債権管理とは?業務内容・業務フローを解説

企業にとって、健全な資金繰りを滞りなく維持することは、会社の存亡にも関わる重要な業務です。しかしながら、月々の売上額の変動が激しい、貸倒懸念債権がある、取引先の会社が倒産して未回収債権が発生してしまったなど、資金繰りに関する心配事は尽きないものです。
講じるべき対策にはさまざまなものがありますが、最も大切なのが債権・債務管理です。特に、日々の債権管理方法を見直せば、漏れのない入金が実現し、安定した資金繰りが叶う第一歩になります。
そこでこの記事では、債権管理と債務管理の概要、債権管理の流れ、債権管理を行う際の課題などについて解説します。
債権管理とは

債権管理とは、企業が売掛金などの債権を期日どおり確実に回収するための一連の管理業務です。企業間取引では代金をその場で受け取れるケースは稀で、多くは後払い(掛取引)で行われます。そのため、売掛金を期日までに抜け漏れなく回収するには、適正かつ厳格な債権管理が欠かせません。債権管理を怠ると、資金繰りの悪化や貸倒れを招く原因になります。
債務管理とは
債務管理とは、自社が仕入れた商品やサービスの代金を「支払う」義務(債務)を管理する業務で、代金を「回収する」債権管理とは逆の立場にあたります。買掛金や未払金の支払期日を管理し、支払漏れや二重払いを防ぎます。
債権管理の目的と重要性
債権管理の主な目的は以下の通りです。
①売掛金を期日どおり回収してキャッシュフローを安定させること
②取引先の支払能力を見極めて貸倒れを防ぐこと
③自社の債権残高を正確に把握して経営判断に活かすこと
売上を計上しても入金されなければ資金は増えません。黒字でも手元資金が不足する「黒字倒産」を避けるうえで、債権管理は経理・財務の要となる業務です。
債権管理の主な業務内容

債権管理の業務は、大きく「与信管理」「請求・入金消込」「督促・回収」の3つに分けられます。ここではそれぞれの中身を解説します。
与信管理
与信管理とは、取引先の信用度や支払能力を精査し、その結果に応じて取引可能な上限額(与信限度額)を設定して未回収リスクを抑える業務です。取引開始前には、反社会的勢力でないかの確認や商業登記簿による実在性の確認もあわせて行います。与信管理と債権管理は密接に連携しますが、視点や進め方には違いがあります。
与信管理の詳細については以下記事をご参照ください。
「与信管理と債権管理の違いとは?業務内容と連携のポイントを解説」
請求・入金消込
商品やサービスの提供後、取引条件に沿って請求書を発行・送付し、期日どおりに入金されるかを管理します。入金があったら、請求データ(売掛金)と実際の入金明細を照合して消し込む「入金消込」を行い、会計データへ仕訳します。入金消込を迅速・正確に行うことで債権残高を常に正しく把握できます。なお、債権管理表(売掛金残高一覧表・売掛金年齢表)を用いると、支払日の管理と滞留債権の把握がしやすくなります。
こうした請求書発行から入金確認・消込までの一連の業務は、「請求管理ロボ」で自動化できます。金融機関と連動して入金データを自動取得し、名義が一致しない入金もAIが学習して自動で消し込むため、消込の手作業とミスを減らせます。
督促・回収
入金確認の結果、未払いがある場合は時効が成立する前に段階的に対処します。
一般的な流れは、①自社側の不備の確認→ ②催促メール・電話→ ③催促状の送付→ ④督促状の送付→ ⑤法的措置、の順です。早い段階での連絡ほど回収率は高くなります。
期限前のリマインドや期限後の催促通知までは、「請求管理ロボ」の自動催促機能で自動化できます。
一方、リマインドしても支払われない未収債権の督促・回収には「債権回収ロボ」が適しています。メール・SMS・オートコール(IVR)で督促を自動化でき、当社実績では債権回収率を67%から97%へ改善し、督促工数を約80%削減しています。
売上計上・請求書発行
取引条件に従って商品・サービスを提供したら、その事実にもとづき売上を計上し、請求書を発行します。
売上計上は、証憑(契約書・請求書)の確認→売上事実の確認→売上伝票の計上→承認、の順で行い、これが正確な債権データ(債権計上)の起点になります。
債権管理の業務フロー5ステップ
債権管理の一連の流れは、次の5ステップで整理できます。
1. 与信管理:取引先の信用調査と与信限度額の設定
2. 売上計上・請求書発行:取引条件に沿って請求書を発行・送付
3. 入金確認:期日どおりの入金をチェック
4. 入金消込・仕訳:入金と売掛金を照合して消し込み、会計処理
5. 督促・回収:未入金があれば段階的に督促し回収
このサイクルを毎月正確に回すことが、安定した資金繰りにつながります。
経理部門における債権管理の課題

