IPO準備(上場準備)とは?スケジュール・チーム編成と請求業務の内部統制対応

経理

オフィス街の横断歩道を行き交う人々

IPO準備は、証券取引所への申請の3期前から始まる数年単位のプロジェクトです。スケジュールやチーム編成の整備だけでなく、監査法人・主幹事証券会社の対応の中で、請求業務の内部統制(誰が作成し誰が承認したかの記録、会計システムとのデータ整合性など)が指摘を受けやすい領域になっています。本記事では、IPO準備の全体スケジュールと担当チームの編成方法、上場準備に欠かせない4つのポイントに加え、請求管理システムを選ぶ際に確認すべき4つの観点を解説します。

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IPO準備(上場準備)とは

IPO(株式公開)準備は企業にとって重要で、成功するためには経理面での注意が必要です。上場企業は多くの負担に直面しますが、プロジェクトチームを組むことで効率化できます。

IPO前後のコスト増大と人員疲弊も考慮すべきで、失敗のリスクもあります。経営陣の支援が不可欠で、効率化やIT化を進めることで負担を軽減し、成功に近づけるでしょう。

IPO準備(上場準備)における会計システムの重要性

IPO準備では、正確な財務諸表の作成と開示が求められ、それを支えるのが会計システムです。ただし会計システムだけを整えても、上場準備で顕在化する経理の課題がすべて解決するわけではありません。請求業務の観点で見ると、課題は3つに整理できます。

1つめは請求内容の登録から発行までが担当者任せになり、承認の記録が残らないこと。
2つめは請求と入金の情報が分散し、月次決算の締めが遅れること。
3つめは過去の請求・入金の履歴がExcelにしか残っておらず、監査対応のたびに資料を作り直す必要があることです。

いずれも会計システムの前段にある請求・債権のプロセスに原因があるため、会計システムと合わせて請求管理の仕組みを見直すことが、上場準備の負荷を下げる近道になります。

IPO準備(上場準備)のスケジュール

上場準備は証券取引所への申請の行う3期前から始める必要があり、大まかに意思決定期、直前々期、直前期を経て、申請期へと移行していきます。

上場までのプロセスでは、多くの関係者が登場しますが、最初から最後まで一貫して、監査法人と主幹事証券会社、IPO担当者を中心とした社内のプロジェクトチームの3者が主導して動いていくことになります。

そのため、この3者は本格的に上場準備が始まる前の意思決定期から選定をはじめ、体制を整えておく必要があります。 株式上場の意思が固まったタイミングで、一般的には監査法人による短期調査(ショート・レビュー)を受けることになります。

上場までの全体スケジュール
出典:日本公認会計士協会

企業の上場準備を支援する請求管理ロボは管理画面の項目に沿って一度入力していただくだけで、オリジナルの請求書が毎月自動で作成されるシステムです。 人手に依存した請求作業とは異なり、事業の成長とともに件数が大幅に増加したとしてもかかる時間に変わりはありません。 お客様の環境に左右されず業務時間を最大80%短縮。 さらに、高性能パフォーマンスのシステムが自動請求機能等で確実なオペレーション遂行を支援します。

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IPO(上場)までの流れ

監査法人の選定

上場の意思決定を終えた後は、直前前期(2期前)から上場後まで、監査法人による「会計監査」が実施されることになります。 証券取引所に申請する際に提出する書類は、金融商品取引法に準ずる監査のお墨付きを得る必要があるからです。 できるだけ早い時期に監査法人に相談することが望ましいでしょう。

業務内容 詳細
ショートレビュー ショートレビューとは、予備調査、短期調査等々の名称でも呼ばれる2〜3日程度の調査を指します。監査法人はショートレビューを通して、事業計画や業務管理体制など上場に向けての課題を洗い出していくことになります。
財務諸表監査 財務諸表監査を通じて企業の財務諸表が正しく、投資家が利用しても誤解を生まないものになっているか、リスクアプローチの観点から実施されます。
内部統制報告制度対応 上場後に留意しておくべき事柄として、内部統制報告制度(J-SOX)に対応しなければならないことがあります。財務報告の信頼性を担保するために、内部統制の有効性を確認し、有価証券報告書と併せて、内部統制報告書と内部統制監査報告書を提出する義務があります。

主幹事証券会社の選定

上場の意思決定後、専門的な見地からの相談や下記の業務をメインで支援する主幹事証券会社を選定することになります。 主幹事証券会社は下記のような役割を長期に渡って担うため、早期かつ慎重に選定する必要があります。

● 上場準備段階での資本政策や社内体制整備の指導
● 上場の際の募集及び売出しを引き受けるための、引受公開価格の決定、上場審査対応
● 上場後の株式の販売、株価に関する助言

