Web口座振替とは?導入するメリット・導入方法・サービス活用方法も解説
Web口座振替は、手続きをインターネットで進められる口座振替です。
IT化をはじめデジタルデバイスが主流になりつつある昨今、口座振替からWeb口座振替への切り替えが急速に進んでいます。Web口座振替は、事業所側・利用者側双方にメリットの多い決済方法です。
この記事では、Web口座振替の概要・他の支払い方法との違い・導入のメリット・導入方法、さらにWeb口座振替サービスの活用についても解説します。
Web口座振替と他の支払い方法との違い
Web口座振替とは、口座振替の手続きをオンライン上で進められる仕組みです。インターネットで口座振り込み手続きが完了します。
決済方法によって手数料やポイントが付与など、さまざまな特徴がありますが、銀行振込やクレジットカード払いを代表とする他の支払い方法との違いはどのような点でしょうか。
Web口座振替とは
口座振替は、公共料金・インターネット回線・家賃などの定期的な支払いに利用されています。なかでもWeb口座振替とは、口座振替の手続きをWeb上で進められる仕組みです。現代のIT化にともない急速に切り替えが進んでいます。
口座振替の場合、書類を書いたり郵送したり、登録完了まで時間がかかるなど、手続きの手間が多いという問題がありました。また、記入ミスなどがあった場合は最初からやり直すケースもあるため、利用開始までにタイムラグが発生するのも口座振替のデメリットといえるでしょう。しかしWeb口座振替であれば、これらの作業をオンライン上で進められるため、スムーズに利用開始できます。
Web口座振替の利用登録は、以下の4ステップです。
1. 口座登録用のURLから収納機関の登録ページへアクセス
2. 登録したい金融機関を選択
3. 金融機関ごとの登録ページへ飛び、口座情報や本人確認情報を入力
4. 即時で登録完了
スマホやPC画面上で操作するだけで、登録を完結できます。
しかし、金融機関によってWeb口座振替登録時に必要な情報が異なる点や、未対応な金融機関もある点には注意しましょう。利用する前に確認しておくのがおすすめです。
銀行振込との違い
銀行振込は、利用者が銀行の窓口やATMに足を運んで代金を振り込む仕組みです。自分の銀行口座や現金から、事業者の銀行口座に送金します。
Web口座振替と銀行振込の違いのひとつに、振込手数料が挙げられます。銀行振込の場合、一般的には利用者が振込手数料を支払います。また、毎回振込の手間がかかるため、サブスクなどの定期購入や習い事などの授業料・公共料金・家賃といった毎月の支払いが必要なサービスを利用する場合に、銀行振込は不便です。
しかし、銀行振込は中高齢者を含め幅広い世代で認識されているため、インターネットやクレジットカードを持たない層にも、商品やサービスをつなげやすいメリットがあります。
クレジットカード払いとの違い
現代の日本におけるクレジットカードの保有率は9割近くとも言われており、幅広い層の方が利用しています。とくにクレジットカード決済といえば、インターネットで買い物をする際に使用されているイメージがあるでしょう。
インターネットでの決済がスムーズなことがクレジットカード払いの特徴です。初回のみクレジットカード情報を入力する必要がありますが、情報の保存を選択することで2回目以降は省略できます。購入手続きの手間が少なく、リピーターを獲得しやすいことがクレジットカード払いのメリットと言えるでしょう。
ほかにもクレジットカード決済には、ポイントが貯まる・支払い日をまとめられる・家計管理がしやすいといったメリットもあります。
Web口座振替を導入するメリット3点
書類記入や郵送など手間がかかった口座振替と比べ、簡単にオンライン上で手続きを進められるWeb口座振替のメリットは前述のとおりです。ほかにも、Web口座振替を導入することで「多様な利用者に対応可能」「未払いリスクの低下」「利用率向上」といったメリットがあります。
口座振込やクレジットカード決済では取り込みきれなかった層の顧客を獲得するだけでなく、未払いのリスクの削減やサービスを継続しやすいといった利点があるのもWeb口座振替の特徴です。
