売掛金と売上の関係性とは?管理上の課題や効率化させる方法なども解説

請求業務

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企業は全ての取引を種類ごとに仕訳をして管理する必要があります。仕訳の基準は勘定科目と呼ばれる分類項目に従って決められており、資産、負債、純資産、収益、費用の5つに分類されています。このなかで、会社の収益に直結するのが資産に分類される「売掛金」と、収益に分類される「売上」です。この2つは掛け売りや掛け取引を行う会社にとって、収入の状況を表すものとして会社運営上重要な役割を果たします。本記事では売上の概要、売上と売掛金の関係性、売掛金・売上金の管理などについて解説します。

※目次※
1.売上とは
2.売上と売掛金の関係性
3.売上の計上基準
4.売上の記帳方法
5.売掛金・売上金の管理について
6.売掛金・売上金の管理なら請求管理ロボがおすすめ!
7.まとめ

売上とは


ここでは売上という言葉の意味を理解するために、売上の回収方法と利益・収益との違いについて解説します。

売上の回収方法

取引先に商品やサービスを提供した時は、売上として帳簿に計上されます。計上する時期は、販売業は商品を提供した時点、サービス業はサービスの提供が完了した時点です。そして、売上を計上したら売上代金の回収を行います。回収方法は以下の3種類です。

・商品・サービスの引き渡しと同時に現金や小切手で代金を受け取る方法
・後日請求書を発行して代金を銀行に振り込んでもらうなどして受け取る方法
・事前に売上高となるべきお金を見越して前金や内金、手付けなどの名目で前受け金として受け取る方法

これからも分かるように、商品・サービスの引き渡し時期と代金の受取時期が同じこともあれば異なることもあります。

利益・収益との違い

企業の成長には、売上、利益、収益の3者をバランス良く伸ばすことが欠かせません。これらは混同しがちですが、定義が異なります。
まず、売上と利益の違いについて述べます。例えば原価が900円の商品を1,000円で販売した場合、会社は100円の儲けを得ます。つまり売上は1,000円、利益は100円です。売上は取引を通していくらで売ったのかを指し、利益は取引を通していくら儲けたのかを指すものです。

次に、売上と収益の違いについて述べます。収益はその会社が取引を通じて得た全ての収入を指します。例えば900円の商品を販売し、利息で100円を獲得し、合計で1,000円を獲得した場合、売上は900円、収益は1,000円です。つまり売上は収益の1つに含まれるものとして捉えることができます。

売上と売掛金の関係性


決算書を理解するためには、売上と売掛金の関連性を理解する必要があります。以下に売上と売掛の違い、それに売上金残高が多いとはどのようなケースかを解説します。

売上と売掛の違い

売上とは、取引先に商品やサービスを提供した見返りとして入ってくるお金を計上するための会計処理を指します。前述の通り、売上を計上するタイミングは業種によって異なりますが、大抵の場合は商品やサービスを提供した時点で計上します。

一方、売掛は売上を計上してはいても、代金が未回収である状態を指します。継続的に取引を行う会社同士のやり取りにおいて、その都度代金を支払うのは非効率的です。そのため、一般的には後でまとめて支払うことを約束して商品の授受を先に済ませる掛け取引を行い、そこで発生する未回収の代金を売掛金と呼びます。

売掛金残高が高い場合

ある月の決算を評価する際、その月に計上した売上に対して売掛金残高が占める割合が高いと、不良債権を抱えていると思われる可能性が高くなります。不良債権とは、売上収入として帳簿に記されているもののその代金、すなわち売掛金の回収が難しいと判断された債権を指します。売掛債権というのは未だ入って来ていないお金を徴収する権利であり、債権者から代金が入金された後にようやく利益として計上するのが通常の流れです。

月の売上に対して売掛金の額が見合わないものになっているということは、回収が困難になっている売掛金債権があることになり、そのような売掛金の残高が高いと不良債権があると見なされます。企業が銀行などから融資を受ける際には決算書をチェックされますが、売上に対して売掛金残高が高いと決算書の評価が下がってしまう恐れがあります。

