請求書は手書きでも問題ない!書き方・インボイス対応・注意点を解説

請求書

電子帳簿保存法への対応やインボイス制度の開始をきっかけに、請求書を電子発行する事業者が増えています。
一方で、取引先の希望や社内運用、パソコン・プリンターの不調などにより、手書きで請求書を作成する場面もあります。

結論として、請求書は必要事項を満たしていれば手書きでも有効です。適格請求書発行事業者であれば、インボイス制度に対応した適格請求書も手書きで発行できます。

本記事では、手書き請求書の書き方、記載すべき項目、インボイス対応、メリット・デメリット、作成・送付時の注意点を解説します。

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請求書は手書きでも有効?インボイス対応も可能

結論からお伝えすると、請求書は手書きで作成しても問題ありません。取引内容や請求金額など必要な事項が確認できれば、手書き・パソコン作成のどちらでも有効です。

適格請求書発行事業者の登録を受けている事業者であれば、以下の必須記載項目を満たすことで、手書きでも適格請求書(インボイス)として発行できます。

インボイス制度に対応した適格請求書の書き方(必須記載項目)
① 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
② 取引年月日
③ 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④ 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率
⑤ 税率ごとに区分した消費税額等
⑥ 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

 
特に、登録番号、軽減税率の対象品目である旨、税率ごとに区分して合計した対価の額、税率ごとの消費税額等は記載漏れが起こりやすいため注意しましょう。
また、消費税額の端数処理は、1つの適格請求書につき税率ごとに1回行う必要があります。手書きで計算する場合は、明細ごとに端数処理した金額を合算しないよう注意してください。

インボイス制度に対応した適格請求書の書き方については、別記事「請求書の書き方とは?インボイス対応の記載項目や請求書のタイトル(件名)について解説!」をご覧ください。

なお、適格請求書発行事業者ではない事業者は適格請求書を発行できないため、区分記載請求書など取引実態に応じた請求書を作成します。
免税事業者の場合の請求書の書き方については、別記事「免税事業者の請求書の書き方とは?インボイス対応やインボイス未登録の請求書も解説」をご覧ください。

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手書きの請求書にに記載しておくべき実務項目

手書きの請求書には、インボイス制度上の必須項目だけでなく、業務上必要になる実務項目も記載しておくとよいでしょう。
載しておくべき主な実務項目は以下のとおりです。

① 請求書のタイトル(件名)
② 請求書番号
③ 発行日
④ 支払期限
⑤ 税込みの合計請求金額
⑥ 振込先
⑦ 振込手数料

請求書を手書きする際のメリット・デメリット

請求書はパソコンや請求管理システムで作成することが一般的ですが、手書きで作成することも可能です。
ここでは、手書き請求書のメリットとデメリットを整理します。

請求書を手書きする際のメリット・デメリット


請求書はパソコンを使って作成することが多いものの、手書きで作成することもあります。ここでは、請求書を手書きするメリットとデメリットについて解説します。

メリット

手書き請求書の主なメリットは、筆跡が残るため改ざんの痕跡に気づきやすいことです。
金額の前に「¥」、後ろに「-」などを記載して余白をなくすと、金額の追記や改ざんの防止にもつながります。

また、パソコンやプリンターに不具合がある場合でも作成できるため、急ぎの発行に対応しやすい点もメリットです。さらに、取引内容や金額を一つひとつ確認しながら記入するため、請求内容を把握しやすくなります。

デメリット

手書き請求書のデメリットは、作成に時間がかかりやすいことです。
宛先や自社情報、振込先などを毎回記入する必要があるため、発行枚数が多い場合は大きな負担になります。

また、金額や消費税額を手計算する場合、計算ミスや転記ミスが起こりやすくなります。
特にインボイス対応の請求書では、税率ごとの金額や消費税額、登録番号などの記載漏れがあると、取引先の経理処理や仕入税額控除に影響するおそれがあります。

さらに、紙で保存する場合は保管スペースが必要です。
紙の請求書をスキャナ保存要件に沿って電子保存する方法もありますが、運用ルールの整備が必要になります。

書き損じや内容変更があった場合、請求書は作り直し・再発行が原則です。通常の請求書でも、二重線と訂正印による修正は信頼性を損なうおそれがあるため、可能な限り避けましょう。

