サブスクリプションは請求管理が難しい!請求管理の効率化を図る術も紹介

請求業務

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近年、NetflixやSpotify、Amazonプライムなどのサービスを利用する方が増えています。これらは「サブスクリプション」サービスと呼ばれ、2015年以降増加傾向にあるサービス形態です。契約継続率が売上を大きく左右することから顧客満足度向上を重要視するという特徴があり、そのためには顧客管理が大切になってきます。

一般的にサブスクリプションの顧客管理は難しいと言われていますが、なぜ顧客管理が難しいのでしょうか。この記事では、サブスクリプションの請求管理が難しい理由と請求管理を効率化する手段をご紹介します。

サブスクリプションの基礎知識


サブスクリプションはいまや、デジタル領域外にも展開され始めています。大手企業も続々とサブスクリプションビジネスに転換してきており、市場は大きな盛り上がりをみせています。まずはサブスクリプションの基礎知識を整理し、サービスの理解に繋げていきましょう。

サブスクリプションの仕組み

サブスクリプションは、サービス・製品の利用期間、利用料に応じて料金を支払う継続課金型のビジネスモデルです。一般的なビジネスは、モノを売って対価を受け取る売り切り型のビジネスモデルが主流でした。しかし、売り切り型は単発的な売上は見込めるものの、継続的な売上に繋げるには企業の営業努力が必要です。一方、サブスクリプションは利用期間・利用料に応じた継続課金型ビジネスであり、利用契約が解約されない限りは継続的な売上が見込めます。

サブスクリプションが注目され始めたきっかけは、いち早く導入したアメリカの成功が影響しているでしょう。2015年に動画配信・音楽配信などのコンテンツサービスをダウンロード課金型形式から転換したことで、瞬く間に人気となってアメリカ以外の国でも徐々に広がっていきました。また、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響で外出自粛が増えたことから今後さらなる成長が見込まれます。

サブスクリプションの種類

サブスクリプション方式で提供されているサービスに「SaaS」があります。SaaSは、クラウド上で利用できるソフトウェアサービスで、ビジネス・プライベート問わず現代において欠かせない利用形態です。サブスクリプションのSaaSには、BtoC SaaS・BtoB SaaSの2種類があります。

BtoC SaaSは、消費者に向けたサービスで動画配信サービスや音楽配信サービスなどがあります。BtoB SaaSは、企業の業務効率化を目的としたサービスです。BtoB SaaSの中にはさらにHorizontal SaaS(ホリゾンタルサース)とVertical SaaS(ヴァーティカルサース)の2種類があります。
ホリゾンタルサースは、社内の特定の部門に特化したSaaSで勤怠管理やメールサービスなど、あらゆる業界で起こり得る業務課題の解決に役立ちます。ヴァーティカルサースは、特定の業界に特化したSaaSで、業界特有の課題解決が可能です。

サブスクリプションは請求管理業務がとても重要である

継続的な売上を得るには、消費者にサービスを継続して利用してもらわなければなりません。そのため、顧客満足度の向上がサブスクリプションで一番大切になりますが、顧客満足度を向上させるには請求管理業務の円滑化が重要です。
システム化されていない請求管理業務では、顧客の利用状況をExcelで管理して請求データの作成を行います。請求データが作成できたら、それを基に請求書を作成して郵送やメールで顧客側に送付します。
請求書の送付後は、入金確認業務ですが、支払期日までに入金が確認できなければ顧客側に督促を行う必要も出てくるでしょう」。督促は、顧客側の対応次第で多くの手間がかかるので、なるべく管理を徹底し、督促が発生しないような体制を作っておくことが大切です。

請求管理においてよくある課題


顧客管理は顧客満足度向上に直結する業務です。どのビジネスにおいてもそれなりの手間を要しますが、サブスクリプションはより多くの労力がかかります。ここでは、サブスクリプションの請求管理で生じる具体的な課題をご紹介します。

