オンライン決済導入の前に!知っておきたいオンライン決済のメリット・デメリット!

決済全般

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インターネット環境の進化とパソコンやスマートフォンの目ざましい発達で、消費者は店舗に行かなくても商品を購入できるようになりました。このように買い物のデジタル化が進むなかで鍵となるのが支払い方法です。
この記事では、オンライン決済の概要や導入時の注意点、実際の導入事例について解説していきます。

オンライン決済の概要


日本政府が2018年に「キャッシュレス・ビジョン」を発表したことで、キャッシュレス化を進めていくうえで欠かせないオンライン決済に注目が集まっています。

オンライン決済はWeb決済、ネット決済とも呼ばれ、インターネットを介したWeb上で商品やサービスの支払いを行う決済方法の総称です。オンライン決済の対義にあたる請求書を使って決済するオフライン決済と異なるのは、多くの決済方法が現金を介さず最短即日で決済が完了する利便性です。オンラインサイトを運営する事業者にとっても、支払いを行う消費者にとっても効率的な決済ができます。

オンライン決済に用いられる支払い方法の種類にはクレジットカード決済、電子マネー決済、QRコード決済、ペイジー決済、キャリア決済、コンビニ決済、銀行振込などがあり、消費者は自分の目的と好みにあった決済方法を選ぶことができます。

オンライン決済導入時の注意点


オンライン決済を導入する際には、セキュリティの構築とターゲットの属性に注意する必要があります。以下にそれぞれについて解説します。

セキュリティの構築

近年は、ECサイトの開業を助けるツールやサービスが増えたこともあって、自社のECサイトを開業するケースも増えてきました。ECサイトでは、消費者が安心して買い物ができるセキュリティの構築は欠かせない要素の1つです。なかでもクレジットカード決済はオンライン決済利用者の6割以上を占め、クレジットカード決済のセキュリティ対策は喫緊の課題です。

対策として挙げられるのは、ASP(Application Service Provider)のショッピングカートを適用すること、クレジットカード決済の環境を整備することなどがあります。ASPのショッピングカートは、脆弱性が見つかった場合でもASPベンダーが対応し、また定期的にシステムのアップデートを行うので脆弱性を心配することなくECサイトの運営ができます。

クレジットカード決済の環境の整備は、クレジットカード情報の保存・処理・通過をしない非保持化を実施すること、もしくはクレジットカード業界の情報セキュリティ基準であるPCIDSS(Payment Card Industry Data Security Standard)に準拠することが手段として挙げられます。

ターゲットの属性

どの種類のオンライン決済を導入するかは、ターゲットの属性を見極めることから検討を始めます。前述したようにオンライン決済ではクレジットカード決済が最も一般的ですが、幅広い層の消費者を取り込むためには、ターゲットの属性に対応した決済方法を取り込む必要があります。

ターゲットの属性の1つである年齢から考えると、10代から20代の若年層はクレジットカードを持っていないケースが多いため、キャリア決済が適しているでしょう。他方、20代から50代はクレジットカード決済が主になりますが、主婦層をターゲットとする場合はポイントの還元率が高い決済方法が向いています。60才以上のシニアは、オンライン決済との親和性が高くないことから、コンビニ決済や銀行振込が適しているでしょう。

オンライン決済のメリット


オンライン決済にはどのようなメリットがあるのか、以下に解説します。

支払いの簡略化

従来、ECサイトでは銀行振込や後払い決済、あるいは商品代引きが主な決済方法でした。しかし、スマートフォンを持つ消費者が年々増えるのに伴って、支払いを簡略化してコンバージョンを高める工夫が求められるようになりました。スマートフォンであればいつでもどこでも商品を購入できることから、便利さに見合った手軽な決済方法を求めるのは自然な流れといえます。

たとえば、クレジットカード決済では、一度クレジットカードの情報を入力すると次の買い物からは入力が必要なくなるといった、支払いプロセスの簡略化を進めて消費者の利便性を高めています。事業者にとっても、スムーズに購入へ至る導線を引くことで、売上アップが期待できます。

利用履歴の一括管理

オンライン決済を利用すると利用履歴が残り、消費者は自分が使ったお金をその履歴を見るだけで容易に管理できるようになります。定期購入のように継続的に利用するサブスクリプション型のサービスでは、利用履歴を元に支払いが自動的に行われるので都度支払う手間がなくなります。

また、事業者にとっても、実店舗では多くの時間と労力を要する売上履歴管理も、オンライン決済ではデータで容易に管理できるので、手作業によるヒューマンエラーのリスクを回避して業務の効率を高めます。さらに、オンライン決済をした消費者の利用履歴を分析することで、売れ筋の商品や消費者の平均購入単価の管理ができ、仕入れや在庫を最適化できます。

オンライン決済のデメリット


ここまでオンライン決済のメリットについて解説してきましたが、デメリットも存在します。ここでは2つのデメリットについて解説します。

情報漏洩のリスク

クレジットカード決済は、商品購入時にすぐ決済できる利便性の高さがある一方で、情報漏洩のリスクを併せ持っています。EC業界のメディアを運営するMIKATA株式会社の調査によると、49%の企業がECサイトに攻撃を受けたことがあると報告されています。また、スキミングやフィッシングによる被害も多数報告されており、情報漏洩はいつ起こっても不思議はありません。漏洩するリスクのある情報は、カードの名義人、番号、セキュリティコード、有効期限で、これらが流出すると不正利用される恐れがあります。