また、各証券会社によって特色が異なりますので、知名度や販売力はなおのこと、類似企業の実積をどれくらい持っているかも事前に確認しておきましょう。

印刷会社の選定

上場をすると不特定多数の投資家に対して情報を開示するため、様々な規定に基づいて作成されるディスクロージャー書類が必要になります。 印刷会社は上場時の申請書類の作成、上場後の有価証券報告書等ディスクロージャー書類の作成等を行います。

IPOチーム編成の重要性

上場審査のためには経理・労務、営業など様々な観点から数十にも上る大項目に対応する必要があり、全社横断的に一丸となって上場準備に取り組むことが重要です。 そのため、社内外問わず様々な関係者と窓口としてやり取りを行い、進捗管理を行いつつ上場をミッションとしたプロジェクトチームが必要となります。

IPOチーム編成のイメージ

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IPO準備(上場準備)に欠かせない4つのポイント

IPOとは企業価値の向上や資金調達、知名度と信頼性の向上など、事業を一段と飛躍させる手立てとして認識されています。
一方で、上場準備の過程で発生する監査対応のプロセスを通じて、内部管理体制が充実するといった副次的な効果もあり、
下記4つのポイントを中心に、経営体制を見直す機会を提供してくれる点も見逃せません。

①IPOチームの編成

上場に至るには第三者機関から寄せられるさまざまな角度からの指摘事項への対応や各種資料の作成をすること、質疑応答に対応しなければなりません。スピード感をもって上場準備を進めるため、まず行うべきは各部署から人員をアサインすることであると言われています。

また、部署にIPO準備の意識を植え付け、IPOの経験、ノウハウ、達成感を全社的に共有するという意味でも全社横断的なチームの結成が望ましいでしょう。

②内部統制(IPO内部統制実務士)の準備

IPOにおいて、内部統制は極めて重要です。企業は財務情報の信頼性と透明性を提供し、公共の投資家に対応しなければなりません。内部統制は不正行為や誤謬を防ぐ役割を果たし、IPO後も持続的な運用を確保します。

IPO内部統制実務士の雇用は、専門知識と経験を提供し、内部統制の実務を効果的に進める利便性があります。企業はこのような人材を活用し、IPOの成功に向けた取り組みを強化すべきです。

③管理部門体制の構築

ベンチャー企業ではごく少数の管理部門スタッフですべての経理・財務業務をこなしていることも珍しくありません。しかし、上場準備を進めるにあたって、人員拡充は避けることができないでしょう。

人員が増えた中でも、不正発生の余地を最小限にするため、会計情報へのアクセスを制限するなど、管理部門の中でも役割の分担を明確にしなければなりません。また、人材の確保が難しい場合は、アウトソーシングの導入についても検討が必要です。

④管理会計の導入

経営の意思決定や業績評価のため、商品やサービス、顧客毎にどの程度儲かっているのかを明らかにする必要が生じます。

現場社員にも経営感覚が身につくなど副次的な効果も期待されますが、定期的に計画と実績の差異を把握できる体制づくりなど、仕組み作りに時間がかかるものです。クラウドサービス等をうまく活用して導入の手間を最小限に抑える工夫も必要です。

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IPO準備で請求管理システムを選ぶ際の確認ポイント

上場準備では会計システムの選定に注目が集まりますが、請求と債権の管理をどのシステムで行うかも、監査対応の負荷を左右します。

会計システムが仕訳の正確性を担保するのに対し、請求管理システムは、その仕訳のもとになる売上と債権のデータが正しく作られていることを担保する役割を持つためです。

ここでは、上場準備の段階で請求管理システムを選ぶときに確認しておきたい4つの観点を整理します。

内部統制に必要な承認・権限の設定ができるか

上場審査では、財務報告の信頼性を担保するための内部統制が求められます。請求業務でとくに指摘を受けやすいのが、請求内容の登録から発行までを1人で完結できてしまう状態です。誰が作成し誰が承認したかが記録に残らないと、内部統制の観点で運用の見直しを求められます。

確認すべきは、職務分掌に合わせて承認フローを設定できるか、作成者・承認者・閲覧者・管理者といった権限をユーザーごとに分けられるか、という2点です。

内部統制報告制度(J-SOX)の枠組みでは、業務プロセスに組み込まれた統制が有効に機能していることを継続的に評価する必要があるため、運用開始後も設定を維持できる仕組みかどうかまで見ておくと安全です。

【出典】J-SOX | PwC Japanグループ

会計システム・CRMと連携してデータの整合性を保てるか

上場準備で問題になりやすいのが、部門ごとにシステムが分かれ、同じ取引の情報が複数の場所で管理されている状態です。営業が管理する契約情報、経理が管理する請求情報、会計システムに登録される仕訳が別々に運用されていると、数字が合わない原因の特定に時間がかかり、月次決算が遅れます。

