請求書の書き方とは?記載事項や注意点を分かりやすく解説!

請求書

Facebook にシェア
Pocket

請求書はビジネスを行う上で必ず必要とされる書類です。ところで、請求書の書き方に明確なルールはないものの、マナーは存在することをご存じでしょうか。取引先に好印象を与え、スムーズにやり取りするためにも、請求書の正しい書き方を身につけておく必要があります。この記事では、請求書の基礎知識、書き方、注意点について分かりやすく解説します。

【無料EBOOK】 請求管理サービス7社を徹底比較!導入する際のポイントなども解説

請求書とは

請求書とは、受注者が発注者に対して、提供した商品やサービスの対価・代金を請求するための書類です。

請求書には、多くの場合、注文の詳細や支払情報などを記載します。

法律上、請求書の発行は義務ではありませんが、取引内容や取引条件などの証明をする証憑(しょうひょう)書類の一つです。
受注側と発注側双方が合意していれば発行しなくても問題ありませんが、
請求書の発行することで、取引先の支払忘れ防止や、何に対する代金をいつ請求したかの証明など、さまざまな役割を果たします。

法律で義務付けられていないとはいえ、トラブルを未然に防ぐためにも、マナーを遵守した請求書を取引先に送るようにしましょう。

請求書の書き方

ここでは、請求書の記載事項ついて詳しく解説します。
請求書には明確なルールや法定の形式がありません。明確なルールがないからこそ、取引を円滑に進め、かつトラブルを防ぐ観点からは、分かりやすい請求書を発行することが重要です。

請求書に記載すべき項目

まずは請求書を発行する場合に必要な項目をしっかりと確認し、漏れがないようにするということが重要です。
国税庁の「請求書等の記載事項や発行のしかた」というページでは、請求書は以下の5項目を必要事項として定めています。

・書類作成者の指名または名称
・取引年月日
・取引内容
・税率ごとに区分して合計した税込対価の額
・書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

請求書に記載しておいた方がよい項目

上記の請求書に記載すべき5項目に加えて、書類の管理を行いやすくするために、以下の項目を記載しておくとよいでしょう。

・請求書の発行日
・請求書の管理番号
・請求代金の振込先
・請求代金の支払期限

項目別の書き方

ここからは各項目について、具体的な書き方について説明します。

1.文書のタイトル(件名)
送付した書類が請求書であることを伝えるために、タイトルとして「御請求書」と記載します。上部中央、あるいは左上の目立つ場所に大きめの字で記しましょう。継続して取引している相手には「202〇年〇月分請求書」と年月を入れると親切です。受領側にとって請求内容が一目で伝わるように心がけましょう。

2.宛名
タイトルの左下に請求書を送付する相手先の情報を記載します。住所、会社名、屋号、部署名、氏名を記載するのが一般的です。受領側の経理担当者が届いた請求書の請求先を判断しやすいよう、部署名も記載すると良いでしょう。

3.発行日
請求書の日付は、債券を確定する日として記載が必要です。請求書に記載する日付は請求書を発行した日付になりますが、発行タイミングは一般的に都度方式と掛け売り方式かで異なります。都度方式の場合は、一般的に請求書の日付に取引が成立した日、つまり商品納入やサービス提供が完了した日を記載します。掛売方式の場合は、取引先の締め日に合わせます。

請求書の発行日について、詳しくはこちらの記事で説明しています。

請求書の日付はいつになる?記載の仕方や注意点も解説

4.管理番号(請求書番号)
請求書番号あるいは通番などの管理番号を記載しておくと、請求書のデータを管理する際に役立ちます。見積書、請求書、納品書などと併せて管理ができるようになり、これらを連動させて相互に内容を確認するのが容易になります。また、取引先から問い合わせが会った時に、請求書番号から当該請求書を素早く特定することができます。

請求書番号について、詳しくはこちらの記事で説明しています。

請求書番号とは?必要性や付け方について解説

5.請求者の情報
タイトルの右下に、請求者の会社の住所、会社名、電話番号、FAX、メールアドレスなどを記載し、社印を押印します。社印の押印は請求書自体と同じく法律で義務付けられているわけではありませんが、「会社が請求書を発行した」という証明になるため、押印するのが一般的です。また、社印の押印は偽造などの不正を防ぐ役割もあるので、トラブルを避けるためにも請求書を発行する際は社印の押印も行うと良いでしょう。

6.請求金額
税抜きの金額(小計)、本体金額に対する消費税額、消費税を含む合計金額、値引き額があればその旨を記載します。合計金額は受領側が支払うべき金額が一目でわかるように太字などにして目立つように記載するのがポイントです。エクセルで作成する場合は、ミスを防ぐために最初から数式を入力しておきましょう。

7.取引内容(商品やサービスの詳細)
取引した商品名またはサービス名・日付・数量・単価を明記します。特に商品名やサービス名は受領側にしっかり伝わるように記載しなければなりません。略称や社内での通称などは誤解を招く可能性があるので避けておきます。

