口座振替(口座引き落とし)の仕組みとは?口座振替の申し込み方法に関しても解説

口座振替

Facebook にシェア
Pocket

通販の定期コースや頒布会、サービスの会員料金など、定期的な支払いが生じるケースは多いものです。こうした支払いを毎月自動で完了する仕組みがあれば、事業者にもお客様にもメリットが大きくなります。その手段の1つが口座振替(口座引き落とし)です。日本では昔から水道料金、ガス料金、電気料金などの公共料金を銀行口座から引き落とす決済手段として広く用いられています。これは海外ではあまり見られない決済手段で、海外の国々ではサービス利用者が毎月送られて来る請求書に小切手を同封して事業者に送り返すという支払い方法が一般的です。このように手間のない口座振替(口座引き落とし)は、日本独自の優れたシステムとして発展してきました。

今回は口座振替(口座引き落とし)の仕組みや導入のメリットなどについてご紹介します。

口座振替(口座引き落とし)とは


口座振替(口座引き落とし)とは、毎月の公共料金や各種サービスの利用料金を利用者が指定した銀行口座から、自動的に引き落とすことで支払い完了する決済サービスを指します。

自動振替または自動引落としとも呼ばれ、一般的には振替で支払いを行う利用者には手数料が掛かりません。支払う側にとっては振込用紙を持って金融機関やコンビニエンスストアに出向く手間をなくし、支払いを受ける側にとっては毎月確実に代金が回収できる決済手段であることから、日本では一般的な決済手段として根付いています。近年は、毎月支払いが発生するサービスを中心に幅広く普及しています。

最近は、口座振替の手続きをインターネット(Web)上で進められる仕組みも普及しています。従来の方法では、書類を書いたり郵送したり、登録完了まで時間がかかるなど、手続きの手間が多いという問題がありました。また、記入ミスなどがあった場合は最初からやり直すケースもあるため、利用開始までにタイムラグが発生するのも口座振替のデメリットです。しかしWeb(ネット)口座振替であれば、これらの作業をオンライン上で進められるため、スムーズに利用開始できます。

口座振替(口座引き落とし)の仕組み

口座振替(口座引き落とし)は、①お客様、②加盟店、③決済代行会社、④金融機関や収納機関 が関係しており、銀行や信用金庫などの金融機関が、利用者(お客様)の口座から、引き落としという形で事業者の口座へと資金移動するものと言うことができます。

ここでは、口座振替(口座引き落とし)の仕組みについて、その流れと手続きにおいて必要なことを解説します。

口座振替の流れ

1.加盟店はお客様との契約時に、口座振替依頼書を回収します。
2.加盟店は、回収した口座振替依頼書を決済代行会社(収納機関)に提出し、引き落とし口座の登録を行います。
3.加盟店は、決済代行会社へ請求データを送信します。
4.決済代行会社が、各金融機関や収納機関との手続きを行い、お客様の指定口座から引き落としを行います。
5.決済代行会社が、加盟店へ入金をします。

事業者が口座振替(口座引き落とし)の手続きにおいて必要なこと

◆口座振替(口座引き落とし)の導入を行う
決済代行会社利用することがおすすめです。口座振替(口座引き落とし)は、引き落としに対応する金融機関ごとに契約する必要があります。お客様によって保有する口座がA銀行、B銀行、C銀行と分かれている可能性が高く、すべての金融機関に対応するためには、すべての金融機関とそれぞれと契約する必要が出てくるということを意味します。
決済代行会社を利用することで、決済代行会社1社と契約を行うことで各金融機関と包括的に契約をすることができます。

