請求書の郵送の仕方は?送付状や封筒の書き方、郵送時の注意点を知ろう

請求書

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請求書の発行は法律で義務付けられているものではないため、郵送方法の明確なルールが存在しません。しかしながら、相手に確実に届くようにすることや最低限のマナーを守ることは大切です。
そこでこの記事では、郵送方法の概要や送付状、封筒の書き方、郵送のメリット・デメリットを解説します。また、請求書を郵送するにあたっての注意点や、郵送を効率化するための方法について分かりやすくご紹介します。会社の心証を良くするためにも、きちんとした請求書の郵送の仕方を身につけましょう。

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請求書の郵送方法

ここでは、請求書の郵送方法や請求書・送付状の書き方についてご紹介します。

請求書を郵送する際に用意するもの

請求書を郵送するにあたって、以下のものを用意しましょう。

・請求書
・封筒
・送付状
・「請求書在中」のスタンプ(なければ手書きでも可)
・切手

請求書の詳しい書き方については、以下の記事で解説しています。
「請求書の書き方とは?記載事項や注意点を分かりやすく解説!」

郵送用の送付状の書き方

請求書を郵送する際は、送付状を同封するのがマナーです。請求書における送付状は請求の概要や挨拶を記載します。送付状を添えることはビジネスマナーだけでなく、請求先の間違いを防ぐ役割があります。送付状に書く項目は、「請求書に同封する「鏡(かがみ)」とは?」に詳しい記載がありますので、そちらも合わせてご覧ください。

書類の折り方・封入の仕方

相手が封筒を開けて最初に送付状を確認できるように、請求書の上に送付状を重ねましょう。

請求書を長形3号封筒へ封入する際には書類を「三つ折り」にするのが基本的なマナーです。三つ折りにする際は、印字面を内側にし、用紙の下を先に内側に折ってから上を内側に折るのがポイントです。この折り方であれば、相手が書類を開いた際に最初に自分の宛名を確認できるため、好印象を与えられます。
書類の折り方ひとつでも相手方が受ける印象に少なからず影響を与えます。このような小さな気遣いが自社への信頼感へ繋がっていくことも充分に考えられます。マナーを大切に、丁寧な作業を心掛けましょう。り方ひとつでも相手方が受ける印象に少なからず影響を与えるため、書類作成から折り方、郵送まで丁寧に取り組むことが重要です。

封筒の選び方

ビジネス文書で利用頻度の高いA4サイズの用紙を送付する際には主に「長形3号(長3)」や「角形2号(角2)」が利用されます。ここでは、この2つの封筒について解説します。

・長形3号(長3) サイズ:120mm×235mm
「長形3号(長3)」は定形郵便物の中で最大サイズの封筒です。A4サイズの書類を三つ折で封入することができるため、ビジネスの現場では利用頻度の高い封筒だと言えます。
切手の料金は、厚さ1cm以下・重量50g以下であれば定形郵便となり、25g以内は84円・25〜50gは94円です。主にコスト面で請求書をはじめ定期的に発生する書類の送付に適していることから、比較的汎用性の高い封筒だと言えるでしょう。

・角形2号(角2) サイズ:240mm×332mm
「角形2号(角2)」はA4サイズの書類を折らずにそのまま封入することができる封筒です。切手の料金定形外郵便の扱いとなり、50g以内は120円、50~100gは140円です。
角形2号は履歴書・職務経歴書、または契約書といった「特に折り目を付けることが望ましくない書類」の郵送に用いられる場合が多く、こうした書類はマナー上クリアファイルへまとめてから封入・送付されることもあり比較的重要度の高い書類の送付に利用される封筒だと言えるでしょう。

封筒は「窓付封筒」を使用することをおすすめします。「窓付封筒」を使用することで、宛名を書く、または宛名シールを貼るなどの手間が省けて郵送業務の効率化が図れるからです。
なお、窓付封筒を使用して宛名を記載する際は、封筒の窓の位置に合うように注意しましょう。