8.支払期限
事前に取引先に確認して決めた請求額の支払期限を記載します。支払期限は請求書に必須項目ではないものの、トラブルを防ぐためにも書面に明記しておくことを推奨します。請求書には、「○年〇月○日」と具体的な日付で支払期限を記載します。

(例)
お支払期限:2023年6月30日

支払期限の決め方や書き方について、詳しくはこちらの記事で説明しています。

請求書の支払期限とは?期限の設定方法を解説

9.振込先
振込先の記載項目として、金融機関名・支店名、口座番号、口座の種類、口座名義を漏れなく記載します。なお、振込先として複数の金融機関の口座などを指定することも可能です。また、可能であれば金融機関コードと支店コードも併せて記載するようにしましょう。

振込先の記載方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

請求書の振込先の記載項目とは?書き方やポイントを解説

10.振込手数料
振込手数料の負担者をどちらとするかは企業によって異なります。原則として、債務者である発注側が支払いますが、双方で事前に取り決めた契約を優先するのがルールです。取引先に負担をしてもらう場合は、「恐れ入りますが振込手数料はお客様の負担でお願いいたします」というように丁寧な一言を請求書に添えましょう。

請求書の振込手数料についての詳細は、以下の記事を参考にしてください。

振込手数料はどちらが負担する?請求書への記載例や依頼方法も解説!

請求書を書く際に注意すること

請求書を書く際には、次の点に注意しましょう。

「御中」「様」の使い分け

「御中」と「様」の使い分けを間違えるとマナー違反になるので注意しましょう。会社や部署など、組織宛てに請求書を送付する場合は「御中」を用いて以下のように記載します。

・〇〇株式会社 御中
・〇〇株式会社 経理部 御中

一方、担当者宛に請求書を送付する場合は「様」を用います。「殿」は目上の人が目下の人に対して使う敬称なので、請求書には用いない方が無難でしょう。マナー違反を防ぐためにも「様」を用いることを推奨します。また、〇〇株式会社御中✕✕様のように、会社名と担当者名の両方に宛名を付けるのは誤りです。この場合は担当者名に「様」を付けるのが適しています。

さらに気をつけたいのは、株式会社を(株)と略すことや前株と後株を間違えることです。会社名を略すことや株式会社の位置を間違えるのは失礼に当たるので、注意する必要があります。

押印の仕方

押印は署名の最後のひと文字にかかるように押すようにしましょう。署名にかかっていないと無効になってしまう可能性があるからです。また、法人が請求書に押す印鑑は正方形の「角印」を使うことが多い傾向にあります。角印は「認印」に分類され、書類に対しての”確認”や”承認”を行ったことを証明できます。一方、個人やフリーランスは「丸印」や「角印」ではなく、請求書には普段から用いている印鑑を用いるのが一般的です。信頼性を高めるために事業用の印鑑を用意することも推奨されています。

経理業務の自動化と一元管理なら「請求管理ロボ」がおすすめ!

経理担当者の負担を緩和し、数字ズレのリスクを削減したいとお考えの方は、経理業務の自動化と一元管理ができるクラウドサービス「請求管理ロボ」の導入をご検討下さい。
「請求管理ロボ」には次のような特徴があります。

・充実したサポート
組織内での「請求管理ロボ」定着化に向け、伴走型の支援を行います。500を超える豊富な導入実績から得たノウハウを活用し、スムーズな導入・運用をお手伝いいたします。

・さまざまな請求方法への対応
銀行払い・クレジットカード払い・口座振替といったさまざまな決済手段、年間払い・月払いなどの支払頻度など取引先のニーズに合わせて決済方法を組み合わせることが可能です。決済手段ごとにオペレーションを切り分けていた組織でも一本化することが可能です。

・優れたシステム連携
すでに導入されている、SalesforceやKintoneなどのSFAや弥生会計・freeeといった会計システムとの連携が可能です。人力作業が必要ないため、ミス無くスピーディに業務が行われます。

・受注から集金まで一気通貫でのデータ管理
受注から請求まで一元的に管理でき、請求対応の消込を自動で行うことができます。顧客別の手数料有無も設定により自動管理が可能なため、ミスのない経理処理を実現できます。

・コミュニケーションコスト削減
請求状況を全社員がクラウド上で確認できるので、営業と経理のやり取りが減り、コミュニケーションコストの削減につながります。

まとめ

今回は、請求書の書き方や記載事項、注意点についてお伝えしました。請求書の書き方は明確なルールがないからこそ、読みやすく工夫して作成する必要があります。経理担当者の負担とミスを減らして請求業務を効率化するためにも、ぜひ「請求管理ロボ」をご検討ください。

監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。
  • 請求書の作成から発行まで自動化「請求管理ロボ」
  • 請求管理ロボ