掛け払い代行サービスとは?導入するメリットや他サービスとの違いもご紹介

決済全般

企業間取引で一般的な掛け払いを代行する決済サービスに、掛け払い代行サービスというものがあります。
この記事では、掛け払い代行サービスの特色や導入メリット、掛け払い代行サービスを選ぶ際の判断基準となるポイントについて解説します。

なお、掛け払いという仕組みそのものについては、以下で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

掛け払いとは?掛け払いの意味やメリット・デメリットまで詳しく解説

掛け払い代行サービスとは

掛け払い代行サービスとは、企業間での掛け払いによる取引によって発生する請求・経理業務を全て代行する決済サービスです。請求、消込、督促など掛け払いに関する業務プロセスを代行するだけでなく、与信審査や立て替え入金も提供します。

従来、掛け取引に伴う業務プロセスは企業が自社で行う必要がありましたが、掛け払い代行サービスを利用することで、これらの業務を外部に委託できます。これにより、企業は煩雑な事務作業から解放され、コア業務に集中できるようになります。

掛け払い代行サービスの特色って?

掛け払い代行サービスのように売掛債権へのリスクヘッジを行うサービスは、他にもいくつかあります。それらと比較して掛け払い代行サービスの特色を見てみましょう。

掛け払い代行サービスと後払い決済代行の違い

掛け払い代行サービスと後払い決済代行は、どちらも後払いを可能にするサービスですが、取引相手や利用シーン、サービス内容などが異なります。

それぞれのサービスの特徴の比較は以下の表の通りです。

区分 掛け払い代行サービス 後払い決済代行サービス
取引相手 企業間(BtoB) 消費者(BtoC)
利用シーン 企業間の商品・サービス取引 ECサイトでの商品購入など
サービス内容 請求、入金管理、督促、与信審査、立て替え入金 与信審査、請求書発行、決済代行
特徴 大口取引、信用力重視、業務効率化、未回収リスク軽減 小口取引、消費者向け、購入促進、データ分析

掛け払い代行サービスとファクタリングサービスの違い

掛け払い代行サービスとファクタリングサービスは、どちらも売掛債権(未入金の売上)に関するサービスですが、その性質は大きく異なります。

前述の通り、掛け払い代行サービスとは、企業間での掛け払いによる取引によって発生する請求・経理業務を全て代行する決済サービスです。つまり、売掛債権の回収を外部の専門企業に委託するサービスともいえます。

一方、ファクタリングサービスは、企業が保有する売掛金をファクタリング会社に売却することで現金化できるサービスです。つまり、売掛債権の回収をしてもらうのではなく、買い取ってもらう形になります。

それぞれのサービスの特徴の比較は以下の表の通りです。

区分 掛け払い代行サービス ファクタリングサービス
業務内容 売掛債権回収業務の代行 売掛債権の売却
目的 売掛債権回収の効率化、未回収リスクの軽減 資金調達、資金繰りの改善
資金調達 一部のサービスで立て替え入金あり 売掛債権の売却により即時現金化
所有権 売掛債権の所有権は企業のまま 売掛債権の所有権がファクタリング会社に移転
コスト 手数料、成功報酬など 割引率による減額

掛け払い代行サービスと取引信用保険の違い

掛け払い代行サービスと取引信用保険は、どちらも売掛債権(未入金の売上)に関するリスクを軽減するためのサービスですが、その仕組みや目的が異なります。

繰り返しますが、掛け払い代行サービスとは、企業間での掛け払いによる取引によって発生する請求・経理業務を全て代行する決済サービスです。つまり、売掛債権の回収を外部の専門企業に委託するサービスともいえます。

一方、取引信用保険は、企業が取引先に対して商品やサービスを提供し、その対価として受け取るべき売掛債権が回収できない場合に、保険会社から保険金が支払われる保険商品です。つまり、売掛債権の回収をしてもらうのではなく、損失を補償してもらう形になります。

それぞれのサービスの特徴の比較は以下の表の通りです。

区分 掛け払い代行サービス 取引信用保険
業務内容 売掛債権回収業務の代行 保険契約
目的 売掛債権回収の効率化、未回収リスクの軽減 売掛債権回収不能による損失の補償
資金調達 一部のサービスで立て替え入金あり 保険金による補償
リスクヘッジ 未回収リスクを軽減 売掛債権回収不能リスクを軽減
コスト 手数料、成功報酬など 保険料

掛け払い代行サービスの導入メリット

では次に、掛け払い代行サービスの導入メリットについてです。
掛け払い代行サービスの導入メリットは、「経理業務の大幅削減」「資金回収の確実性」「専門的な与信管理」「新規取引の拡大」の4つです。以下で詳しくみていきましょう。

経理業務の大幅削減

掛け払い代行サービスの導入するメリットの1つ目は、経理業務を大幅に削減できることです。
請求書の発行から入金管理、督促業務まで、面倒な債権管理業務を専門会社に任せることで、企業の経理担当者の業務負担を軽減できます。
これにより、経理部門は決算業務や経営分析など、より重要な経理業務に時間を割くことができます。

