証憑とは何か?書類の種類や保存期間なども併せて解説

経理

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証憑という言葉をご存じでしょうか。日常ではあまり使わない言葉のため、その意味について詳しく知らない人も多いでしょう。証憑は、ビジネスシーンでは頻繁に使われる言葉です。企業会計において証憑は欠かせない書類なので、しっかりと内容を理解する必要があります。

この記事では、証憑の意味と正しい使い方・証憑書類の詳細についてご説明します。経理担当者だけではなく、すべての人が必ず押さえておきたい言葉なので、参考にしてみてください。

※目次※
1.証憑とは
2.証憑書類の種類
3.証憑書類の保存期間
4.保存期間を守らなかった場合の罰則
5.証憑書類を効率的に保管するなら電子化がおすすめ
6.電子化させるために知っておくべきルール
7.請求書の電子化なら「請求管理ロボ」がおすすめ!
8.まとめ

証憑とは


証憑とは、「取引が成立したことを立証するための書類」です。意味をわかりやすくするため、書類という言葉を加えて「証憑書類」と表現する場合もあります。会計や取引の記録について正確かつ真実性を担保して記した書類を、証憑と呼びます。企業間の取引に関する書類では「証拠の書類」とは表現せず、あえて「証憑」と呼ぶ方が望ましいです。

たとえば「ある商品を決められた個数で納品したことの証憑として、納品書を発行する」といった使われ方をします。こうすることで、取引する商品の種類と数にお互いが同意し、それを納品したと証明することが可能となるのです。証憑は納品という行為の証明だけでなく、商品名や数にも同意した事実を証明するエビデンスになります。

証憑の具体例

証憑書類の一例として、領収書や請求書などの経費計上や申告をする際に必要な書類があります。企業の場合は、納品書や契約書も証憑書類の一種です。また、社員への給与支払いに関する書類も証憑に含まれます。

証憑はおもに金銭に関わる情報について記載されているため、会計や経理の担当者によって扱われることが一般的です。場合によっては人事異動に関する内容も含まれており、人事部やほかの部署で扱われることもあります。

証憑を発行する目的

証憑書類の発行目的は、取引が口約束ではないことを証明することです。取引をした人がお互いに同意し、その結果として取引が決定したということを証拠として残します。証憑書類は取引において重要な資料になるため、二重チェックをして徹底的に管理している会社も多いです。

証憑書類は原則として7年間の保管が必要になりますが、個人の場合は5年間の保存が一般的です。ただし、帳簿の保存については税法で決まっているため、現金出納帳は7年間保存しましょう。

証憑書類をしっかりと整理することは、取引の適正管理につながります。会社の信頼や業務の効率化にも関係する重要な意味を持つことであるため、慎重な対応が求められます。

証憑書類の種類


証憑書類にはさまざまな種類があり、「売上関係」「仕入関係」「従業員関係」「その他」とグルーピングすることが可能です。ここでは、証憑書類の種類をご説明します。

売上関係

「契約書」「請求書」「領収書」などの書類は、金銭的な取引がどのように行われたのかを示す書類で、証憑書類に当たります。

証憑書類を残すことで、取引や経費に妥当性があるかどうかを判断することが可能になります。売上関係の書類は企業の経営や業績に直結するため、しっかりと確認をしながら作成し、管理も徹底してください。

仕入関係

取引をする際には、仕入れに関する証明を残すことが大切です。万が一、証明できる書類がないと、ミスが起きたときにトラブルが発生してしまうためです。

たとえば、原材料を100個発注したのに100箱届いてしまった場合、入荷数に大幅な違いが出てしまいます。この場合、数だけでなく支払い額も大幅に増えてしまうことになるでしょう。

発注数を口頭でしか伝えていなかった場合、どちらにミスがあったかわからずトラブルになってしまいます。そこで、証憑として「発注書」「納品書」を作成しておくことで、証拠としてトラブルの解決に役立ってくれます。