◆お客様に口座振替依頼書を回収する
お客様の引き落とし口座を、決済代行会社(収納代行機関)に登録を行うことが必要です。

◆毎月の請求データを送信する
毎月お客様ごとにいくら引き落とすのかのデータを作成し、決済代行会社に連携する必要があります。

お客様が口座振替の手続きにおいて必要なこと

◆口座振替依頼書の提出
口座振替依頼書どの口座から引き落とすのかを記載した申請書のことです。紙の書類を郵送する場合と、Webで登録する場合の2ケースがあります。

口座振替(口座引き落とし)を導入するメリット


ここでは、口座振替(口座引き落とし)を導入するメリットを事業者と利用者に分けて解説します。

事業者にとってのメリット

・未回収リスク軽減
利用者の口座から自動で引き落としを行うことで、お客様の支払い漏れを防止ができ、未回収リスクが減少します。また、利用者が振込先を間違えたり、振金額を間違えたりといった人的ミスを防止するのにも有効です。

・利用継続率の向上
お客様が月々の支払いを意識するタイミングは、解約のきっかけになりやすいものです。口座振替(口座引き落とし)で代金回収を自動で行うことで、サービス利用継続率の向上にもつながります。

・集金業務の負担軽減
口座振込で集金する場合、1件1件入金を確認し、未入金の整理が必要になります。口座振替(口座引き落とし)の場合は、振替の成功失敗がすぐに判別できるため、集金業務の業務を効率化することが可能です。

お客様にとってのメリット

・支払いの手間がなくなる
指定口座から指定日に自動で引き落とされるため、支払いのために銀行やATMなどに出向く必要がないので便利です。また振込金額のミスなどもなくなります。

・振込手数料が掛からない
銀行振込では振込手数料が掛かるのに対して、口座振替(口座引き落とし)には手数料が掛からないのが一般的です。

口座振替(口座引き落とし)を導入するデメリット

ここでは、運用の煩雑さと未回収リスクの発生の2点について解説します。

事業者側の運用の煩雑さ

口座振替(口座引き落とし)は、指定口座からの自動引き落としを開始するまでの手続きに手間が掛かります。まず、利用者の指定口座を自動引き落とし先として登録するには、金融機関に口座振替依頼書を提出しなければなりません。

この書類には利用者が引き落としを希望する口座の銀行名や口座番号などの口座情報を記入し、届け印を捺印する必要があります。口座情報の誤りや記入漏れ、印鑑相違などの不備があると金融機関は手続きを進めることができません。この場合は、再度利用者から正しい口座情報が記入された口座振替依頼書を提出してもらうための事務手続きが発生します。

ECサイトのように利用者と直接対面しない事業形態の場合、利用者と郵送で書面のやり取りを行うため、運用上の煩雑さを産む原因になります。

未回収リスクの発生

回収率は必ずしも100%ではなく、銀行振込やコンビニ振込などの他の決済手段に比べれば回収率は高いものの、利用者の口座残高が不足していると処理がエラーとなってしまいます。

残高不足になる原因としては、引き落とし口座が給与口座ではなく、残高が不足していても利用者が気付かない、給与口座であったとしても引き落とし日が給料日前で残高不足になっているなどが挙げられます。事業者側から利用者に給与口座を指定してもらうことも、引き落とし日を利用者に合わせることも現実的には困難なので、どうしても一定の未回収リスクは残ります。

デメリットを解消する2つの口座振替受付サービス


上記のようなデメリットを解消する方法として、決済代行サービス会社では便利なサービスを提供している場合があります。以下にそれぞれについて解説します。

専用端末機を活用した口座振替受付サービス

1つは、決済代行サービス会社が用意する専用の端末機で銀行のキャッシュカードを読み取り、口座振替依頼書の代わりに暗証番号を入力して口座振替を受け付けるサービスです。サービス提供事業者は、店頭に専用端末機を設置して運用します。主に学習塾やスポーツクラブ、生命保険の契約、継続提供・利用するサービスなどで活用されています。

専用端末機の種類や価格は決済代行サービス会社によって異なりますが、レンタルよりも買い取るタイプの方が一般的で、価格相場は2万円から10万円程度です。

銀行の届出印をいつも持ち歩いている人は少ないものの、銀行のキャッシュカードは財布に入れて持ち歩いている人が多いでしょう。店頭で口座振替(口座引き落とし)の手続きが完了できれば、購買意欲を損なうことなくスムーズに手続きできます。

