掛売りで回収できなかったリスクとは?回収が遅れた場合の対処なども解説

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掛売りは日本の企業間取引で一般的な決済方法で、信用取引の一種です。売り手・買い手ともに請求や支払いにともなう事務負担を削減でき、ビジネスに集中できたり、ビジネスチャンスを逃さずに事業を拡大できたりといったメリットがあります。しかし、一方で支払い遅延や未回収といったリスクがあるのも事実です。

そこで本記事では掛売りの基礎知識とリスク、支払い遅延時の対処方法、未回収を防ぐ対策などを解説します。

※目次※
1.掛売りの基礎知識
2.掛売りで回収できなかった場合のリスクとは
3.回収が遅れた場合の対処法
4.売掛金が回収できなかった場合の措置
5.売掛金の未回収を防ぐ対策
6.請求まるなげロボを導入して売掛金回収をスムーズに行おう!
7.まとめ

掛売りの基礎知識


まず掛売りとはどのような決済の仕方であるのか、その利点と注意点など、基礎知識を確認します。

掛売りの意味と仕組み

掛売りは、日本で企業間取引(BtoB)で広く用いられている決済方法です。掛売りでは、商品やサービスの代金を、商品やサービスの引き渡し時に行うのではなく、例えば1ヶ月分程度をまとめて後日請求し、期日までに支払いを受けます。
BtoCであっても、クレジットカードによる支払いは、商品やサービスの引き渡しと支払いのタイミングがずれているという意味では、掛売りに該当すると言えます。

掛売りを活用する利点

掛売りでは、例えばある月に10回の取引があったとすると、10回分の請求を月末に行い、翌月末などに設けた期日に支払いを受けます。
取引がある都度請求と支払いのやり取りがあると処理が煩雑になってしまいます。一方、これを後日請求とすることで取引にともなう事務作業量を減らせるため、本業に集中できて取引も活性化します。

また、代金を後日支払いにできるので、手元に現金がなくても取引ができるのもメリットです。ビジネスチャンスなのに現金がなくて取引ができない、というような機会損失を防ぐことができます。

掛売りで気を付けるべきポイント

後日支払いを受けるという特徴上、商材引き渡し時から支払い期限までの間に取引先の業績が悪化するなどで予定通り回収できない場合があり得ます。例えば、支払われても期日から遅延したり、最悪の場合には代金を回収できない貸し倒れに至ったりするリスクがあります。
そのため、掛売りではこれらのリスクを低減させる与信管理が重要になってくるのです。

掛売りで回収できなかった場合のリスクとは


掛売りには売掛金が回収できないリスクがあります。では、回収ができなかった場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。

資金繰りに影響ができる

掛売りの場合、賃借対照表上で売り上げが計上されても、手元の現金は実際には増えていません。しかし、代金の回収を待つ間にも、従業員への給与や納税、取引先への支払いなど現金が必要となる支払いの期日がやってくれば、対応できなくなる可能性があります。税金の滞納にはペナルティが課される場合がありますし、取引先への支払いが滞れば自社だけでなく取引先の事業の継続にかかわる問題となります。

売掛金の回収を前提として繰りこんだ支払い計画の場合、帳簿上では売上があるのに支払いに充てる現金がない状況に陥れば、黒字倒産に陥るリスクが常につきまといます。

金融機関からの信用が低下する

現金が回収できない場合、直接的に支払いに支障をきたすだけではありません。そうした状況に陥ったことをもって、金融機関は債権管理のできていない会社であり融資先としての適格性に欠けると判断するでしょう。
金融機関からの信用の低下は、融資期間の短縮や融資金利の上昇、最終的には融資の否認といった事態につながり、資金調達を難しくします。

社員の生産性の低下

売掛金が期日通りに回収できない場合、回収にあたらなければなりません。しかし、そうした回収が多いほど、社員が営業や顧客対応、商品開発などの本業に割くべき時間が奪われます。