請求管理システムを選ぶ際は、既存のCRMや会計システムと連携し、受注から請求、入金、仕訳までを同じデータでつなげられるかを確認してください。連携方式がAPIであれば転記が不要になり、転記ミスに起因する不整合そのものを避けられます。

監査で求められる証跡が残るか

上場準備では、計上された売上や債権の裏付けとなる資料の提出を求められる場面があります。請求書の発行履歴、送付日、入金日、消込の実行結果といった記録がシステム上に残っていれば、資料の準備にかかる時間を減らせます。

逆に、Excelで管理していた期間があると、当時の記録を集め直す作業が発生します。上場を意識し始めた段階でシステムに切り替えておくと、直前期の負担を抑えられます。確認すべきは、履歴が自動で記録されるか、後から検索・出力できるか、そして修正を行った場合にその履歴も残るかという点です。

なお、J-SOX対応の観点でも、記録が自動で継続して残る仕組みかどうかは確認しておくと安全です。

売掛金の残高と回収状況を説明できるか

上場準備では、請求業務だけでなく債権管理の体制も問われます。貸借対照表に計上された売掛金について、その内訳と回収状況を説明できる状態にしておく必要があるためです。

請求書の発行と入金消込が同じシステム上でつながっていれば、どの請求がまだ回収されていないかを常に最新の状態で把握でき、残高の根拠を示しやすくなります。

あわせて、滞留している債権を期間別に把握できるか、回収が遅れている取引先を早い段階で検知できるかも確認しておくと、社内での状況共有がスムーズになります。

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請求管理ロボでIPO準備(上場準備)

業務管理体制の整備

上場準備に取り組む企業の殆どがタイトなスケジュールの中、日常業務と兼務で進めなければならないと言われています。

また、証券会社や監査法人といった第三者機関からは、データの不整合やシステム化されていないことによる作業の煩雑さに指摘を受けることもあります。 システムの導入を通じて、販売管理を中心とした業務管理体制を整備しておきましょう。

システムを中心とした業務管理体制

販売/会計管理の部門間連携

上場準備では、月次決算を一定の精度で適時に締められることが求められます。ここでつまずく典型が、営業が持つ契約情報と経理が扱う請求情報が別々に管理され、締め日の後に照合作業が発生するケースです。照合に数日かかると、その分だけ月次の確定が遅れます。

既存のCRMや会計ソフトと請求管理を連携させ、受注から契約、請求、決済、会計までを同じデータでつなげておけば、締め後の突合作業そのものが不要になります。請求管理ロボはSalesforceやkintoneの顧客・商談情報を請求管理業務に活用でき、請求書の電子化、決済、入金消込、債権管理を連携できます。

システム化で月次決算を効率化

契約管理や請求手段、決済管理方法がサービスごとに分散していると、月次決算の締め作業のたびに各データを突き合わせる時間がかかります。請求管理ロボに集約すれば、受注から契約、請求、決済、会計まで矛盾のないデータを1つの画面で確認できるため、突合作業そのものが不要になり、決算の締め日を早めることができます。

受注から会計までの流れ

内部統制を強化する承認/権限フローの設定

販売、請求及び入金管理について、フェーズごとに適切な承認が行われていないケースが多く、上場準備時には内部統制の観点から多くの指摘とその対応に追われることになります。

請求管理プロセスにおいて、適正に部門決裁を行う為の職務分掌に応じて承認フローをシステム化。 また、ユーザ及び機能毎に作成者、承認者、閲覧者及び管理者等のアクセス権を設定することは、IPOを進める上でも必須項目です。

承認/権限フローのイメージ

導入事例

テモナ株式会社様

【導入前の課題】
● 上場に伴って外部からの監査の視点が社内システムに向けられていた。
● 費用と時間を抑えつつ、現在の運用に合わせたシステムの開発が求められていた。
【導入後の変化】
● 内部統制、及びIT監査に対応した管理体制を構築することができた。
● kintoneと請求管理ロボを組み合わせて社内体制を一元で管理できるようになった。

IPO準備における請求業務の内部統制対応なら請求管理ロボにおまかせ!

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上場準備では、会計システムの整備だけでなく、その手前にある請求・債権管理のプロセスをどう見直すかが、監査対応や月次決算の負荷を左右します。請求管理ロボは、職務分掌に応じた承認・権限フローの設定、Salesforceやkintoneなど既存のCRM・会計システムとの連携、請求書発行から入金消込までの履歴の自動記録に対応しており、内部統制の構築にかかる工数を抑えながら上場審査に備えられます。導入事例もあわせてご参考にしていただき、IPO準備に向けて請求業務の見直しを検討されている方は、ぜひ請求管理ロボにお問い合わせください。

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監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。
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