債権管理は経理部門にとって負荷の高い業務です。主な課題として、①管理が煩雑になりがち、②複数拠点での一元管理が難しい、③一定のスキルを持つ人材が必要、④手作業によるコスト、の4点が挙げられます。
管理が煩雑になりがち
債権管理に関する課題として最初に挙げられるのは、いかに代金を漏れなく回収するかです。債権管理では売掛金と入金を紐づけていく作業が発生しますが、これは経理部門が日常的にこなす業務の中では負荷の高い作業と言えるでしょう。請求額と入金額の照合、売掛金と入金額を紐づけしてから消し込んでいく作業などは複雑なうえに件数も多いため、手入力では記入漏れやミスが生じやすくなります。
複数拠点を持つ場合は一元管理が困難
債権管理において障害となっているもう1つの原因は、管理情報が拠点内で分散してしまっていて一元管理が難しいことです。複数の拠点を持っている企業では、各拠点の債権管理情報を本社の経理部門が収集し、まとめて管理するというスタイルを取っていることが多いでしょう。
拠点ごとに債権管理のルールが異なるほか、各拠点から上がってくるデータの正確性を判断したり、集計・加工したりする必要があるなど、多くの労力がかかるものです。このような管理体制においては、債権管理業務全体の効率低下を招く可能性が否定できません。
スキルを持つ人材が必要
債権を適切に管理するためには、一定以上のスキルや経験を持つ人材を配置しなければなりません。そして、担当者には債権の状況を見誤ることなく把握し、漏れなく管理を行き渡らせることのできる緻密さが必要です。
しかし、日本全体として人口が減っているうえに、高いスキルを持った人材の獲得が難しいという背景から、充分な人員配置で債権管理を滞りなく実施できている企業は少ないのが現状です。
手作業によるコスト
債権管理の手法として、多くの企業がエクセルなどの表計算ソフトを使って管理しています。関数を用いたり、マクロを組んで自動化したりすればある程度の効率化は可能ではあるものの、基本的には手作業による集計であるため目視での確認作業が必要です。また、経理処理を完了するためには、会計ソフトに手入力してデータを統合しなければなりません。
このような確認作業や手入力作業は取引先が増えるのに比例して増加し、人的コストが膨らむ要因となります。債権管理を漏れなく進めようとすれば、一定以上のスキルや経験を持ったスタッフの増員が必要になり、また確認作業に二重三重の確認フローも発生し、コストの増大が伴います。
債権管理システムの活用
債権管理システムとは、請求・入金・消込・督促などの債権管理業務をまとめて管理・自動化できるツールです。手作業に比べてミスや属人化を防ぎやすく、複数拠点の債権も一元的に把握できます。導入時は、既存の会計・販売管理システムとの連携可否や、自社の取引形態への適合を確認するとよいでしょう。具体的なサービスの選び方は、債権管理システムの解説記事もあわせてご覧ください。
債権管理の効率化は「請求管理ロボ」にお任せ!

債権管理は与信から請求・入金消込・督促まで幅広く、取引先が増えるほど手作業では回しきれなくなります。
債権管理の手段にはエクセル・販売管理システム・債権管理システム・請求代行などがありますが、請求から入金消込・督促までを一元管理するなら「請求管理ロボ」が有力です。
請求書の発行・送付から集金、AIによる自動入金消込(照合率99%以上・当社データ)、売掛金残高の可視化、未入金の自動催促までを自動化し、経理部門の工数とミスを削減します。
会計システム・SFA連携やインボイス制度・電子帳簿保存法にも対応。導入企業1,000社以上、毎月の請求業務を約80%削減し、入金消込では月平均18.8時間を削減した実績もあります。