また、回収業務は必要ではあるものの、業績の拡大や顧客満足度につながるわけでありません。その意味で回収業務に工数が割かれると、社員の生産性が低下してしまいます。

回収が遅れた場合の対処法


掛売りには回収遅れのリスクがついて回ります。では、回収遅れが発生した場合、どう対処すればよいのでしょうか。

即時の回収が見込める場合

回収が遅れたと言っても、担当者が期限を忘れていたり、払ったつもりでいたり、請求書を紛失していたりといった単純ミスであれば多くの場合は連絡1つで解決します。
また、納品物に欠陥や過誤があり、請求額に納得していないという場合もあり得ます。こうした問題があると取引先が主張する場合は、欠陥や過誤の有無について慎重に調査しつつ、支払いの交渉にあたりましょう。

回収に時間がかかる場合

支払う意思があっても、資金繰りや業績の悪化により支払う能力がなかったり、あるいは支払いの意思がなかったりするようなケースでは、ただ待っていても回収は困難です。時効の成立で回収できないというような最悪の事態を避けるためにも、内容証明郵便を送り、催告をした事実を証拠に残しましょう。

また、資金繰りや業績の問題を抱えている買主であっても、支払いの意思がある限りは、状況が改善し支払いができる見込みの有無を確認するほか、一括では難しいとしても分割払いによる弁済はできないかなど解決の道をさぐりましょう。何らかの返済計画について合意に達したのであれば、書面やメールで合意内容を形に残しておくことをおすすめします。

売掛金が回収できなかった場合の措置


売掛金が回収できなかった場合、それを放置することはできません。回収のためにどんな措置をとればよいのでしょうか。

財産の仮差し押さえをする

売掛金の回収をめぐって訴訟手続きに進み、強制執行による債権回収を試みる場合、訴訟には時間がかかります。その間に債務者が財産を隠したり、売却したりすることができないよう制限するのが「仮」差し押さえです。一方、「本」差し押さえとは強制執行のことです。
仮差し押さえをするためには、裁判官に対してその必要性等を説明しなければならないため、基本的には弁護士を依頼する必要があります。

訴訟を行う

売掛金の回収をめぐって裁判を起こす場合民事裁判となり、弁護士を依頼する必要が生じて時間だけでなく費用もかかります。
しかし、裁判で争う額が60万円以下であれば、少額訴訟という手続きを利用できます。少額訴訟は訴額が60万円以下の場合、1回の期日で審理を終えて判決を出す手続きです。弁護士や認定司法書士などの専門家に依頼せずに、審理に臨む本人訴訟というやり方も広く行われています。

強制執行を行う

裁判が行われ、判決あるいは和解という結果になったら、被告である債務者は判決あるいは和解調書に定められた通りに支払いを行わなければなりません。しかし、支払いが行われない場合、和解調書や判決文に基づいて、被告の財産を差押える強制執行を裁判所に申し立てることができます。
強制執行は債権回収のうえで最後の武器とも言えるものですが、債務者の財産を差し押さえたとしても、実際に債権が回収できるかどうかは別の問題です。財産を差し押さえたとしても、換金性がある財産がどれほどあるかは分からず、換金できたとしても債権の額に満たないという場合も考えられます。

売掛金の未回収を防ぐ対策


売掛金の回収のための対策はさまざまありますが、そもそも未回収や未支払いが発生して回収業務をすることがないに越したことはありません。では、そのための対策として何ができるでしょうか。

与信管理の徹底

掛売りによる取引は信用取引の一種であり、買主の信用と引き換えに取引をしているといえます。そこで、掛売りによる取引を始める際には、与信審査と言って買主の信用能力を見極める手続きを行います。具体的には、買主の信用調査会社のデータや決算書を分析し、支払い能力や今後の見通しを調査し、掛売りを認める与信枠を設定するのです。

また、取引開始時に1回だけ行って調査を完了とするのではなく、定期的な見直しを行い、与信枠の見直しをする与信管理も重要です。与信審査や与信管理を的確に行うためには、信用調査会社のデータや決算書といった会社の業績を示す情報を正しく理解し、分析できる知識と経験が求められます。

的確な与信管理と同時に、自社の保有する債権の状況を管理することも重要です。売掛金の発生状況や回収状況を常時把握できるようにすれば、支払いが遅れがちなハイリスク取引先を発見して注意することもできます。
債権状況を定量的に把握する上で役立つのが、「売上債権回転率」という指標です。売上債権回転率は、次の式で求めることができます。

