リース費用の請求業務とは?リース取引の基礎知識も解説

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コピー機やPCのようなOA機器・IT機器は、リースで利用されるものとして代表的なものでしょう。しかし、そもそもリースとはどのような仕組みなのでしょうか。レンタルとは何が違うのか、また企業会計や税務処理の上でどのように処理をすればよく、どのようなメリット・デメリットがあるのか、本記事ではリースについて基礎知識から網羅的に解説します。

※目次※
1.リース取引とは
2.リース費用の請求業務
3.リース取引のメリット・デメリット
4.新基準のリース取引の基準とは
5.ROBOT PAYMENTの請求管理ロボを導入してリース費用の請求業務を効率化しよう
6.まとめ

リース取引とは


リース取引とはどのような仕組みで、どのような種類があるのか、ここでは基本的な知識を確認します。

リースの仕組み

リース取引とは、リース会社が企業に対して機械や設備を長期間賃貸する取引のことです。リースの対象となるのはIT関連機器、事務用機械、産業・工作用機械、土木建設機械、車両などが一般的ですが、建物が対象となることもあり、動産・不動産問わずあらゆるものがリースの対象になり得ます。
本質的な実態としては、借受手がリース会社から固定資産を使用する権利を得て、使用しながら金銭による返済しているという取引です。こうした性質から、民法上、リースは金銭の代わりに物品を融資する物融という金融取引とみなされ、貸金業として扱われます。
こうした金融取引であることから、リースには途中解約が原則的に不可であるという特徴があり、この点がレンタルとの大きな違いとなっています。

同じような賃貸契約としてレンタルがありますが、レンタルの場合はレンタル会社があらかじめ所有している物件から必要なものを一時的に借りるという形態で、物件は不特定多数が借りることを前提としたものであることが大半であり、物品を自由に選ぶことはできません。
それに対して、リースではリース会社が借受手の要望する物件を代わりに購入するため、物件は新品であり借受手が欲しいものが手に入ります。
借りられる期間も、リースでは物品の法定耐用年数に対して70%よりも短い期間には設定できず、最短であれば数日や数時間単位の設定が可能なレンタルとは大きく異なります。

リース取引の手順

1.リース取引は、借受手と販売会社の間での物件選定から始まります。この段階ではリース会社は関与せず、借受手は希望する物件を選定し、販売会社は物件見積書を発行します。
2.借受手は物件見積書をもとにリース会社に見積依頼をします。物件見積書に記載された物件に対し、借受手とリース会社間でリース期間やリース料を交渉し、リース会社はリース見積書を発行します。
3.リース見積書をもとに借受手はリース契約の締結を意思決定し、リース契約を申し込みます。契約が締結されると、リース会社は販売会社に物件を発注し、販売会社は物件を借受手のもとに納入します。借受手は納入された物件が発注した通りの種類・数量・使用であり、問題なく使用できるか確認します。
3.物件は、リース契約上の借受日までは販売会社に所有権があるので、借受手は物件を検収・保管し、物件に問題がなければリース会社に対して物件借受証を発行します。この物件借受証に記載された借受日をもって、物件の所有権がサプライヤーからリース会社に移転すると同時に、リース期間の開始日となり、この日から借受手はリース物件を使用できるとともに、リース料の支払いが始まります。

リース取引の種類

リース取引は、2019年以前の会計処理では大きく2つの種類があります。
ひとつは「ファイナンス・リース取引」といい、リース期間中に契約を解除することができず、リース期間を通じて物件の購入代金および諸経費のほぼ全額をリース料金として支払う、という2つの特徴に合致するものをいいます。このリース取引を通じて、所有権があくまでリース会社にある所有権移転外ファイナンス・リースと、リース期間の途中または終了時に所有権が借受手に移転する所有権移転ファイナンス・リースとの2つにさらに分けられます。どちらも実態としては金銭を借りて物件を買い、使いながら金銭を返済する、というのと同じことが行われるものです。

それに対して、ファイナンス・リース取引の2つの特徴のすべてを満たさないリース取引を「オペレーティング・リース取引」といいます。リース期間は耐用年数に達しない程度に設定され、リース期間終了後に返却された物件を中古市場で販売する、もしくはさらに賃貸に供することを前提にリース料金が低く抑えられる場合もあります。

リース費用の請求業務


ここでは、リース費用に含まれる費目や会計・税務上の処理について解説します。

リース費用に含まれるもの

リース料金には、物件の購入代金に加えてリース期間中の金利、動産総合保険料、納付対象となる物件の場合には固定資産税、リース会社の手数料が含まれています。そのため、リース料金の総額は一括で物品を購入するより割高になるのが一般的です。一方で所有権があくまでリース会社にあることから、物件に関する固定資産税の申告・納税手続きが必要な場合でも手続きに煩わされずに済みます。また、保険についても加入手続きはリース会社が行うため、こうした事務作業を借受手は省略することができます。

会計処理

2007年から、主に会計監査を受けているような大企業を対象にしたリース会計基準が改正されたことで、会計処理は従来と変わりました。
企業の収益性の指標としてROAという指標があり、これは「ROA=当期純利益÷総資産」の式で算出します。改正以前は、リース物件は貸借対照表上で資産に計上する必要がありませんでした。これをオフバランスといいます。そのため、リース物件を使って上げた収益をROAの分子に算入できる一方で、リース物件を分母である資産に計上しないでよいことで、ROAを高く算出することができました。

しかし、新基準では所有権移転外ファイナンス・リース取引について、売買処理ではなく賃貸借処理が改正前は認められていたのが、改正により原則として売買処理として処理するよう統一されました。さらに、詳しくは後述しますが、2019年からは国際会計報告基準IFRS16が強制適用となっています。