売上の計上基準


売上を計上する基準として、発生主義、実現主義、現金主義の3種類があります。以下にそれぞれについて解説します。

発生主義

発生主義とは、取引先との間に金銭のやり取りがあったかどうかには関係なく、取引が発生したタイミングで売上高を計上する考え方です。売上によって得られる収入金額や、商品の提供のために支出する金額が確定した時点をもって帳簿に記入します。したがって、掛け売りや掛け仕入れのように金銭の授受が発生していなくても、取引が成立していれば費用と収入を計上できます。

この考え方に基づき、数ヶ月分をまとめて一度に精算することの多いテナントのリース料や、備品のレンタル料などを毎月の費用として均等に配分することが可能です。このように計上することで、通年の損益計算を正確に行うことができます。

発生主義の売上計上基準は、会計上のものと税務上のものとで異なりますが、基本的には会計上のものに従うこととされており、実際には後述する実現主義に基づいています。

実現主義

前述の発生主義に基づいて経理処理を行えば、会計上は問題ないように見えるかもしれません。しかし、実際には全てを発生主義で処理すると、未実現収益は当期の損益計算に計上することはできないという損益計算書原則に抵触してしまいます。そこで、売上高の計上基準を発生主義よりも厳しくし、商品やサービスが実際に提供されたタイミングをもって収益に計上する実現主義という会計基準を適用します。

発生主義のように商品を受注したタイミングで計上すると、金銭的な裏付けがない状態で売上高を計上しがちです。費用や収益に関してはそれでも問題ありませんが、実現主義ではより保守的に実際に役務が提供され、その対価が取得されるという取引の実態があったことをもって売上高を計上します。取引の実現を判断する基準の種類には、出荷基準、検収基準、引き渡し基準などがあります。

現金主義

現金主義とはその名の通り、現金の入出金が事実としてあったことをもって収益、費用、利益が発生する取引を認識するという考え方です。販売した商品の代金を受け取ったり、購入した商品の代金を支払ったりしてからというように、実際に現金がやり取りされてから売上高を計上するため分かりやすいというメリットがあります。

昔の商取引には継続的に取引を行うという考えがなく、当座の売上が利益を出していれば良いと考えられていました。しかし、現在の取引の大半は掛け取引であり、商品やサービスを提供した時点では入金がなく、実際に代金が支払われるのは後になります。現金主義では入金されるまで売上を計上できないために財務諸表にリアルタイムに反映されず、会社の経営実態を正確に把握できないというデメリットがあります。

売上の記帳方法


売上の記帳方法には、取引の仕方によって複数の記帳方法があります。以下にそれぞれについて解説します。

分記法

分記法は、不動産取引や宝石・貴金属取引などのように、取扱量が少量かつ価格の高いものを扱う業種で主に使われている記帳方法です。仕訳の際は、まず商品を仕入れた時に商品の売価を商品勘定(資産)の借方に記帳します。そして、販売した時点で原価を商品勘定の貸方に記帳し、最後に売価から原価を差し引いた商品売買益を貸方に記帳します。

基本的に取引があればその都度商品売買益が発生しますので、決算整理をしなくても商品売買益勘定を合算すれば容易に該当期間の収益を把握できる点がメリットです。ただし、販売の都度原価を算出する必要があることから、取引の量や数が増えると管理が煩雑になるのがデメリットです。

総記法

総記法とは、商品を仕入れた時点でその原価(仕入れ高)を商品勘定の借方に記帳し、商品を販売した時点で売価(売上高)を商品勘定の貸方に記帳する方法です。商品の売買の内容を商品勘定のみに記帳するのが特徴です。これにより、商品勘定の借方残高の総計が期末の商品残高を示すことになります。期末の商品残高が分かっていれば、商品勘定の貸借差額と期末の商品残高を合計して容易に商品販売益を算出することが可能です。

総記法は、仕入れ高と売上高をそのまま使って容易に記帳できるのがメリットです。その反面、総記法で算出した販売益から企業の業績や取引の実態を直接的に把握することはできないというデメリットがあります。仕訳自体は分かりやすいものの、実務上で総記法が用いられるケースは極めてまれです。

三分法

三分法の記帳方法は、まず商品の仕入れ時に仕入れ勘定の借方に商品の原価を記帳し、商品の売上時に売上勘定の貸方に売価を記帳します。また、期末に決算を行う時には、繰越商品勘定に前期から期末までの間に在庫として売れ残った商品の原価を記帳します。