売上債権回転率=年間売上高÷(売掛金+受取手形)

売上債権回転率は、年間の売上高と期末の売上債権との比率で計算し、回転率が高いほど(値が大きいほど)売上から債権回収までの期間が短いことを示すため、状況は良好であると言えます。こうした債権状況の分析に基づき、保有している債権や取引先ごとの債権が、自社の資金や支払い能力にどのくらいの影響があるかを把握しておきましょう。

公正証書の作成

公正証書とは、公証人の前で当事者同士が合意した内容を基にして公証人が作成する書面のことで、公証役場で作成します。この公正証書に支払い遅延時の強制執行に関する合意条項を入れておけば、売掛金未払いが発生しても裁判などほかの手続きを経ることなく、強制執行を行って売掛金を回収できます。重要な取引の場合ほど、こうした公正証書を作成し、提示することがおすすめです。

所有権留保

物品の売買の取引を行う場合、契約内容の工夫によっても売掛金未支払いに対処できます。その一つが所有権留保で、売買する物品の所有権を自社に留保したまま売却できるものです。

取引先が最悪倒産して他の債権者が債権回収に乗り出してきたとしても、売買契約書において所有権の移転時期が定められており、代金支払い時に所有権が移転するという内容になっていれば、自社が売却した物品を回収する可能性を高められます。

請求まるなげロボを導入して売掛金回収をスムーズに行おう!


掛売りはビジネスを拡大するうえで非常に有効な決済手段です。しかし、掛売りを受け入れると、掛売りにともなう与信リスクや未回収リスク、またこれらのリスクヘッジという課題にはどこかで直面せざるを得ません。自力で対応するのが困難な与信審査や債権回収は、ROBOT PAYMENTの「請求まるなげロボ」に全てお任せください。

請求まるなげロボは、通常の請求管理業務を自動化するだけではなく、与信審査や債権保証にも対応します。与信審査は取引先の信用力を見定め、取引開始後のリスクを低減させるうえでとても重要なものですが、信用調査や調査データの分析など高い専門性が必要な業務です。しかし、請求まるなげロボを導入すれば、与信審査は弊社で行います。

それだけでなく、与信審査を通過しかつ適格債権と判断された債権に関しては、貸し倒れ・入金遅延時に100%の債権保証を提供します。与信通過しなかった債権など、自社対応する請求に対しても、請求まるなげロボの請求書の自動発行・送付、自動入金消込の機能を活用することで、業務負担を軽減できます。

また、請求まるなげロボでは、与信適格債権と与信落ち債権を同一システム内で一括管理することが可能なので、与信審査後の請求情報の入替や転記のような作業は不要です。与信管理から請求管理まで掛け払い決済に関する業務を、文字通り「まるなげ」できる請求まるなげロボを導入して、事業成長を妨げる煩雑な事務作業から解放されましょう。

まとめ

掛売りは、日本におけるBtoBで広く用いられている決済方法です。手元に資金がなくても取引ができることでビジネスチャンスを逃さずに事業を拡大できたり、決済の事務負担を減らしつつ取引を活性化できたりと大きなメリットがあります。
しかし、信用取引であるという性質上、未回収や回収遅れといったリスクが伴います。未回収や回収遅れは単に取引の代金だけの問題では済まないため、放置することはできません。そして、掛売りのリスクへの対処には大きな工数を要するにもかかわらず、事業にとってかならずしもプラスの効果を持たないばかりか、しばしば本業の妨げになります。

そこで、ROBOT PAYMENTの請求まるなげロボであれば、掛売りに関係する請求業務全体をアウトソーシングができるだけでなく、リスク予防としての与信審査や債権保証までも手に入ります。掛売りの債権管理にお悩みの担当者の方、ぜひご相談をお待ちしております。

     
【監修】ROBOT PAYMENT フィナンシャルクラウド事業部

ROBOT PAYMENTは請求管理業務を効率化・自動化するクラウドサービス「請求管理ロボ」や
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