

ポイントの還元率はカードによって異なりますが、日常の買い物・公共料金・ネットショッピングなど支払い全般をクレジットカードにまとめることで効率よく貯めることができます。

貯まったポイントは商品・ギフト券・他のポイントへの交換、または次回の支払いへの充当に活用できます。

4. 付帯保険・優待特典が受けられる

クレジットカードには、カード保有中に自動的に適用される付帯サービスがあります。

代表的なものとして、海外・国内旅行傷害保険(旅行中の傷害・疾病・携行品の損害などを補償)、ショッピング保険(カードで購入した商品の破損・盗難などを一定期間補償)、不正利用補償、会員優待(レストラン・宿泊施設・映画館などの割引・優待)があります。

特にゴールドカード・プラチナカードでは空港ラウンジ利用など上位の特典が受けられます。

5. 利用履歴の管理が簡単

クレジットカードの利用明細はオンラインや月次の明細書で確認できます。何にいくら使ったかが一覧で把握できるため、現金払いと比べて家計管理・経費管理がしやすいというメリットがあります。

特に事業者が経費をクレジットカードで支払う場合、確定申告・経費精算の際に履歴を活用しやすくなります。

お客様におけるクレジットカード決済のデメリット

1. 使いすぎるリスクがある

購入時に手元の現金が減らないため、実際の支出感覚が薄れやすく、気づかないうちに利用額が膨らむリスクがあります。

定期的に利用明細を確認し、月の利用上限を自分で設定する習慣が重要です。

2. 分割・リボ払いの手数料負担

分割払いやリボ払いを選択すると、利用金額に対して手数料が上乗せされます。

リボ払いは毎月の支払額が一定で便利に見えますが、残高が減りにくく手数料が長期にわたって発生するため、実質的な支払総額が大きく増えることがあります。

3. 年会費がかかる場合がある

ゴールドカード・プラチナカードなど上位ランクのカードには年会費が設定されています。

付帯サービスの価値が年会費を上回るかどうかを事前に確認した上で選択することが重要です。
なお、年会費無料のカードも多く存在します。

4. 不正利用・情報漏洩のリスク

フィッシング詐欺や不正アクセス等によってカード情報が第三者に盗まれ、不正利用される被害が国内でも多発しています。

一般社団法人日本クレジット協会の調査によると、2023年のクレジットカード不正利用被害額は約541億円に達しています。

多くのカード会社では不正利用補償の仕組みがありますが、補償を受けるには所定の手続きと条件があります。
カード情報の管理・セキュリティ対策は利用者自身も意識する必要があります。

