請求書作成アプリで業務効率化!おすすめアプリ6選と各機能も解説

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請求書の作成は、会社が取引先から販売代金を回収し、本業を回していくうえで欠かせない業務です。しかしながら、ミスの許されない金銭授受に関する書類であるその性質上、作成から送付には多大な時間と手間がかかっていました。

昨今では、そんな課題を一気に解消してくれる手段がいくつか存在します。その代表のひとつが、スマホからでも手軽に利用できる「請求書作成アプリ」です。

本記事では、請求書作成の流れに触れつつ、請求書作成アプリのメリット・注意点や、おすすめのアプリについても解説します。請求業務の効率化にお悩みの事業者様は、ぜひご一読ください。

請求書作成の流れはどんなもの?

ここではまず、実際に請求書を作成発送する際の業務フローを確認してみましょう。

請求金額を確定する

掛け払いを行っている企業の場合、所定の締め日を過ぎると当月の取引内容が確定します。取引が複数回ある場合は、その都度請求書を作成するというやり方ももちろんありますが、請求書には複数件の取引をまとめて記載することが認められています。

具体的には、当該取引先へ販売した数量・金額を確定し、1枚の請求書へ落とし込むというやり方です。こうすることで、請求書を複数枚作成する手間が省け、事務負担が軽減されます。

請求書を作成・印刷する

請求書の記載事項については、国税庁により以下5つの項目が定められています。

①書類作成者の氏名または名称
②取引年月日
③取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④税率ごとに区分して合計した税込対価の額
⑤書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

請求書作成の際には、これらの記載事項に漏れやミスがないことを確認してから承認に回すようにしましょう。ちなみに、小売業・飲食店業・タクシー等を営む事業者が交付する書類については、⑤の記載を省略することができます。

なお、チェックを経て完成した請求書は、相手先へ送付する必要があります。DXや電子帳簿保存への推進が進む近年では、インターネット経由で送付することも容易となりましたが、取引先が諸般の事情で対応していない場合は、印刷して紙ベースで送付しましょう。

送り状を封入する

紙ベースで送付する場合、意外と忘れがちなのが「送り状」の同封です。送り状の記載により、送付内容の正確性を万全にするとともに、請求書が在中していることを明確化することで、取引先の確認漏れといった事務的ミスの防止にも役立ちます。

郵送する

PCやFAXの普及した現在において、郵送は今やアナログな方法ですが、コストや設備の問題、あるいは業界の慣習から未だに利用されているケースも散見されます。

ただし、土日・祝日を挟むと送達が遅れることと、紛失の可能性が否定できず、請求書の送付においては必ずしも安全とはいえないという点に注意が必要です。

いずれの方法で送るにせよ、控えは手元に残しておき、間違いなく送付したという事実を確認できるようにしておきましょう。

請求書アプリを利用してみよう

バックオフィス業務におけるシステム化・クラウド化が進む昨今では、請求業務においても簡便に利用できる請求書アプリがいくつも登場しています。
ここでは請求書アプリの概要と、請求書アプリを業務に取り入れるメリット、利用上の注意点について解説します。

請求書アプリとは

請求書アプリ(請求書作成アプリ)は文字通り、請求書作成から発送までの業務をPC・スマホから行うことができるアプリケーションのことを指します。

なお、スマホからも使用できる都合上、動作環境を満たすPCと大容量のストレージが必要な「オンプレミス型」ではなく、Android・iOSなど端末を問わず使用できる「クラウド型」のサービスが多くなっています。

機能としては「請求書システム」と似通った部分もありますが、サービスによって取引先も登録が必要となる請求書システムとは異なり、請求書アプリは取引先がメールでの請求書受信に承諾していれば、すぐに使用可能となるのが特徴です。

また、請求書アプリの請求書作成機能は見積書・納品書と紐付いている場合が多く、請求書への転記機能で必須項目のほとんどを埋めてくれるため、工数の削減につながります。

請求書アプリを使うメリット

請求書アプリを利用することで、従来の手入力・郵送で発生するコストおよびリスクを、大幅に削減することができます。

郵送による請求書の送付には、封筒代・切手代・書留料金・人件費などといった多くの経費がかかります。さらには、手書き・手入力・送付前のチェック作業などにかける時間も費やさざるを得ません。しかし、それらは直接会社の利益につながるものではないため、可能な限り削減するのが望ましいです。