発注書や納品書などの証憑書類は、発注や納品などの仕入れに関する一連の流れを裏付ける大切な書類です。在庫数が多い大企業は、原材料や商品を数えて管理することは不可能なため、発注書や納品書を参考に在庫管理をしています。

従業員関係

従業員との取引を証明する書類も、証憑になります。たとえば「履歴書」「雇用契約書」「退職届」「給与支払明細書」などが証憑として挙げられます。

労働者と使用者という関係でも、ある種の取引だと考えられるでしょう。そのため、企業は従業員を雇うときの条件や給与などを証明するために、証憑書類を作成するのです。

従業員関係の証憑は個人情報が含まれるものが多いため、厳重な管理と適切な処分方法が求められます。

その他

上記以外の書類や契約書も、取引に関するものは証憑になります。

たとえば、「利用明細」「口座の通帳」「賃貸借契約書」「返済予定表」などが一例として挙げられます。こういった書類は種類別に分類したうえで、しっかり管理しておくといいでしょう。証憑の管理方法が適切でないと、使いたいときに見つからなくなってしまうためです。

契約の変更や税務調査など、急に証憑書類が必要になることも多いです。基本的には種類別かつ日付順にファイリングし、部外者が入れない場所で管理しましょう。

証憑書類の保存期間


証憑書類の保存が重要だということはお伝えしてきましたが、実際にどれほどの期間保存しておけばいいのでしょうか。ここからは、該当する法令ごとに証憑書類を保管する期間について解説します。

税法での保存期間

帳簿などの税法に関わる証憑書類は、一律で7年間の保管義務があります。ただし、欠損金が生じた事業年度の帳簿など、一部企業会計に関する書類は10年間の保管が必要です。7年間の保存と10年間の保存を区別するのは手間がかかるため、一律で10年間保存しておくと間違いが起きにくいでしょう。

【7年間の保存が必要なおもな書類】
仕訳帳、総勘定元帳、現金出納帳、売掛金元帳・買掛金元帳、固定資産台帳、売上帳・仕入帳、棚卸表、貸借対照表・損益計算書、決算に関して作成されたその他の書類、注文書・契約書・送り状・領収書・見積書、資産の譲渡、課税仕入れ、課税貨物の保税地域からの引取に関する事項

会社法での保存期間

会社法に関わる書類は、株主などに閲覧させる「備置き書類」は5年、そうでないものに関しては10年の保管が義務付けられています。

【5年間の保存が必要なおもな書類】
計算書類、事業報告、監査報告、会計監査報告

【10年間の保存が必要なおもな書類】
会計帳簿及び事業に関する重要な資料、計算書類

保存期間を守らなかった場合の罰則

もしも紹介してきた請求書や帳簿などを保存しなかった場合、どのような罰則が科されるのでしょうか。保存期間を守らなかった場合の罰則としては、以下のようなものが挙げられます。

・青色申告を取り消される
・欠損金が繰越できない
・仕入れの消費税額が控除されない
・税務署に有利な推計課税が課される
・100万円以下の過料

よほど悪質なケースでなければ、指導が入るだけで罰則がないケースもあります。とくに、過料についてはほとんど科されることはないので、知識として知っておくだけで問題ありません。

万が一上記のような罰則が科されると、企業にとって大きな損失になってしまいます。しっかりと保存期間は遵守するようにしましょう。

証憑書類を効率的に保管するなら電子化がおすすめ


社内で証憑書類の保管をするためには、管理にかかる人的・時間的コストや保管するためのスペースを必要としてしまいます。そのため、証憑書類を管理することが大きな業務負担になってしまっている企業も多いのではないでしょうか。

もしも現在、社内の証憑書類の管理に課題を感じている場合は、証憑書類を電子化して保管しておくことをおすすめします。電子化とは、必要書類をPDFや画像データとして保管しておく方法のことです。ここでは、証憑書類を電子化するメリットとデメリットについて紹介します。