クレジットカード情報の流出による被害が第三者によるものと認められた場合は、クレジットカード発行会社がその損害を補填する必要があります。もしくは、被害が発生してから長期間が経っている場合やキャッシング被害の場合は、カード利用者が損害を被らなければいけません。

クレジットカードの情報漏洩が起きるとECサイトを閉鎖しなければならないこともあるので、ECサイトを運営する事業者は確実な情報漏洩対策を講じる必要があります。

事業者の初期費用や手数料などの負担

オンライン決済システムを導入するには、それぞれの会社と契約する必要があります。クレジットカード決済の場合は、カード会社と直接契約する方法と決済を代行する会社と契約する方法の2種類がありますが、どちらの場合も初期費用が発生します。

直接契約の場合は、中間マージンなどを取られることはありませんが、カード会社と個別に契約を結ぶ手間が掛かります。一方、決済代行会社と契約する場合は、決済手続きをすべて代行してくれるので時間と手間を省くことができますが、中間マージンとして決済代行手数料が掛かります。

ただし、いずれの場合でも利用するには審査を通過しなければなりません。また、場合によってはECサイトを改修する必要もあり、そのための開発工数と作業工数が発生します。

オンライン決済の導入事例


ここからは、オンライン決済を導入してビジネスが成功した事例をいくつかご紹介します。

決済のオンライン化によって出願数が増加した事例

埼玉県にキャンパスを持つ学校法人佐藤栄学園埼玉栄中学校では、入学願書のオンライン化を開始し、それに伴って出願料のクレジットカード決済を導入しました。近年は生徒だけではなく保護者もインターネットを使いこなすようになったことから、オンラインでの出願と出願料の支払いを新たな選択肢として提供することが必要でなはいかと考えたためです。

また、従来は出願書の取り寄せは郵便、出願料の支払いは銀行振込だったため、出願と支払いの間にタイムラグがありました。この運用では、学校側としては出願書の発送手続きや出願料入金の確認などの事務手続きが煩雑になり、出願側としては支払いのために銀行に出向く手間が生じていたのです。

これらをオンライン化することで出願と支払いを同時に済ませることができるようになり、出願料支払い漏れがほとんどなくなり、また出願数が大きく増加しました。出願に関わる事務手続きも大きく削減することができ、学校内でも好評を博しています。

オンライン決済でトラブル低減した事例

東京都に本社を置くARTISAN&ARTIST(アルティザン・アンド・アーティスト)株式会社は、自社ブランドの企画・製造・販売とOEM商品の企画・開発・製造を手掛け、コスメティックポーチや雑貨、カメラ用のアクセサリーなどを取り扱っています。

同社は顧客とのトラブルに対応するために、社内的に負担となっている業務を軽減することを目的にオンライン決済を導入しました。元々複数の決済方法を導入して顧客の利便性を向上させることに務めていましたが、代引引換を選ぶ顧客との間で受取に関するトラブルが発生することが課題となっていました。

代引き決済を選ぶ顧客のなかには、初めて利用するサイトでクレジットカード情報を入力することに不安を感じるケースもありますが、大手企業の楽天が提供するオンライン決済の「楽天ペイ」を導入したことで不安を緩和することができました。

オンライン決済で売上がアップした事例

東京に本社を置く株式会社ビービーエフは、アパレルEC支援大手としてインターネット、スマートフォン、テレビなどを活用したファッションライフスタイル関連商品の通信販売事業を企画・構築・運用・販売促進支援を行っています。

2018年、同社が支援しているアパレルブランドのAMBUSHに、オンライン決済システムの1つであるペイパルを導入しました。ペイパルは世界で3億人以上の人に利用されており、利用するにはクレジットカードや銀行口座の情報をアカウントに登録しますが、支払い時にその情報は店舗側には伝わらない安全なオンライン決済手段です。

AMBUSHは海外にも販路を広げる越境ECサイトを展開しており、ペイパルの導入によって欧米をはじめとして、東南アジアや中華圏のペイパル利用者を取り込んでオンライン決済による売上をアップしました。

オンライン決済を導入するなら「サブスクペイ」がおすすめ!

オンライン決済を導入するならサブスクペイにお任せください。サブスクペイを提供している株式会社ROBOT PAYMENTは、大手企業から中小企業まで12,000社以上の導入実績がある決済代行サービスです。決済方法はクレジットカード決済の他にも継続・定期決済、口座振替、銀行振込・バーチャル口座、法人間決済(企業間決済)、キャリア決済、コンビニ決済などの多様な決済方法に対応しています。

なかでもクレジットカード決済は、業界最安の2.65%の手数料を誇っています。今やオンライン決済の6割はクレジットカード決済が用いられており、クレジットカード決済に対応することで機会損失を防ぎ、また客単価のアップとリピート率のアップを見込むことができます。

サブスクペイは、クレジットカード決済代行サービスとして豊富な接続方式と課金パターンであらゆる業種・業態の事業者に対応しています。

まとめ

国内の個人消費者向けECの市場規模は、2015年時点で13兆8000億円だったのが2019年時点では19兆3609億円まで拡大し、商取引全体のなかで占めるEC化率はここ数年堅調に伸び続けています。

ECサイト上でオンライン決済する方法としてはクレジットカード決済が6割以上を占めており、一方で代金引換、コンビニ決済、銀行振込は年々縮小傾向にあります。そのため、オンライン決済はECサイトに欠かせない仕組みとして必須のものといえます。

オンライン決済の導入を考えている方は、サブスクペイの導入をご検討ください。

監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。