さらに請求業務の効率化を図りたい場合は、のりやテープ付きの封筒を使用することをおすすめします。

封筒の書き方

請求書を送付する封筒にも書き方のマナーがあります。

表面の書き方は以下のとおりです。

・郵便番号
郵便番号を記載する枠のある場合はその中に、枠のない場合であっても「123-4567」のような形で封筒の右上部に記載しましょう。

・宛先の住所
宛先の住所は端から1~1.5cm程度空けて、可能であれば1行で記載しましょう。2行目までかかる場合は、1字下げて書き出します。原則として、住所の数字は漢数字を用います。
この際、都道府県名から記載することをおすすめします。現在は郵便番号や住所の記載に不備があったとしても郵送は可能ですが、マナー上好ましくはありません。遅延などのトラブルを避けるためにも、省略はせずしっかりと県名から記載を行いましょう。

・宛先の会社名・部署名・役職名・氏名
中央よりやや右に寄せ、住所より1字下げて書き出しましょう。失礼にあたるため、企業名は(株)(有)のように省略せず、必ず「株式会社」「有限会社」のような正式名称で記載します。
担当者名が不明の場合はご担当者様と記載しても問題ありません。会社名や部署名には「御中」、氏名には「様」を用い、会社名や部署名、氏名の漢字を間違えたり、省略したりしないように注意します。「御中」と「様」を併用して用いることはありません。

・添え字
左下に「請求書在中」など添え字を記載します。請求書が封入されていることが伝われば、スタンプや印刷の利用、手書きでも問題ありません。

添え字について、詳しくは以下の記事で解説しています。
「「請求書在中」の意味は?スタンプは必要?封書を送る際に押さえておくべきマナーを解説!」

「請求書在中」の意味は?スタンプは必要?封書を送る際に押さえておくべきマナーを解説!

裏面の書き方は以下のとおりです。

・送付日
送付日は左上に記載します。「令和〇〇年〇月〇日」というように漢数字を用いましょう。

・郵便番号
裏面中央に継ぎ目がある場合には住所の上・継ぎ目の右側に、継ぎ目がない場合には封筒左下へ郵便番号を記載しましょう。封筒の中には左最下部に7桁の郵便番号を記載する枠が設けられているものもあり、こうした枠がある場合には住所の下へ記載をする形になります。

・差出人の住所・氏名
裏面に継ぎ目がある場合は、継ぎ目を境にして右側に住所を、左側に氏名を記載しましょう。一方、継ぎ目がない場合は、差出人の住所・氏名を左側に寄せて記載します。

・〆(封じ目)
封じ目は宛名の本人しか開封することができないようにするために用います。勝手に他社宛の封書を開封した場合は「信書開封罪」にあたるため、注意が必要です。封字には締めるという意味の「〆」や「封」、より重要な書類に用いる「緘(かん)」などがありますが、迷った場合は一般的に用いられる「〆」や「封」を使用しましょう。

郵送のメリットとデメリット

請求書を郵送するメリットは、印刷した請求書の原本と控えを紙で保管するため、改ざんされるリスクが少ない点です。また、なかには紙でなければ受け取らない企業もあるため、そのような企業にも対応できる点もメリットと言えるでしょう。

一方、デメリットは封書や投函作業など、手間や時間がかかる点です。また、郵送してから到着まで約2~3日かかるため、タイムラグがある点もデメリットでしょう。さらに、請求書を送付したという履歴を残すためには、配達記録郵便や簡易書留にする必要があり、コストがかかります。

郵送時に注意すること

ここでは、郵送時に注意することを4点ご紹介します。

中身が見えない封筒を使用する

請求書はビジネスの取引を証明する信書に該当する書類です。したがって、第三者に内容を知られないようにするために、中身が見えない封筒を使用しなければなりません。特に請求書は金銭のやり取りを記載しているため、細心の注意が必要です。

市販の白い封筒は透けやすいため、請求書の郵送には適していません。請求書を郵送する際は、グレーやブルー緑の封筒を選択しましょう。また、厚めの封筒や透け防止の加工済みの封筒を採用するのもひとつの手段です。

郵便物の重さに適した切手を貼る

郵送する際は念のために重さを図るか、郵便窓口で郵送を依頼することを推奨します。通常であれば84円(2020年9月時点)の切手で郵送できますが、封筒が重い場合や封入する書類の枚数が多い場合は注意が必要です。

差出人の住所を記載していても、配達区域外の場合やすでに消印されてしまっている場合は受取人が不足分の料金を支払わなければなりません。そのようなことになれば、大変失礼にあたるため、郵送前に「重さ」「厚み」「サイズ」はしっかりと確認しましょう。

