その締め日で大丈夫?法に触れない支払サイト

経理

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支払サイトとは、取引した代金の締め日から取引先に代金を支払日までの期間のこと。一般的には月末締めの翌月末払いや翌々月末が一般的ですが、これらの支払までの期間はどのようなルールなのでしょうか。

資金繰りによって支払いサイトは変わってくる

支払サイトは、取引先に対して請求書の日付からいつ振込みをするか、会社の資金繰りによって変わります。支払サイトで多いのは、末締めの翌月末か翌々月末です。商慣行で、月末払いが多いので売上の回収も支払も月末にまとめて行われます。振込を都度行うよりも、まとめて行う方が管理しやすいですし、時間が有効に使えますね。

資金繰りで大事なのは、入りがあってから出すことです。売上の回収の後に支払いを設定しておけばお金は回ります。入金があるのが翌月末なのか、翌々月末なのかによって会社の方針は決まるのですが、支払先が2ヵ月サイトでは取引が成立せず支払いがもっと先になる場合には、その期間に必要な支払いについては、手持ち資金で払わなければならなくなるでしょう。

上記のように支払いサイトは会社の資金繰りにとって大変重要なので、仕事を依頼するとき、または依頼を請けるときには必ず支払サイトの確認をしておきましょう。仕事を依頼する際は、たとえば請求書に記載してある支払期限が、自社が定めた支払いサイトより早い場合には、支払いを遅らせることが可能かどうかを、相手方と相談になります。請ける側であれば、完了まで時間がかかる依頼内容である場合に、中間金や進行基準による支払いが可能かを話しておくと良いでしょう。あらかじめ、基本契約において支払サイトを決めておく場合も多いようです。

もし支払サイトの延長を頼まれた場合は、値引きよりも経営に与えるダメージが大きいことが多いので、慎重に交渉に応じましょう。自社の人件費や固定費の支払いと、下請けへの支払いの資金繰り表を作成してみて、事業遂行に必要な金額を請求するのも経営サイドとしてはとても重要なことです。利益とお金の動きは別ものと考えて、利益を出しつつお金を回していきましょう。

下請法で支払期日は規制されている

下請け代金の支払い期日は、「給付受領日から起算して60日以内のできる限り短い期間内で定めなくてはなりません」と下請法(第2条の2)で決まっています。下請法が適用されるのは、下記の規模の会社です。

  • ・発注側:資本金3億円超の法人
  • ・受託側:個人又は資本金3億円以下の法人

これらの会社間で取引がなされた場合、60日以上の支払サイトの設定をすると違反になるので注意が必要です。違反をすると、最高限度額50万円の罰金を支払うことになり、それ以外にも、公正取引委員会の立ち入り検査や勧告などの行政処分が行われます。なお、平成16年の改正では、従来の製造業以外にもソフト作成分野や、サービス分野の事業者にも下請法による支払サイトの規制の適用範囲が広がりました。

まとめ

支払サイトは標準的に、請求の翌月末払いに設定しておけばスタンダードで問題はないといえるでしょう。支払いに困らない、資金繰りが停滞しないようなお金の循環ができるように、ビジネススタイルを確立していくのがポイントです。

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監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。
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