経理業務の削減に成功した企業事例3選!DX・自動化を阻むボトルネックと推進のポイント

クレジットカード決済

経理業務は、月末月初に作業が集中しやすく、属人化やヒューマンエラーが発生しやすい部門です。近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の波に乗り、多くの企業が自動化に着手していますが、「システムを導入したのに残業が減らない」という悩みを抱える企業も少なくありません。本記事では、経理業務の削減を阻むボトルネックを明らかにし、課題を解決した最新の成功事例とともに、本当に効果の出る自動化の推進ポイントを客観的に解説します。

経理業務を削減する4つの主要アプローチ

経理業務の負担を根本から削減するためには、自社の課題に合ったアプローチを選ぶことが重要です。主に以下の4つの手法が挙げられます。
1. クラウド会計・ERPによる決算業務の迅速化
手作業の仕訳や決算処理を自動化し、日次決算などリアルタイムな財務状況の把握を実現します。
2. RPA(ロボティクス)による定型データの転記自動化
システム間でのCSV出力や、Excelマクロを用いた集計など、24時間365日の自動処理を可能にします。
3. ペーパーレス化・電子帳簿保存法への対応
請求書や領収書をデジタル化することで、保管や郵送にかかるコストを削減し、リモートワークにも対応しやすくなります。
4. 請求・債権管理システムによる一気通貫の自動化
請求書の発行・送付だけでなく、銀行口座と連動した「入金消込」から「未収金の督促」まで、一連の請求・回収フローをシステムで自動化します。

【盲点】クラウド会計やRPAを導入しても「削減できない」経理のボトルネック

企業のDX推進において、クラウド会計やRPAを導入したものの、経理担当者の負担が思ったように減らないケースがあります。その原因は以下の「盲点」にあります。
会計ソフトだけでは「入金確認と消込」の手作業が残る
一般的なクラウド会計ソフトは「起きた取引の記録」が主目的です。そのため、「どの取引先から、いくら入金されたか」を個別に突き合わせる入金消込の作業は、結局目視やExcelを使った手作業になりがちです。ここが経理の大きな負担として残ってしまいます。
RPAでは対応しきれない「未収金の督促業務」の精神的負担
入金遅延が発生した際、取引先ごとの事情に合わせた個別の連絡や督促はルール化しにくく、RPAでの自動化が困難です。結果として、督促という心理的負担の大きい業務が月末の経理担当者に重くのしかかることになります。

経理業務の削減に成功した企業事例(システム導入別)

それでは、実際に経理業務の削減に成功した企業はどのようなシステムを活用し、成果を上げているのでしょうか。ここではシステム導入の目的別に、具体的な企業事例を紹介します。

事例1:請求・債権管理システムによる「消込・督促」の自動化

月末に集中する請求業務の負担を軽減するため、請求書の発行から入金消込、自動督促までを一気通貫でシステム化した事例です。実用的なプラットフォームとして「請求管理ロボ」などを活用し、業務の属人化解消や大幅な工数削減に成功しています。

企業名 導入前の課題 実施した対策 具体的な削減効果
株式会社うるる 月末に集中する入金消込・督促業務の属人化と工数逼迫 「請求管理ロボ」を導入し、発行から自動督促までを一気通貫化 継続課金の請求作成がゼロに。入金消込を1人当たり月数分〜30分以内に短縮し、債権管理も四半期5時間から1時間に削減。
Retty株式会社 取引先急増に伴う手作業での請求・回収管理の限界 決済と紐づけた債権管理を行うため、「請求管理ロボ」を導入 請求書発行・送付作業がゼロになり、1人月分のリソースを解放。クレジットカード決済等と自動連携を実現。
株式会社メドレー 複数サービス展開による請求管理の複雑化と確認ミス クラウド会計と「請求管理ロボ」をAPI連携しフローを統合 入金確認が月5時間程度で完了。口座振替の自動消込により未収率を1%程度に抑制することに成功。

事例2:クラウド会計・ERP連携による「決算の早期化」

クラウド会計やERPの導入により、決算の早期化と経営の可視化を実現した事例です。
・大手サービス業C社:財務情報の可視化により、決算期間を短縮。経営判断の迅速化に貢献。
・小売業H社:モバイルPOSとの連動により、店舗売上データを自動仕訳し、日次での業績把握を実現。

事例3:RPA・AI-OCRの活用による「定型業務の削減」

RPAやAI-OCRを活用して、定型業務やデータ入力の手間を削減した事例です。
・大手広告代理店H社:AIによる予算自動作成で、作成工数を60%削減。
・工場収支データ連携:データのダウンロードとメール送信の自動化で、年間130時間の業務時間削減に成功。

経理削減ツール選定の比較

経理の負担を根本から減らすためには、自社の課題に合ったツールを選ぶことが重要です。
とくに請求業務においては、発行だけを効率化するのか、回収まで全自動化するのかで導入すべきシステムが変わります。以下の選定マトリクスを参考にしてください。

効率化の範囲 請求書の発行・送付 銀行API連携(入金インポート) 入金消込の自動化 未収金の自動督促
一般的な請求書発行システム(例:楽楽明細など) 〇(自動化可能) △(一部対応) ×(対象外) ×(対象外)
一般的なクラウド会計・ERP(例:マネーフォワードなど) △(オプション対応) 〇(データ取込可) △(手動突合が必要) ×(対象外)
請求・債権管理システム(例:請求管理ロボなど) 〇(自動化可能) 〇(自動連携) ◎(高精度自動突合) ◎(自動メール・停止処理)

真の経理業務削減は「請求から回収までの自動化」が鍵

請求管理ロボ
経理業務の削減を推進する際、部分的な電子化や請求書発行ツールの導入だけでは、入金消込や督促といった手作業がボトルネックとして残ってしまいます。真の効率化・DXを実現するためには、事例で紹介した「請求管理ロボ」のような一気通貫型のシステムを導入し、請求・集金・消込・督促を完全に自動化することが実用的な最適解の一つと言えます。自社の課題を明確にし、プロセス全体を見直すことで、経理担当者をコア業務へ集中させることができるでしょう。

監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。