また、時間と労力を要するということは、反復作業の中でヒューマンエラーによる事務ミスが発生する可能性が高まるという意味でもあります。先述したように、郵送途上の紛失・情報漏えいのリスクも捨てきれません。

そういった業務の大半を請求書アプリで自動化することにより、会社のコア業務へ注力できるようになるだけでなく、自社側のミスや郵送トラブルによる請求漏れ・売上金の未回収のリスクをある程度防ぐことができるのです。

アプリでいつでも請求書が作成できるようになれば、リモートワークや移動中、外出先からも業務が可能となり、働き方の幅を広げることにもつながるでしょう。

請求書アプリを使う時の注意点

このように多くのメリットがある請求書アプリですが、注意点もいくつか存在します。

まずは、紙ベースの請求書受領を希望する取引先がある場合です。

多くの請求書アプリは郵送代行による請求書送付にも対応していますが、送付の都度、郵送料・手数料がかかるサービスがほとんどです。そのため、紙ベースを希望する取引先の割合が多い企業の場合、サービスの利用料と併せて経費が増大する恐れがあります。

次に、複数人でのアカウント作成やログインに制限がないかについて確認しましょう。

請求作業のボリュームが大きい場合、複数人の担当者が必要となるのはめずらしい話ではありません。しかし、プランによっては同時に2人以上のログインができないといったサービスもあります。業務を円滑に進めるため、自社の請求業務のボリュームに合ったアプリや料金プランを選ぶように心がけましょう。

請求書作成のおすすめアプリ6選

ここでは、業務効率化におすすめの請求書アプリを6つに絞ってご紹介するとともに、それぞれの特徴について解説します。

ROBOT PAYMENTの「請求管理ロボ」

請求管理ロボ」は、株式会社ROBOT PAYMENTの提供する請求業務代行クラウドサービスです。

請求管理ロボは請求書の発行・送付から、集金管理入金消込未入金の催促までを自動で行ってくれるため、請求業務のみならず経理業務全般を大幅に削減できるという特長があります。

フォーマットの自由度が高い請求書は、メール送付・郵送代行・取引先マイページでの受取といった各種方法を選択でき、インボイス制度電子帳簿保存法にも対応しています。

さらに「請求まるなげロボ」を利用すれば、与信審査・債権管理から売掛保証までほぼ全工程を一任することも可能です。

kintone・freee会計・弥生会計といった会計ソフトとのCSV連携にも対応しており、業務効率化とリスク管理を表裏一体で行いたい企業にとっては、心強い味方となる経理サービスといえるでしょう。

Misoca

Misoca(ミソカ)は、見積書 ・納品書・請求書・領収書・検収書の作成に対応したアプリです。フォーム入力形式でかんたんに作成できる見積書から、請求書をはじめとした各書類にそのまま自動で転記することができ、自動メール送信やワンクリックでの郵送代行にも対応しています。

また、弥生会計が提供する会計ソフト(やよいの青色申告・白色申告・各オンライン版)やfreee、マネーフォワードといった他社製会計・申告ソフトとの仕訳連携機能も備えている点もメリットです。導入済みの会計システムと連携することで、決算・確定申告の際の業務フローを大きく変えることなく省力化できるでしょう。

なお、Misocaの無料版では、月間10通までの請求書が作成可能です。有料版では15通・100通まで追加料金無しの年払い2プランがあり、それぞれ16通・101通以降は都度課金が必要となります。

Jimuu

Jimuu(ジムー)は、主にフリーランス・個人事業主向けの見積書・請求書作成アプリです。

無料プランだけでも基本的な請求書の作成が可能ですが、月額料金制で登録できるプレミアムプランでは見積書・注文書・請求書といった基本的な6帳票の作成に対応しています。

有料版ではCSV形式でのエクスポートも可能なため、外部の会計・申告システムと連携する際には、このプレミアムプランへ登録しておくとスムーズです。

ちなみに郵送代行・FAXによる送信については、専用電子マネーの「コイン」による都度払いとなっており、月額料金には含まれていないため留意しておきましょう。

freee会計

freee(フリー)は会計・人事労務・申告など多くのクラウド型バックオフィスサービスを提供しており、請求業務では「freee請求書」がスマホ・タブレットから利用可能となっています。

freee会計アプリとの連携により、請求書発行だけでなく、売掛金管理・入金管理も自動で行うことができるのが特徴です。そのため、ほかの経理業務でもfreeeをメインに利用している事業者の方は特にメリットが大きいでしょう。