他の記帳方法とは異なり、販売時点の原価を記帳しなくてよい点が特徴です。仕入れや販売で取り扱う商品の量が多い企業で多く用いられており、売上の記帳方法のなかでは最もポピュラーな方法です。また、三分法は仕訳が容易にできる点がメリットです。一方で、決算時に売れ残った商品がある場合、売買実態の整理をしないと商品の取引で得られた利益を正しく把握できない点がデメリットです。

五分法

前述した三分法では仕入れ勘定、売上勘定、繰越商品勘定の3種類の勘定科目で記帳します。それに対し五分法では、仕入れ値引・戻し勘定と、売上値引・戻り勘定の2種類の勘定科目を加えて5種類の勘定科目で記帳するものです。

仕入れで値引きがあった場合や仕入れた商品の返品があった場合は、仕入れ値引・戻しの勘定科目で記帳します。また、売上で値引きがあった場合や売り上げた商品の返品があった場合は、売上値引・戻りの勘定科目で記帳します。

仕入れ値引・戻しの勘定科目の貸方残高を仕入れ勘定に振り替えて、売上値引・戻りの勘定科目の借方残高を売上勘定に振り替えることによって、それぞれ純仕入れ高と純売上高を算出します。値引きや返品が多く、その額が大きい企業にとっては取引を容易に把握できるのがメリットです。しかし、実務上では五分法よりも簡便な三分法が用いられるのが大半です。

売掛金・売上金の管理について


売掛金や売上金を管理するにあたっては、管理上の課題と効率的な管理方法を検討する必要があります。以下にそれぞれについて解説します。

管理上の課題

掛け取引では、取引の売上を計上した時点で売掛金が発生し、後日取引先からその代金を回収するのが通常の流れです。売上金額と売掛金額が同じなら代金を回収した後の消し込み作業は容易ですが、売掛金を分割して回収するケースもあるため、売上計上と売掛金の回収が煩雑になる可能性があります。

例えば、大規模な開発事業を受託契約した場合などでは、売掛金回収と売上金計上を1対1で管理するのは現実的ではありません。このような場合では売掛金を分割して回収することになり、売掛金と売上金の管理が複雑になります。

効率的な管理とは?

上述のような管理上の課題があるなら、請求管理システムなどを導入して請求書の発行や管理業務を効率化させるのも1つの解決方法です。例えば請求書の発行と売掛金の残高管理を別々のシステムで行っているなら、この2つを統合して一元管理できるようになれば経理業務の負担は軽減されるでしょう。

また、請求データと売上データを同じシステム内で処理すれば、個々に入力する手間が省けます。請求書を発行する時に売上に計上するタイミングを指定しておき、スケジュールに従って自動的に計上するようにしておけば売上管理を自動化できます。

売掛金・売上金の管理なら請求管理ロボがおすすめ!

請求管理ロボ
売掛金を漏れなく回収して売上を計上するのは、会社運営において極めて重要なものです。しかし、これらの業務に対して十分な人員を割けていないことは珍しくなく、月初や月末に集中するこれらの管理業務に悩まされている経理担当の方は多いことでしょう。

そんな悩みを持つ企業は、「請求管理ロボ」にお任せください。請求管理ロボは、請求書の発行から集金、消込、督促までを自動化し、売掛金と売上金の管理を効率化するクラウドサービスです。
売掛金残高と売上金額を見える化するだけでなく、それらの管理に付随する帳票類の出力も可能です。さらに会計システムやCRM/SFA、販売管理システムとの連携も行えるので、売掛金回収に至るまでの一連の流れを全社ベースで情報共有することができます。

まとめ

事業の資金を滞りなく流れるようにすること、すなわち健全なキャッシュフローは企業を運営していくためには欠かせません。そのなかでも売掛金は特に重要な勘定科目として、漏れなくかつ遅滞なく管理することが必須です。

売掛金が滞って売上が計上できなくなると、企業は資金繰りに少なからぬダメージを受けるものです。売掛金と売上の管理を効率的で確実なものにするなら、ぜひ請求管理ロボの導入をご検討ください。

     
【監修】ROBOT PAYMENT フィナンシャルクラウド事業部

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