多様な利用者に対応できる
インターネットで商品を購入する際に、もっとも選ばれる決済方法はクレジットカード決済です。しかし、クレジットカードに不安・不信感があるなどの理由で「クレジットカードを持ちたくない」「オンラインでの使用に抵抗がある」という方が一定数います。
そういった方にも商品やサービスを提供する手段として、Web口座振替を用意しておくのがおすすめです。クレジットカード決済だけでは利用してもらえなかった顧客も、Web口座振替を導入すれば取り込める可能性が高まります。
未払いのリスクが減る
Web口座振替は、毎月決まったタイミングで銀行口座から自動で代金を引き落とす仕組みです。それにより、利用者が振込を忘れても催促状や督促状を発行するコストをかけずに、着実に代金を回収することができます。
万が一悪意を持って振り込まない利用者がいても、踏み倒される心配はありません。また、振込先間違いや振込金額の違いといったミスも防げるため、事務作業にかかるコストを減らすことが可能です。
利用継続率が向上する
例えば顧客が銀行振り込みを選択した場合、毎回の振込面倒に感じてしまい、商品やサービスを解約する可能性が発生します。生活に直結する公共料金支払いの場合は面倒でも解約されることはありませんが、他のサービスでは、顧客に利用し続けてもらう工夫が必要になります。
顧客をつなぎとめ、サービス利用の継続につなげるためには、Web口座振替がおすすめです。サービス開始時に一度口座を登録してしまえば解除するまで自動で引き落とされるため、自然と利用継続率を向上させることが可能になります。
利用者側におけるWeb口座振替のメリットとは
Web口座振替のメリットは、利用者側にも存在します。支払いの手間を省くのはもちろん、手数料が比較的少なく、管理しやすいのも魅力です。
支払いの負担が軽減される
手数料の負担がないことは、利用者にとって大きな魅力のひとつです。
利用者が手数料を負担する銀行振り込みと違って、Web口座振替の場合は代金を受け取る事業者が手数料を負担するため、利用者は手数料を支払う必要がありません。
Web口座振替が手数料の負担なしという点は、利用者にとってうれしいメリットのひとつです。
支払いの手間がかからない
銀行振込の場合は、支払いのたびに銀行の窓口やATMなどに足を運んだり、インターネットバンキングで振込の手続きをしたりする必要があります。
その点においてWeb口座振替は、毎月決まった日に自動で引き落とされる仕組みなので、振込忘れなどのトラブルが発生しにくいのも特徴です。
管理がしやすい
銀行口座振替だと、振替依頼書の取扱いを面倒に感じる方もいるでしょう。しかし、Web口座振替を利用すれば作業がすべてオンライン上で済むため書類の管理作業が最低限で済みます。また、引き落としが自動なので手間もかからず、残高の管理もしやすいのが特徴です。また、通帳やインターネットバンキングの明細に支払い先と金額が明記される仕組みなので、クレジットカードのように後からまとめて請求されるよりも、支出のひとつひとつを確認しやすいというメリットもあります。
Web口座振替の導入方法
事業者がWeb口座振替を導入する方法としては、金融機関と直接契約する方法とWeb口座振替サービスを利用する方法の2種類があります。
直接契約する場合は審査やシステムの接続などの準備が必要ですが、Web口座振替サービスを利用することで、直接契約するよりもスムーズにWeb口座振替を導入できます。
決済代行会社・収納代行会社と直接契約する場合
Web口座振替を導入するためには、一般的には決済代行会社・収納代行会社と直接契約を行います。金融機関ごとに契約をすることも可能ですが、決済代行会社などと契約する方が事業者側の負担を減らせます。また、導入のための初期費用・手数は会社ごとに異なりますので、複数の会社に見積もりを依頼するとよいでしょう。
さらに、Web口座振替のためのシステムを構築し、自社ホームページとの連携を行うため、別途Web制作会社等に依頼が必要となる場合があります。