資金回収の確実性

掛け払い代行サービスの導入するメリットの2つ目は、資金回収の確実性が高まることです。
掛け払い代行サービスにより、買い手の支払い状況に関係なく、確実に代金を受け取ることが可能になります。支払遅延や未払いのリスクは掛け払い代行サービスが負うため、安定した資金計画が立てられ、貸倒引当金の計上も軽減できます。

専門的な与信管理

掛け払い代行サービスの導入するメリットの3つ目は、専門的な与信管理です。
取引先の信用力を判断する与信審査は、高度な専門性が必要です。掛け払い代行サービスは豊富な実績とノウハウを持ち、迅速で適切な与信判断を提供します。また、定期的な与信枠の見直しも行うため、取引先の状況変化にも対応できます。

新規取引の拡大

掛け払い代行サービスの導入するメリットの4つ目は、新規取引の拡大につながることです。
与信審査のスピードが上がることで、新規取引先との取引開始の判断が迅速になります。また、掛け払い代行サービスが保証を付けることで、これまで取引を躊躇していた相手との取引も可能になり、商圏の拡大につながります。

掛け払い代行サービスを選ぶ際のポイント

それでは、実際に掛け払い代行サービスを導入する際にはどのような点に注意すればよいのでしょうか。
掛け払い代行サービスを選ぶ際に判断基準となるポイントは、「取引規模と与信管理の適合性」「コスト構造の見極め」「導入範囲と運用方針」「システム連携とサポート体制」「リスク対策と保証内容」「リスク対策と保証内容」の6つです。以下で詳しくみていきましょう。

取引規模と与信管理の適合性

掛け払い代行サービスの導入にあたっては、まず自社の取引規模との適合性を確認する必要があります。
与信限度額が自社の取引規模に合っているか、また与信管理を取引単位で行うか企業単位で行うかという点は、特に重要です。
大口取引や継続取引が多い場合は、企業単位の与信管理が適しているでしょう。

コスト構造の見極め

掛け払い代行サービスの導入にあたっては、初期費用、月額費用、取引手数料、決済手数料など、複数の費用項目を総合的に比較検討することが重要です。
一見コストが安く見える場合でも、取引量に応じた実質的なコストを試算し、長期的な視点で判断する必要があります。

導入範囲と運用方針

掛け払い代行サービスの導入にあたっては、全取引を代行サービスに一本化するか、既存システムと併用するかという観点も大事になります。この判断は、自社の与信管理ノウハウの有無や運用方針によって考えるといいです。
新規取引のみに適用するという選択肢もあり、段階的な導入も検討できます。

システム連携とサポート体制

掛け払い代行サービスの導入にあたっては、自社システムとのAPI連携の容易さや、請求書発行から回収までの一貫したサポート体制についても確認が必要です。
また、導入時および運用中のサポート体制、取引先とのトラブル対応など、継続的なサポート体制も選定の重要な要素となります。

リスク対策と保証内容

掛け払い代行サービスの導入にあたっては、売掛金保証の内容や支払遅延時の保証条件、保証限度額をしっかりと確認しましょう。
また、審査体制についても、スピードと基準の透明性が重要です。審査落ちした場合の代替案も事前に検討しておく必要があります。

掛け払いのリスク解消は「RP掛け払い」にお任せ!

企業間取引(BtoB)のスタンダードである掛け払いは、取引先との信頼関係を基盤とした便利な決済方法です。一方で超高齢社会の日本では、経営者の引退や後継者不足による事業整理の増加に伴って、売掛金の未回収リスクが今後さらに高まる可能性があります。
そこで、こういった課題にいち早く備えるために、掛け払い代行サービスの導入が重要になります。ぜひ株式会社ROBOT PAYMENTの「RP掛け払い」をご検討ください。

RP掛け払い」は、決済を含む、与信・請求書作成/送付・集金・入金消込・催促・督促までの業務を代行するサービスです。

サービスの導入後は、毎月の請求情報をシステムからアップロードするだけで作業が完了するため、一般的に請求業務にかかるとされる76.4時間をゼロにし、コア業務に集中することができます。与信・請求・回収の状況をリアルタイムで確認できるので、「もしも」の際にも安心です。

また、当社の与信審査に通過した債権は100%保証を実施しているため、入金遅延や貸し倒れなどのトラブルに巻き込まれることもありません。

さらに、一般的な決済代行サービスへの不満としてよく挙げられる「振り込みまでに時間がかかる」という点についても、オプションサービスで最短3営業日以内でのスピード振り込みに対応しております。

これまで当社は、決済代行業として20年以上にわたり、事業を行ってまいりました。掛け払いにまつわるリスクの解消を希望する企業のご担当者様は、お気軽に「RP掛け払い」にご相談ください。
監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。