料金体系が多岐にわたり金額計算が大変

サブスクリプションの多くは、基本料とオプション料金がセットになっています。基本料金の処理はさほど大変ではないものの、オプション料金は利用料に応じた従量課金制などの複雑な料金プランになっていることから、ユーザーごとの請求金額を計算するのに手間がかかります。また、月の途中で契約・解約すると日割り計算が発生するケースもあり、さらに計算が複雑化してしまうのもサブスクリプションサービスならではの課題です。

毎月請求書を発行する手間がかかる

従来のビジネスでは、受注1回につき請求1回が基本です。しかし、サブスクリプションの場合は、受注1件に対して契約が解約されない限り毎月請求書の発行が必要です。そのため、請求書を発行するたびに契約台帳から現状の契約内容を確認しなければなりません。

また、顧客によって年払いや半年払いなど、月払い以外の料金体系が混在している場合はそれらの対応も必要です。顧客管理が正確にできないと間違ったタイミングで請求してしまったり、請求忘れをしてしまったりします。

契約変更によって変更履歴を追うのが困難になる

サブスクリプションでは、検討しているサービス・製品よりも上位なものを売り込む「アップセル」とより安価なものを売り込む「ダウンセル」が発生する頻度が多く、顧客ごとの毎月の請求が一定ではないケースがあります。また、サービス自体の料金体系も利用状況に応じて変化するものが多く、契約内容が変更されていないか毎月請求時に確認する必要があるので、対応に労力がかかります。

営業・サポートなどのフロントオフィスとのコミュニケーションが不十分だと、請求内容を間違えてしまい顧客とのトラブルにも発展しかねません。そのため、各部門間の連携を密にすることも大切です。

請求管理の課題はシステムの導入がおすすめ!


これまでの顧客管理はExcelが広く用いられてきましたが、契約件数が増えていくにつれて管理が煩雑になりやすく人的ミスが生じやすくなります。また、アラート機能が備わっていないので請求漏れが発生しやすいのも特徴です。これらの課題を解決するには、システムの導入がおすすめです。ここでは、請求管理の課題を解決する請求管理システムをご紹介します。

請求管理システムとは

請求書の発行から入金管理に至るまでの業務を一元化して、業務効率化を実現するシステムです。請求業務は手作業が中心だと請求漏れやミスの発生が避けられませんが、システム化によって請求内容を自動入力して担当者が内容を確認するフローを構築することで正確な請求管理を可能とします。
請求管理システムに備わっている機能としては、請求書作成に必要なデータを検索する請求データ機能、請求データを基に作成する請求書作成機能、請求書発行機能、請求書発送・郵送代行機能、入金管理・督促機能などがあります。

請求管理システム導入の利点

請求管理システムを導入することで以下のメリットがあります。

・請求業務の効率化
従来のエクセル管理よりもはるかに、フォーマットの見栄えが良く見やすい請求書を手間なく自動で作成できます。郵送代行を利用すれば、手作業から生じる送付ミスのリスクが軽減され効率的です。

・人的ミスの軽減
請求業務を手作業で行う場合、請求先の数と請求頻度が多くなるにつれてミスが発生しがちです。請求ミスは会社にとって大きな損失につながり、担当者の負担にもつながる悪循環を生み出します。請求業務をシステム化することで、単純な宛先ミスや発送ミスを防げます。

・請求データをそのまま締め処理に活用可能
すでに存在するデータシステムに落とし込めば、データ作成から請求金額の計算までシステム上での完結が可能です。締め処理も自動化できるので請求業務の負担を軽減できます。アラート機能をシステムに導入すれば、請求漏れも防げます。

・人手不足解消・コスト削減
サブスクリプションサービスには従来の売り切り型と比べて顧客数を増加させやすい反面、人手不足や管理コストが増大してしまう課題があります。しかし、システム化すれば顧客数の増加で事業が成長しても、最小限の人員と管理コストで柔軟な対応が実現します。

・部門間との連携
カスタマイズ性の高いシステムを導入できれば、請求管理の効率化だけではなく営業やコールセンターなどフロントオフィスが担う顧客管理への応用も可能です。特に、カスタマーサポートと連携すれば顧客のニーズに合わせたサービス提供が可能となり、売上向上にも繋がります。また、WEB上ですべての作業を行うことで、請求書・見積書を部門間で共有できるためスムーズな業務進行が可能となります。