5. すべての場面で使えるわけではない

クレジットカードが使えない店舗・サービス・状況があります(一部の小規模店舗・公共料金・現金のみ対応の自販機など)。

また、クレジットカードの審査に通過しなければカード自体が取得できないため、審査に不安がある方は利用できない場合があります。

導入企業におけるクレジットカード決済のメリット

1. 販売機会・売上の拡大

クレジットカード決済を導入することで、「現金を持っていないから買えない」という機会損失を防ぐことができます。

特にECサイトや高額商品を扱う事業においては、クレジットカードが使えないだけで購入を断念したり他のサービスへ流出したりするユーザーが一定数存在します。

多様な決済手段を提供することは、顧客の購入ハードルを下げ、売上増加に直結します。

2. 客単価の向上

手元に現金がなくても購入できるクレジットカードは、消費者の「今すぐ買いたい」という意欲を後押しします。

一括払いはもちろん、高額商品でも分割払いを選択できるため、現金払いと比較して1回あたりの購入金額が上がりやすい傾向があります。

3. 未払いリスクの軽減

クレジットカード決済では、カード会社(アクワイアラー等)や決済代行会社が消費者に代わって加盟店への立替払いを行います。

そのため、消費者の支払い遅延・未払いによるリスクをカード会社が負担し、加盟店は確実に代金を回収できます。

請求書払いや後払いと比較して、売上の未回収リスクを大幅に低減できます。

4. 継続課金・サブスクリプションへの対応

クレジットカード決済は、月額課金・年間契約などの継続的な決済に強い手段です。

顧客のカード情報を登録しておくことで毎月の請求を自動で処理でき、顧客が都度支払い手続きをする手間を省けます。

これにより継続率・解約防止にもつながります。特にサブスクリプションビジネス・会員サービス・定期購入を展開する事業者にとって欠かせない手段です。

5. 越境EC・海外顧客への対応

Visa、JCB、Mastercardなどの国際ブランドに対応したクレジットカード決済を導入すれば、海外からの注文にも対応できます。

越境ECにおける決済手段として世界的に普及しているクレジットカードは、日本製品を求める海外顧客が決済できる手段として有効です。

6. キャッシュレス化・社会的信頼への対応

国内のキャッシュレス化が進む中、クレジットカード決済に対応していない事業者は消費者の購入先の選択肢から外れるリスクがあります。

また、カード会社(アクワイアラー等)の審査を経て導入企業(クレジットカード加盟店)となることは、事業の信頼性・信用力の証明にもなります。

7. 経理・入金管理の効率化(決済代行会社利用時)

決済代行会社を通じてクレジットカード決済を導入すると、決済代行会社が各カード会社(アクワイアラー等)からの毎月の売上を一本化して指定の口座に振り込むため、面倒な売上の消込処理や入金確認など、経理業務のオペレーションを簡素化することができます。

導入企業におけるクレジットカード決済のデメリット

1. カード決済手数料のコスト

導入企業(クレジットカード加盟店)は、消費者がクレジットカードで支払うたびに、各カード会社(アクワイアラー等)へカード決済手数料を支払います。

現金払いと比較すると1回あたりの利益が減少するため、価格設定・収益計画に手数料コストを織り込む必要があります。

2. 導入・システム構築のコスト・手間

クレジットカード決済の導入には、初期費用・月額費用・決済システムの構築が必要です。

各カード会社(アクワイアラー等)との直接契約の場合は、カード会社(アクワイアラー等)ごとに審査・開発が必要なため、工数とコストが大きくなります。

決済代行会社を利用することで手続きを一本化できますが、それでも申請・審査・システム連携の期間が必要です。

3. 入金サイクルのタイムラグ

クレジットカード決済の売上は、決済日から入金日まで一定の期間がかかります。入金サイクルは契約・カード会社(アクワイアラー等)によって異なりますが、通常は月次での入金となります。

このタイムラグは、特に資金繰りをタイトに管理している中小企業・スタートアップにとって注意が必要なポイントです。

4. 不正利用・チャージバックリスク

チャージバックはお客様(クレジットカード利用者)がクレジットカードを不正に使われたり、注文した商品が届かなかったり、届いた商品が破損していたりした場合に使われる仕組みです。

チャージバックが発生すると、導入企業(クレジットカード加盟店)は商品を提供していてもカード会社から入金がされません。また、入金した後でもカード会社に代金の返納をしなければなりません。お客様(クレジットカード利用者)にとっては安心できる仕組みですが、導入企業(クレジットカード加盟店)にとっては損害となります。

5. セキュリティ対応の義務

割賦販売法に基づき、クレジットカード決済を扱う加盟店にはセキュリティ対策の実施が義務付けられています。

具体的には、カード情報の非保持化(トークン決済等の活用)、PCI DSS準拠、EMV 3-Dセキュアの導入などが求められます。

対応が不十分な場合、カード情報漏洩のリスクはもちろん、法的な責任を問われる可能性もあります。決済代行会社を利用することでこれらの対応を代行・サポートしてもらえる場合があります。

6. 審査のハードル

導入企業(クレジットカード加盟店)として認められるには、カード会社(アクワイアラー等)による審査を通過する必要があります。

業種・事業内容・開業間もない実績不足などが理由で審査が通りにくいケースもあります。
デジタルコンテンツ・通信販売など一部の業種は審査が厳しい傾向があります。

決済代行会社を通じて申請することで、審査ノウハウのサポートが受けられることがあります。

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監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。