特に適格請求書(インボイス)に誤りがある場合、売手が単独で訂正印による修正を行うことはできません。修正した適格請求書を改めて発行する、当初の請求書との関連性を示した修正書類を発行するなど、制度に沿った対応が必要です。

請求書を手書きする際の注意点

手書きで請求書を作成する際は、誰が見ても内容を確認できるよう、読みやすく丁寧に記入することが大切です。
特に数字は「0」と「6」、「1」と「7」などが判別しにくいと、金額の誤認につながるため注意しましょう。

筆記具は、黒のボールペンなど消えにくいものを使用します。鉛筆やシャープペンシル、こすると消えるペンは、内容の改ざんや消失につながるおそれがあるため避けましょう。

また、請求金額は「¥100,000-」のように、金額の前後に記号を付けて余白をなくすと、後から数字を追記されるリスクを抑えられます。

記入後は、請求先名、取引内容、数量、単価、税率、消費税額、合計金額、支払期限、振込先、登録番号などを封入前に必ず確認しましょう。

手書きの請求書を送付する際の注意点

手書きであっても請求書を郵送する際は、送付状を同封するのがマナーです。送付状には請求の概要や挨拶を記載します。マナーとしての役割だけでなく、請求先の間違いを防ぐ効果もあります。

相手が封筒を開けて最初に送付状を確認できるように、請求書の上に送付状を重ねましょう。

請求書を長形3号封筒へ封入する際には書類を「三つ折り」にするのが基本的なマナーです。三つ折りにする際は、印字面を内側にし、用紙の下を先に内側に折ってから上を内側に折るのがポイントです。

詳しくは「請求書の送り方は?郵送方法のマナー・封筒の書き方・切手・簡易書留も解説」を合わせてご覧ください。

手書き請求書の保存期間

手書きであっても請求書は取引の証憑書類にあたるため、一定期間の保存が必要です。
請求書の保存期間は、事業者の区分・状況によって以下のとおり異なります。

区分 保存期間
個人事業主(消費税免税事業者) 5年間
個人事業主(消費税課税事業者・インボイス発行事業者) 7年間
法人(欠損金のない事業年度) 7年間
法人(欠損金が生じた事業年度) 10年間
適格請求書(インボイス)を受け取った場合(個人・法人共通) 7年間

 
起算日について
・個人事業主の場合:確定申告書の提出期限(通常毎年3月15日)の翌日から起算します。
・法人の場合:各事業年度の確定申告書の提出期限(事業年度終了日の翌日から2か月後)の翌日から起算します。
・適格請求書(インボイス)の場合:課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から起算します。通常の請求書とは起算日の計算方法が異なるため注意が必要です。

消費税の課税事業者またはインボイス発行事業者に該当するBtoB事業者の多くには、実質的に7年間の保存が求められます。
また、会社法上の観点や税務リスクへの備えから、社内規程で10年保存を定めている企業も多くあります。
自社の状況と最新の法令を確認したうえで運用しましょう。

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手書きの請求書は発行枚数が増えるほど、記入漏れ、計算ミス、再発行、保存管理の負担が大きくなります。インボイス制度の要件を毎回手書きで満たすのも簡単ではありません。

手書きの負担を軽減したい場合は、請求管理システム・債権管理システムの請求管理ロボの導入をご検討ください。請求情報を一度登録すれば、請求書発行予定日のAM1時に請求書が自動で発行されるため、毎回の手書き・転記による記入漏れを防げます。

また、自社の登録番号を登録し、登録番号・税率ごとの消費税額及び適用税率を記載した適格請求書を発行できます。保存についても、JIIMA「電子書類ソフト法的要件認証」を取得しており、真実性・可視性を確保し紙に代えて電子データで保存できるため、保管スペースや保存期間の管理の手間を減らせます。

請求管理ロボはこれまでに1,000社以上の企業に導入され、月間10万件以上の請求に対応しています。

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監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員COO

2019年に当社へ入社し、執行役員に就任。
現在はCOOとして、SaaS・Fintechの事業戦略やKPI設計、組織づくり、AI活用を推進している。
入社以前は株式会社カオナビでコーポレート本部長として上場事務責任者を経験し、複数のIT企業でCMOなどを歴任。
現在は株式会社スタメンの社外取締役(監査等委員)も務める。
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