請求管理システムの比較ポイント


請求管理システムと一口に言っても、最近はさまざまな特徴を持つものが数多く提供されています。そのため、自社に最適なシステムを選ぶ際に何に着目して比較検討すればいいのか迷われる方もおられるでしょう。ここでは、請求管理システムの比較ポイントをご紹介します。

対応する業務範囲

まず、自社がシステムを導入することによって効率化させたい業務範囲を明確化させたうえで選ぶ必要があります。例えば、多く顧客数を抱えておらず請求書作成のみで十分な状態であれば、請求書作成・送付に特化したシステムを選ぶといいでしょう。一定数の顧客を抱えている場合は、販売管理システムや会計システムとの連携が可能なものを選ぶのがおすすめです。
入金消込や督促業務も効率化させたい場合は、請求後の業務もシステム化できるものを選びましょう。

既存システムとの連携

自社が利用している既存システムと連携できるかは重要なポイントです。自社の請求データをシステムに取り込むには、別のシステムのデータをCSVファイルで抽出して請求管理システムにインポートする場合と、他のシステムとAPIを直接連携させるかの2通りになります。
請求書の発行業務が少ない場合はCSVファイルを経由した連携方法でも問題ありませんが、発行頻度が多い場合に関してはAPI連携の方が手間が少ないのでおすすめです。

また、顧客管理システム(CRM)と連携できるかも重視すべきポイントです。CRMと連携できれば、商談情報を基にした請求書の作成・売上の計上が可能になります。

取引先へのサポート

紙媒体のものから電子請求書に移行する場合、請求先の取引先企業にも事情を説明する必要があります。理由は、取引先の中には紙媒体の請求書しか受け付けない企業も未だに存在するからです。
自社のみならず、取引先に対しても電子化導入の案内やサポート体制が整っているかは選ぶうえで重要なポイントです。取引先からの理解を得るためにも、サポート体制が充実しているサービスを選ぶようにしましょう。

サブスクの請求管理ならROBOT PAYMENTで!

請求管理ロボ」は、毎月の経理業務の大きな部分を占める請求管理、すなわち請求書発行・発送、債権管理、集金、入金消込、催促に至る定型的なプロセスの自動化を実現するサービスです。請求管理ロボに、取引先と請求内容の登録を行っておくだけで、毎月自動で請求書の発行・送付が行われます。
さらに、請求代行サービス「請求まるなげロボ」も導入すれば、与信審査から回収まで請求業務全体を文字通り丸投げすることも可能です。

SFAやCRMとの連携機能も充実しているため、SFAやCRMの登録情報を活用し、見積・請求・顧客管理といった取引の各段階で何度も同じ情報を入力する必要はありません。入金データをCRMやSFAに送り返して、入金ベースでの売上情報集計なども簡単に実現します。

請求業務であればほぼあらゆる範囲をカバーするため、最大で80%の業務を削減いたします。また、SFA・CRMとの連携により、請求から債権管理まで自在に可視化・分析が可能となれば、無駄なコミュニケーションを省きつつ部署間の円滑な情報共有も可能となります。

まとめ


サブスクリプションビジネスは従来の売り切り型ビジネスとは異なり、契約が解除されない限り継続的な売上が見込めます。継続的な売上を確保するには顧客満足度を向上させる必要があり、それに直結する請求管理業務の適切な管理が重要です。しかしながら、請求管理業務は正確さが求められる一方でミスが発生しがちな業務です。そのため、手作業ではなくシステムを利用するのが得策でしょう。
ROBOT PAYMENTの請求まるなげロボは、請求業務をすべてまるなげできるので業務の負担を軽減できるほか、クラウド上で請求状況を確認でき急な問い合わせにも柔軟な対応ができます。これからサブスクリプションビジネスの導入を検討されている方はぜひ、請求まるなげロボの導入も併せてご検討ください。

監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。