バーチャル口座とは? 仕組みやメリットについて解説!

決済全般

ネットショップを運営されている事業者から聞かれることが多いのが、顧客から銀行振込でなされる入金の管理をもっと効率的に行いたいという声です。注文・入金の各データの突き合わせ作業に時間が取られ、煩雑になりやすい作業ではミスがしばしば起こります。

入金確認をいかにして迅速かつ正確に終わらせ、本業に集中するための時間を確保していくのかということが、喫緊の課題として共有されているのです。

そこで、今回は入金管理の効率化に役立つ「バーチャル口座」というシステムをご紹介します。どのような仕組みを持ち、導入によってどのようなメリットが期待できるのでしょうか。順に解説していきます。

バーチャル口座について


ここでは、バーチャル口座が具体的にイメージできるように詳しく解説します。

バーチャル口座とは

バーチャル口座とは、インターネット上やシステム内で発行される振込専用の口座です。
事業者が自社の銀行口座に紐づく振込専用の仮想の口座番号を銀行や銀行と提携する決済代行会社に申し込み、銀行が事業者に利用権限を与えることで使用できます。

預金の種類

バーチャル口座はあくまで振込専用のシステム上の仮想口座であり、普通預金や当座預金のような実体のある口座とは異なります。バーチャル口座に振り込まれたお金は、紐づけられている事業者の法人口座に送金され、その法人口座の預金の種類に基づいて運用されることになります。

なお、通帳を発行しないWeb口座(無通帳口座)とも性質が異なります。Web口座は通常の銀行口座をオンラインで利用する仕組みですが、バーチャル口座は1つの法人口座に紐づく複数の振込専用口座番号を発行できる点が特徴です。

同一銀行で開設可能な口座数

通常の銀行口座の場合、口座管理にかかるコスト削減、手続きミスや預金口座の不正利用による犯罪を防ぐことを理由に、同一銀行で開設可能な口座数は1つが原則とされています。一方、バーチャル口座では現実の預金口座にまつわるこのようなデメリットを考える必要がないことから、自社の取引実態に合わせて必要な口座数を開設できます。

同一銀行で開設可能な口座数については各銀行によりさまざまですが、中には制限を設けていない銀行もあります。多くの場合、バーチャル口座を開設したい銀行との契約時に500、あるいは1,000口座単位で申し込むことが可能です。銀行によっては、月間使用口座数の4倍を目安に口座を開設しておくことを勧めるところもみられます。

また、既存のバーチャル口座サービスを頻繁・多量に入金が発生する事業者向けにブラッシュアップして提供している銀行もあります。このサービスは、多数割り当てる必要がある口座番号を事業者が管理しやすい形で発行したいというニーズに応えて誕生したものです。およそ90万口座という大量の振込専用のバーチャル口座が紐づけられる「振込入金専用支店」を自社で独占できる仕組みになっています。

バーチャル口座の仕組み


バーチャル口座は、実際にはどのように運用していくものなのでしょうか。ここでは、バーチャル口座の種類と振込方法をご紹介して、バーチャル口座の仕組みを明らかにしていきます。

バーチャル口座の種類

バーチャル口座の運用方法は、2種類あります。

・注文ごとに口座番号を割り当てる方法
同一の取引先であっても、異なる日時での注文であれば別の口座番号を割り当てます。注文と口座番号とが1対1で対応しているため、入金時にどの注文に関するものかが特定できるメリットがあります。不特定多数の顧客からの注文が多いネットショップなどに向いた運用方法といえます。

・取引先ごとに口座番号を割り当てる方法
同一の取引先からであれば、何度注文を受けても振込先の口座番号は変わりません。取引先と口座番号が紐づくことにより、入金時の取引先特定が容易になるメリットがあります。BtoBでの利便性が期待できる運用方法となります。

振込方法

通常の銀行振込とバーチャル口座の手順を比較してご紹介します。

・通常の銀行振込の方法
通常の銀行振込は、商品・サービスの購入者が提供者の預金口座宛てに自らお金を移動させる形で行います。このお金は、現金はもちろん、自分の口座から直接提供者の口座へ振り込むことができます。企業間取引では複数の顧客を抱えることが一般的なため、月末などに多数の顧客から複数取引の売掛金がまとめて振り込まれることになりがちです。

なお、ATMでは振込限度額の設定が一般的です。そのため、数100万円単位など多額の振込をしたければ数回に分けて振り込むか、窓口振込の必要が出てくる場合もあります。この点、ネットバンキングであれば、店舗などに直接足を運ぶことなく振り込むことが可能です。

・バーチャル口座の銀行振込方法
1. 金融機関が事業者に対して複数の口座番号(バーチャル口座)を提供します。
2. 事業者は前述の運用方法に従い、提供されたバーチャル口座の口座番号を割り当てた請求書を発行します。
3. 取引先は、指定されたバーチャル口座に請求額を入金します。バーチャル口座宛てに入金されたお金は、実際には請求主である事業者が指定した口座に振り込まれます。
4. 事業者は、振込入金データを取得。入金された口座番号から取引先や取引を即座に特定できるため、消込がすぐに完了します。

このようにバーチャル口座は、振込先としてお客様ごとや注文ごとに仮想の口座を割り当てることにより、入金データからお客様を特定できるようになる仕組みなのです。

バーチャル口座のメリット

事業者がバーチャル口座を利用することで、さまざまなメリットを享受することが可能になります。ここでは、その中から特に利便性の向上に資する4つについてみていきます。

入金消込作業の負担軽減

発行されたバーチャル口座の番号を顧客ごとに割り当てるため、同姓同名や別名義からの入金であっても正確に入金管理ができ、スムーズな入金消込が可能です。また、チェックデジット機能(誤入力チェック)により、振込時の口座番号の入力ミスを検知できるため、誤入金の削減にもつながります。

