銀行との融資交渉を記録する際のポイントは?

経理

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銀行との融資交渉を記録する際のポイントは?

銀行との融資交渉を記録する際のポイントは?

銀行から融資を受ける際、重要になるのが交渉です。
銀行との交渉内容や経緯については、記録を作成しておくことをお勧めします。
交渉記録を作成する重要性と、作成する際のポイントについてお伝えします。

銀行側は常に交渉内容を記録している

銀行員は、個人や企業と交渉を行った後には必ず記録を作成しています。
交渉内容について正確に記録しておくことで、次回の交渉時に前回の内容を踏まえた話ができるようにしているのです。また、記録は行内で情報共有され、担当者が変更になった場合などにもスムーズに対応できるというわけです。
さらに、記録するとなれば慎重に言葉を選ぶようになるし、具体的に突っ込んだ話をしなければならないという面もあります。

一方で、個人や中小企業側は、銀行との交渉記録を作成していないケースが少なくありません。銀行側が交渉記録を作成している以上、企業側もしっかりと記録を残しておくのは必須だと言えるでしょう。

交渉記録を作成する目的・メリットとは

先にもお伝えしたように、交渉内容を記録しておくことで前回までの交渉内容や経緯を踏まえて交渉にあたることができるようになります。

経理担当者が交渉にあたる場合、交渉の内容を経営者に正確に報告するというのも重要な作成目的です。記録を作成しておくことで経営者と交渉担当者の情報共有および意思疎通を書面を通じて行うことができます。

また、「融資する」と言ったのに融資しなかった場合や、融資条件が異なった場合などに証拠にもなります。
取引銀行が複数ある場合には、銀行ごとの傾向や姿勢を把握しやすくなり、今後の交渉や銀行取引、資金調達に役立つ資料となるでしょう。

交渉記録を作成する際のポイント

銀行との融資交渉を記録する際のポイントは?

交渉記録は、交渉を終えた直後に書くのが理想です。細かい内容やニュアンスなどは、時間が経つにつれ記憶が曖昧になっていくものだからです。遅くとも当日中には作成するようにしたいところです。

交渉後すぐに記録を作成できるよう、あらかじめ交渉記録用のひな形を作成しておくと良いでしょう。

記載する項目としては、以下のようなものを設定します。

・交渉日時(合わせて天候も記録すると記憶を呼び出しやすくなって良い)
・交渉相手(銀行・担当者名)
・交渉場所(自社なのか銀行なのか)
・交渉内容

交渉内容については、すべてを詳細に記録する必要はありません。その日の交渉の要点を簡潔に箇条書きにしましょう。
自社側の希望条件等と、銀行側の反応や発言内容を客観的に記録します。
合わせて、銀行から提出を求められた資料についてもしっかりと記録するのが大切です。

記録を作成するのは大切ですが、記録することが目的になってしまうのは問題です。また、録音を行ったり、発言すべてをメモしたりといった姿勢は銀行側の心証を悪くします。交渉時はあくまでも要点を適宜メモする程度にとどめましょう。

監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。
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