Web口座振替サービスを利用する場合
直接契約する方法が難しい場合は、Web口座振替の機能が含まれたパッケージ型のサービス利用を検討しましょう。自社システムの開発をすることなく、気軽にWeb口座振替を含む様々な機能を導入できます。
Web口座振替の機能を持ったさまざまなサービスがありますので、比較検討してみることをおすすめします。
Web口座振替サービスを選ぶうえでの3つのポイント
Web口座振替サービスを選ぶうえでの重要ポイントとしては、決済手段の種類・サポート体制・導入実績などが挙げられます。
利便性はもちろん、万が一のトラブルに素早く対応してもらえるかなどのサポート体制も重要です。以下のポイントをおさえつつ、自社にあったWeb口座振替サービスを選択しましょう。
多様な決済手段に対応している
多くのWeb口座振替サービスでは、ほとんどの金融機関に対応しています。
しかし、Web口座振替できる金融機関を限定しているサービスも存在します。サービスを選ぶ際には、対応している金融機関を確認しておきましょう。
また、Web口座振替サービスだけでなく、クレジットカード決済やアプリ決済など別の決済手段も豊富なサービスを選択することで、幅広い客層が商品・サービスを利用できます。
サポート体制が充実している
オンラインで利用するサービスでは、システム上の問題で万が一のトラブルが発生するケースもあるでしょう。こういったトラブルに素早く対応してもらえるのか、という視点でサービスを選ぶことも重要です。
また、セキュリティ対策や委託できる業務範囲なども確認しておくと良いでしょう。具体的には、財団法人日本情報処理開発協会によるプライバシーマークの付与認定を受けているか、ISMSの要求事項を定めた規格である「JIS Q 27001:2014認証」の取得の有無などをチェックしておきましょう。認証を受けているサービスは個人情報保護対策も万全で、情報セキュリティマネジメントシステムを構築して運用しているので安心して利用できます。
導入実績が豊富である
利用者側・事業者側双方にとって使いやすいWeb口座振替サービスを探す方法として、導入実績の確認が挙げられます。導入実績が豊富であればサービス運営のノウハウも蓄積されており、セキュリティ対策やサポートの充実も期待できるでしょう。
一般的にシステムやサービスを選択する際は、セキュリティやサービスの質の良いものを選びたいものですが、分かりやすい基準として導入実績のチェックは必須です。
代金の継続した回収なら「サブスクペイ」がおすすめ
Web口座振替サービスの利用を検討中の方には「サブスクペイ」がおすすめです。
「サブスクペイ」は、Web口座振替サービスをはじめ、クレジットカード決済・銀行振込・コンビニ決済・アプリ決済などあらゆる決済方法に対応しています。また、顧客と決済情報の一元管理が可能です。
ほかにも、「サブスクペイ Professional」では、プログラミング知識不要で申込サイトが簡単に作成できる機能や自動更新機能、顧客の利用状況をダッシュボードで可視化できるのも便利な特徴です。
売上実績・売上見込み管理機能やデータ分析レポート、LINE連携オプションなどと組み合わせて使用することで、代金回収以外の業務も効率化できるでしょう。
まとめ
Web口座振替とは、口座振替の手続きをオンライン上で進められる仕組みです。書類記入や郵送など手間がかかった口座振替と比べ、簡単にオンライン上で手続きを進められるため、Web口座振替への切り替えが急速に進んでいます。
未払いリスクの低下や利用継続率の向上といった事業所側のメリットだけでなく、支払いの手間が省けるといった利用者側のメリットが存在するのも特徴です。
Web口座振替を導入するには、Web口座振替の機能が含まれたパッケージ型のサービスがおすすめです。自社システムの開発をすることなく、気軽にWeb口座振替を含む様々な機能を導入できます。
決済手段の豊富さ・サポート体制・導入実績などを比較検討しつつ、自社に最適なWeb口座振替サービスを選択しましょう。