Webサイトを活用した口座振替受付サービス

もう1つは、Webサイトを活用した口座振替受付サービスです。これは前述の専用端末機を用いた口座振替受付サービスよりも仕組みがやや複雑になります。この方式では、それぞれの金融機関のWebサイト上で本人確認を行って口座振替サービスの手続きを行います。そのため、サービス提供事業者は、自社のWebサイトが決済代行サービス会社のWebサイトと連携できるように開発する必要があります。

口座振替代行サービスの比較ポイント


口座振替代行サービスは、自社に合ったものでなければ導入・運用を効率化することができません。ここでは、口座振替代行サービスを検討する際に比較すべきポイントについて解説します。

導入方法を比較

まず、決済代行サービス会社がどれだけ多くの金融機関と口座振替の契約を結んでいるかは重要な比較項目です。また、口座振替作業用のシステムが、決済代行サービス会社側で用意されているのか、自社で用意しなければならないのかも確認しておきましょう。システムが決済代行サービス会社側で用意されていれば、口座振替手続きをスムーズに開始することができます。

さらに、1つのシステムで口座振替(口座引き落とし)に関わるすべての作業が完結できるかどうかも重要なポイントです。一連の処理には、集金結果の確認の他にも、残高不足で口座振替ができなかった利用者をチェックする作業があります。別々のシステムで確認しなければならないとなると、作業が煩雑になり負担が増えてしまいます。できる限り1つに統合されたシステムを利用しましょう。

そして、利用者の口座情報を取り扱うので、セキュリティ対策がなされているかどうかも必ず確認しましょう。

手数料を比較

決済代行サービス会社に口座振替(口座引き落とし)を依頼するにあたっては、各種の手数料が掛かります。会社によって名目は異なりますが、おおよそ次のような手数料が必要となります。

・初期費用
・導入費用
・基本手数料
・月額基本料
・手数料

決済代行サービス会社を比較する際には、これらの費用を総合的に比較して検討しましょう。

ROBOT PAYMENTなら口座振替の管理がスムーズにできる!


決済代行サービス会社の活用を考えておられる企業は、口座振替(口座引き落とし)の管理がスムーズにできるROBOT PAYMENTをご利用ください。ROBOT PAYMENTは大手企業から中小企業まで12,000社以上の累計導入実績と、年額300億円の取り扱い実績があります。
特に、毎月定額の集金をされるようなビジネスを展開されている場合、ROBOT PAYMENTであれば請求データの送信作業が自動化されるため、業務効率を大幅にアップできます。

ROBOT PAYMENTの口座振替サービスでは、契約している金融機関の口座振替状況を専用のWebサイト上で一元的にご確認いただけます。また、「決済まるごと導入プラン」であれば、クレジットカード払いやコンビニ振込などの他の決済情報も同じWebページ上で一括して管理することができます。

さらに、1件当たりの手数料は85円~、初期費用は0円~と業界でもトップクラスの低価格を実現しております。低価格でありながら、サポート体制は電話サポート・ヘルプデスクをご用意しておりますので、安心してご活用いただけます。ROBOT PAYMENTの口座振替サービスは、最短2営業日の審査で導入が可能です。口座振替サービスに関する質問や資料請求などありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

まとめ

この記事では、口座振替の仕組みやメリットなどについて解説してきました。口座振替は企業と顧客双方にメリットをもたらす決済方法です。しかし、企業が金融機関と直接契約を行うのは、管理工数が増大することからも現実的ではありません。

そこで、ROBOT PAYMENTの口座振替代行サービスのご利用をご検討ください。ROBOT PAYMENTはサブスクリプションサービスにも対応可能なサービスです。また、「決済まるごと導入プラン」であれば、口座振替の他にクレジットカード決済やコンビニ決済などの多様な決済サービスもご利用いただけます。個人の利用者だけでなく企業間の取引にも対応していますので、ぜひ導入をご検討ください。

監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。