なお、当社の「サブスクペイ」では、お客様ごとに支払い口座を設定することで、入金消込業務の効率化を図るバーチャル口座を提供しています。

▼サブスクペイのバーチャル口座による入金確認・入金消込のイメージ

取引先へのサービス向上

入金確認後に商品を発送するようなビジネスでは、消込作業のスピードアップにより商品発送までの時間が短縮できれば、それだけ取引先へのサービス向上に結びつくことになります。

また、先方の入金遅れや入金額の誤りなどの発見が容易になるため、督促などの素早い対応が可能になります。

経理データの即時作成

消込作業の即時かつ正確な完了により、経理データのリアルタイムでの把握が常時可能になります。企業にとって生命線となる売掛金の回収状況を管理しやすくなるので、キャッシュフロー計画が立てやすくなるメリットが見込めます。

専用口座の開設不要

バーチャル口座を利用すれば、専用の口座を開設する必要がなくなります。一般にオンラインショップでは、法人やショップの名義で口座を作ります。しかし、口座の開設には証明書類が必要になるなど、意外とハードルが高いものです。こうした手間や時間を省くことができるのも、バーチャル口座利用のメリットの1つだと言えるでしょう。

バーチャル口座のデメリット・注意点

バーチャル口座の導入にあたっては、以下の点にも留意が必要です。

導入・運用コストがかかる

バーチャル口座の利用には初期費用と月額料金が発生します。月額費用は数千円〜数万円が相場で、月間の振込件数が少ない場合はコストに見合わない可能性があります。導入前に費用対効果を十分に検討しましょう。

振込手数料・決済手数料の発生

バーチャル口座への振込手数料は原則として振込側(購入者・取引先)の負担となります。加えて、事業者側にもバーチャル口座サービスの決済手数料が発生するため、少額取引が多い場合は手数料負担に注意が必要です。

バーチャル口座の活用が適している企業

バーチャル口座を活用することにより、銀行振込による入金管理業務が効率化できることがお分かりいただけたことでしょう。それでは、具体的にどのような職種でバーチャル口座活用の利便性がより期待できるのか、3つご紹介します。

ネットショップ

インターネットが生活に浸透するのに伴い、ネットショップの売上が急速に伸びています。ネットショップでは、たしかにクレジットカードがメインの決済手段となってはいます。しかし、商品・サービスの性質から幅広い層をターゲットとする必要があるのであれば、決済手段の拡充は必須の戦略といえます。

また、実店舗や複数ECサイトなどを多店舗展開しているのであれば、入金管理の煩雑化への対応も考えておかなくてはいけません。

バーチャル口座を活用すれば、銀行振込決済を使いたい若年層や年配者を顧客に取り込むことが期待できます。そして、多店舗展開にかかる消込作業など売掛金管理の効率化や資金繰り状況の明確化などのメリットが見込めるでしょう。

中高齢者向けの通販会社

ネットショップと同様に、中高齢者向けの通販会社の場合にも、バーチャル口座の活用は高い効果が期待できます。

たとえばテレビ通販であれば、パソコンに慣れていない中高齢者であっても電話で気軽に購入を申し込むことができ、行きつけの銀行で振り込むだけの購買システムは利用しやすいものです。

バーチャル口座を導入することによりこうした中高齢者層をターゲットにすることができるだけでなく、振込時の入力ミスなどにより煩雑化しやすい消込作業を正確かつスムーズに処理していくことも可能になります。

入金管理が煩雑な事業者

不動産管理業務では、毎月の家賃入金を物件・部屋ごとに追跡する必要があります。

バーチャル口座を部屋ごとに割り当てれば、入居者が変わっても口座番号はそのまま引き継げるため、管理台帳の更新や入金元の再確認といった煩雑な業務から解放されます。

加えて、入金遅延を即座に検知できるため、未回収債権の早期発見にも役立ちます。

サブスクリプション・教育サービス

また、サブスクリプション型のサービスを提供する事業者にも、バーチャル口座は有効です。月額課金の入金管理を顧客ごとの口座番号で自動化できるため、継続的な取引の消込作業を大幅に効率化できます。

さらに、教育・学習サービスを提供する事業者も、受講者ごとに専用のバーチャル口座を発行することで、受講料の入金管理をスムーズに行えます。

バーチャル口座の導入なら「サブスクペイ」にお任せ!

ここまでバーチャル口座の仕組みやメリット・デメリット、活用に適した業種について解説してきました。バーチャル口座を活用して銀行振込の入金管理を効率化したい企業には、決済代行サービス「サブスクペイ」がおすすめです。

サブスクペイ」は、株式会社ROBOT PAYMENTが提供する決済代行サービスで、決済手段のひとつとして銀行振込(バーチャル口座)に対応しています。

取引先や注文ごとにバーチャル口座番号を発行し、入金データから振込元を自動で特定できるため、煩雑な消込作業を大幅に削減できます。

さらに、バーチャル口座だけでなく、クレジットカード決済、口座振替、コンビニ決済など複数の決済手段を一括で導入・管理できるため、顧客の支払い方法を柔軟に拡充できます。

継続課金システムや決済連動型の顧客管理機能も備えており、サブスクリプション型ビジネスや定期課金が必要な事業者にも最適です。

バーチャル口座を含む決済環境の整備をご検討の企業のご担当者様は、お気軽に「サブスクペイ」にご相談ください。

※一部サービス提供元の運営記事です/PR

監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。