また、freee会計に登録してさえいれば、未連携・無料でもほぼ全機能の使用が可能なのも利点です。ログイン人数の上限はありますが、使い勝手をじっくり試したうえでほかの請求アプリ・会計ソフトと比較したいという方にもおすすめです。

Square

Square(スクエア)は電子マネーやクレジットカードなどの電子決済端末・POSレジサービスを軸に、「Square請求書」の名称で請求アプリも提供しています。

無料版でも見積書や請求書を無制限に作成・送付でき、ユーザー数の上限もないという縛りの少なさが大きな特長です。有料版では、さらにマイルストーンに合わせた支払いスケジュールの作成など、より業態にパーソナライズされた多彩な機能が提供されています。

特にプロジェクト方式の業務で、顧客と進捗やステータスを共有しながら進める際に役立つ機能が満載となっているため、フリーランスにもおすすめの請求アプリといえるでしょう。

Invoice Bee

Invoice Bee(インボイスビー)は、中小企業やフリーランス向けの請求書アプリです。

今回ご紹介する中では唯一の海外デベロッパー製アプリで、請求書作成の基本的な機能を網羅しているほか、独創的な機能も多数搭載されており、主に海外からのレビューで高評価を得ています。

特に、ディスプレイに表示した請求書にそのまま署名(サイン)が可能な機能と、支払い期限が近づくとリマインドしてくれる機能は、ほかのアプリにはない珍しい特徴といえるでしょう。

現時点では日本語未対応ですが、国産の会計システムとの連携をそこまで重視せず、国際的な請求書アプリを使ってみたい方は一度触れてみる価値のあるサービスとなっています。

また、Paypal決済などの国外取引の多い業種や、貿易商といった事業者様にもおすすめです。

もしもの請求漏れには「1click後払い」で準備を!

これまでに挙げたアプリはいずれも優秀な請求書作成機能を備え、業務効率化に役立つものばかりです。しかし、請求漏れ・入金漏れの可能性を完全にゼロにすることは難しいという点には留意しましょう。

業務フローの自動化が進み、担当者の関与が少なくなることでチェック態勢が緩むパターンも考えられます。そして何より、自社がきちんと請求完了したとしても、取引先の事務ミスや資金繰りによる入金遅延の可能性は依然として残ったままなのです。

そのような万が一の事態に備えるためには、ROBOT PAYMENTの提供する支払い延長サービス「1click後払い」へのご登録が効果的です。

「1click後払い」では、お手持ちのクレジットカードの限度枠を利用し、最大60日間の支払い期限延長が可能です。ご利用に煩雑な審査は不要で、当初の期日には事業者様名義で弊社が支払いを代行し、お取引先に期限延長の事実が伝わることはありませんので、安心してご利用いただけます。

請求漏れの発覚あるいは突発的な入金遅延が発生し、他企業への支払いが滞りそうな状況でも、時間と心に余裕をもった資金繰りで対応していただける、安心・安全のサービスです。

平時の資金繰り調整にももちろんご利用いただけますので、請求アプリの利用開始をお考えの機会には、ぜひ当サービスの導入をご検討ください。

まとめ

請求業務はバックオフィス業務の中でも重要かつ大きなボリュームを占めますが、本業に注力したい企業にとっては、時間的にも経費的にも削減すべき課題のひとつです。

ご紹介してきたようなPC・スマホから使える請求アプリを利用することで、時間の短縮・ヒューマンエラーの削減・経費削減・働き方の多様化など、多くのメリットを享受することができるでしょう。

ただし、自社の業態や取引先の希望、規模感に合ったアプリを選ぶこと、入金遅延の可能性は残ることには注意が必要です。与信管理や、売掛保証の機能をもったサービス・アプリを選ぶことも一考しましょう。

また、業務効率化と併せ、請求アプリだけでは対処の難しい入金管理・回収のリスクを低減したい場合には、「1click後払い」をはじめとした期日延長サービスへの加入を検討しておくとよいでしょう。

監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。
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