ただし、これらの会計処理に対する例外もあります。300万円未満の少額のリース取引は、引き続き賃貸借処理が可能です。
また、中小企業の場合、中小企業の会計に関する指針(中小会計指針)を適用している企業では、国際会計報告基準に準じて原則的に売買処理として取り扱うものとされています。しかし、中小企業のなかでも規模が小さく、会計処理が簡便な企業向けの中小企業の会計に関する基本要領(中小要領)では、国際会計報告基準の影響を受けないものとされ、リース取引を賃貸処理として扱うことが引き続き認められています。

税務処理

リースに関する税制も同じく2007年に改正され、税務上も所有権移転外ファイナンス・リースについて売買処理として扱うよう求められるようになりました。会計上売買処理を行っていれば、税務上は他の売買処理と同様に処理すればよく、特別な処理は必要ありません。

ただし、中小企業に関する会計指針では、2007年以降も所有権移転外ファイナンス・リースを賃貸借処理で扱えます。会計上賃貸借処理を続けている企業の場合でも、税務上は売買処理としなければならないため、納税申告時に調整が必要となる点は注意しましょう。

リース取引のメリット・デメリット


それでは、リース取引にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

まず、メリットとしては設備導入時の初期費用が少ない点があります。リース取引において、物件を購入するのはリース会社であって借受手ではありません。物件を購入するときにまとまった金額を用意する必要がなく、借受手にとっては初期費用をかけることなく物件を調達できることになります。特にOA機器やIT機器の場合は、陳腐化のサイクルが早いという特徴がありますが、リースであれば耐用年数に合わせたリース期間を設定することにより、最新の機器を常に使い続けられます。

また、特にファイナンス・リース取引では金銭を借りて物件を買い、使いながら金銭を返済するというのが本来の取引の実態です。リース会社の与信審査もありますが、銀行融資と異なり担保は不要かつ審査も短期で済みます。銀行の融資枠を使うことなく、資金調達ルートを複数確保できるメリットがあります。

さらに、リースでは税金や保険料さえ払えば、保険契約や税務申告・納税はリース会社が行います。固定資産として購入した場合は固定資産台帳の作成にはじまり、保険をかけたり、固定資産税の申告・納税をしたりといった管理作業が発生しますが、管理に係る負担が抑えられるのもメリットです。物品を固定資産として購入した場合は、減価償却を通じて費用化していくことになりますが、リースは期間中一定額で償却されるため、損益の見通しが立てやすくなります。

デメリット

デメリットは、リース料の支払総額が高いことです。リース料には単なる物件の購入代金だけでなく、リース期間中の金利、リース会社の手数料が含まれているため、割高になります。
中途解約も原則的に不可であり、どうしても解約する場合には、リース料金の残額を一括して払い、契約満了の形式をとらなければなりません。
また、レンタルと異なり、リースの場合物件の保守・修繕義務は借受手にあり、故障時など機器のメンテナンスは借受手が販売会社と交渉して行う必要があります。そのため、借受手の過失ではない物品破損の場合も負担は借受手となります。
さらに、リース期間終了後も、所有権移転外ファイナンス・リースの場合、物件は依然としてリース会社の所有物です。使用し続けるのであれば、さらにリース料金を支払い続ける必要があります。

新基準のリース取引の基準とは


リース取引に係る会計処理の変化として、2019年までは任意適用だった国際会計報告基準IFRS16が、2019年に開始された事業年度からは強制適用となったことがあります。IFRS16はリース取引を企業会計上で取り扱うための基準ですが、リースの定義と期間という2つのポイントで根本的な変化があります。
この変化によって、ファイナンス・リースとオペレーティング・リースという区分自体がなくなるだけでなく、リース取引に関する会計処理はすべて賃借対照表上で資産として計上することになりました。

リース取引かどうかの基準

物理的に他と識別できる資産または資産の一部について、借受手が資産を使用することによって経済的便益のほとんどすべてを得る、かつ資産の使用目的・使用方法を決定できる状態を使用の支配といいます。新基準では、一定期間にわたり対価と引き換えに使用の支配を得ることをもってリース取引と判断します。判断の基準は使用の支配に置かれていて、形式的な契約の形態は判断対象ではありません。
そのため、従来ではリース取引に含まれない契約や取引もリース取引と扱われる可能性があります。たとえば、賃貸借契約も、新基準では資産の使用を支配する権利の取得と捉えられればリース取引に含まれます。

会計処理への影響

従来リース取引は資産として計上されませんでしたが、新基準下では、賃借対照表上の資産に計上することが求められるため、総資産額は増額し、自己資本比率は低下します。

また、損益計算書上でも、オペレーティング・リースで全額費用にしてきたリース料が、資産の減価償却と支払利息を通じて費用に計上されます。そのため、通常は費用として計上できる金額は通常減少し、支払利息が営業外費用に計上されるため、営業利益は上がります。

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まとめ

リース取引による物品の賃貸は企業で広く用いられています。最新の物品を初期投資不要で使用できるだけでなく、会計処理上で収益性の向上に寄与するというメリットがありました。しかし、新しい会計基準が適用されたことにより、使用権の支配という基準でリース取引が判定されるようになるため、会計処理上・税務処理上の注意が必要になってきます。

借受手側ではこのような変化が生じていますが、リース企業側は滞りのない代金回収に対処しなければならないことに変わりありません。請求業務で残業が恒常的に発生している、ミスが頻発しているという事業者は、請求管理ロボの導入により請求業務の効率化と精度の向上を図ることをおすすめします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

     
【監修】ROBOT PAYMENT フィナンシャルクラウド事業部

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