電子化させるメリット

証憑書類をペーパーレス化すると、以下のようなメリットが得られます。

・紙や管理コスト削減
・省スペース
・リモートワークへの対応
・書類の検索性が上がる
・書類の紛失や劣化を防げる

証憑書類をデータ化すると、紙を印刷したりファイリングしたりする手間が不要となるため、コストの削減が叶います。データ保管となるため、保管庫や書類棚などの設置が不要となり、省スペースも実現できるでしょう。

また、データとして保管していれば、リモートワークで社内にいない従業員でも書類の確認ができるようになります。検索性が高く紛失や劣化のリスクがないため、使い勝手が向上して安心感も増すでしょう。

電子化させるデメリット

証憑書類の電子化にはメリットが豊富ですが、反対にデメリットもあるため注意しましょう。考えられるデメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

・導入コストがかかる
・情報漏洩の危険性がある
・視認性が下がる可能性がある

電子化を導入する際は、最初に専用システムの構築やスキャナーなどの用意が必要です。また、外部からの不正アクセスや社員の管理情報体制によっては、情報漏洩が起きてしまう恐れがあります。必ず、パスワードの設定やセキュリティソフトの使用を徹底し、情報を保護する環境を構築しましょう。大きなサイズの紙をデータ化するときは、サイズが縮小されることによる視認性の低下にも注意が必要です。

電子化させるために知っておくべきルール


証憑書類を電子化するときは、単に書類をパソコンに取り込んで保管するだけでは不十分です。企業には、しっかりと電子化にかかわる法令を踏まえ、正しく保管することが求められます。

ここでは、証憑書類の電子化を導入するときに押さえておきたいルールを定めた法令を紹介します。あらかじめ内容を把握しておき、正しく電子化を導入しましょう。

e-文書法

e-文書法は、紙媒体の書類を電子データで保存することを可能と定めた法律です。対象となるのは、保存の義務があるすべての文書です。この法令では、具体的に以下のようなことについて定められています。

・見読性:電子化されたデータがパソコンやスマートフォンなどで読めること
・完全性:電子データが改ざんされないように、消去や変更の事実を残せること
・検索性:閲覧したいデータをすぐに検索できること
・機密性:アクセスできる権限を制限し、それ以外からのアクセスを防ぐこと

電子帳簿保存法

電子帳簿保存法は、電子計算機を活用して作成する書類の保存に関する特例について定めた法律です。対象となるのは、契約書や請求書、領収書や見積書などの国税関係の帳簿や書類です。電子化の際は、以下の要件を満たすことが求められています。

・真実性の確保:200dp以上、RGB256段調以上の解像度で保管し、担当者の電子署名があることなど
・可視性の確保:カラーで書類を確認でき、取引年月日や勘定科目などで検索できること

なお、手書きで作成した仕訳表や総勘定元帳などの主要帳簿や、手書きで作成した請求書の写しなど、一部書類は電子保存が認められていません。必ず導入前に、電子化が可能な書類かどうかを確認するようにしましょう。

請求書の電子化なら「請求管理ロボ」がおすすめ!

請求管理ロボ
証憑書類は長期間の保管が義務付けられており、管理業務には多くの人的・時間的コストがかかってしまいます。そのため効率的な管理を目指すなら、省スペースや利便性の高い電子管理がおすすめです。

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まとめ

証憑書類とは、取引が成立したことを立証するための書類です。証憑書類は取引の証拠となって企業間のトラブルを防ぐほか、税法や会社法で保存が義務付けられているため、必ず指定された期間中は適切に保存しておくようにしましょう。

請求書などの証憑書類を保管するためには、多くの人的・時間的コストがかかります。データを電子化して保存することは、省スペースや検索性の向上などのメリットをもたらします。現在の証憑書類の保管方法に課題を感じている企業は、電子化を検討してみてはいかがでしょうか。
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【監修】ROBOT PAYMENT フィナンシャルクラウド事業部

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