原則として普通郵便か速達で送付する

請求書を送付する際には「普通郵便」での送付が一般的です。「速達」でも問題ありません。

前述のとおり、請求書は信書に該当する書類です。したがって、原則として信書の配送が可能な日本郵便のサービスで送付しなければなりません。
日本郵便のサービスでも、ゆうパック、ゆうメールで請求書を送ることはできません。
一部の運送業者では信書を送ることができるサービスを提供していますが、そのような特別な場合を除いて信書を送付すると、3年以下の懲役または300円以下の罰金が科されます。また、コンプライアンス違反にあたり、社会的信用も失うことも念頭に置いておきましょう。

また「書留」など受取人の受領サインが必要となる方法での送付には注意が必要です。相手先の都合によっては受け取り難く、不便をかけてしまう可能性もあります。

提出期限を事前に確認しておく

取引先の経理処理には「締め日」が設定されており、請求書の送付が遅れると取引先に迷惑をかける場合や、期日までに支払ってもらえない可能性があります。そのため、いつまでに請求書を送付すれば良いのか事前に確認しておくことが重要です。

特に大手企業が取引先の場合は、提出期限まで1週間以上の余裕を持っておかなければなりません。万が一、請求書の送付が間に合わない場合は、事前にメールやFAXで送信した後に原本を送ると良いでしょう。

郵送で請求書を送付する際は、取引先へ到着してから確認してもらうまでの日数を計算し、早めに発送準備をすることがポイントです。

請求書を郵送したのに、支払いがされない場合

請求書送付後、期日を過ぎても支払いがされないケースもあります。ただし、未払いだからといっていきなり取引先に催促するとトラブルの原因となります。何かの手違いで請求書が届いていないなどの事態も想定されるため、自社に不備がないことを確認してからメールや電話で取引先に丁寧な連絡を入れましょう。

請求書の未払いが発生した場合の催促方法については、「請求書の未払いに対する催促方法を解説!未払いリスクの軽減方法なども紹介」に詳しい記載がありますので、そちらも合わせてご覧ください。

請求書の郵送を効率化するには

ここでは、請求書の郵送を効率化するための方法を3点ご紹介します。

封入封緘機を導入する

封入封緘機(インサーター)とは、「書類を折る」「封筒に入れる」「封をする」などの作業を自動化する機械のことです。この機械のメリットは、作業効率が向上する、セキュリティ対策に強い、コストカットできる、などです。

一方、購入コストが高額、導入から移行まで時間を要するなどのデメリットを考慮すると、まずはレンタルから初めてみることをおすすめします。

郵送代行サービスを利用する

郵送代行サービスを利用すれば、請求書の印刷・封入・宛名の記載・郵送までの一連の作業を代行してもらえます。サービス料金も基本料金+1通200円前後のため、比較的安価で利用できるのが特長です。

請求書だけでなく他の書類の代行はもちろん、代行範囲を臨機応変に対応してくれる業者もあります。

ただし、外部に情報が漏えいするリスクもあるため、業者の選定は慎重に行うようにしましょう。

クラウドサービスを導入する

クラウドサービスは、パソコン(サーバー)の所在地を問わず、ネットワークを介してサービスを提供できるシステムです。クラウドサービスのなかには請求業務に特化したものがあります。

このシステムを導入すれば、請求書の作成から郵送まですべての業務の効率化を実現することが可能です。メールと郵便どちらも選択できるため、取引先によって使い分けることもできます。紙媒体の取引が減少すれば、コストや情報漏えい、紛失リスクも軽減できるでしょう。

請求業務の効率化は「請求管理ロボ」にお任せ!

請求書を郵送するためには、請求書の作成から印刷、封入、宛名の記載、郵送まで多くの作業を要します。そこで、請求業務に関するお悩みをお持ちの方は、請求書の発行・送付はもちろん、請求業務に関するあらゆる業務を自動化できるクラウドサービス「請求管理ロボ」にお任せください。

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なお、コンビニ決済、クレジットカード決済、口座振替、銀行振込など、複数の決済手段に対応しているため、企業間取引のみならず、BtoC取引にも活用いただけます。

インボイス制度・電子帳簿保存法にも対応しており、これまでに700社以上の企業に導入され、年間取引請求金額は約2,770億円に上ります。経費の管理や帳簿付け、請求業務にお悩みの企業のご担当者様は、お気軽に「請求管理ロボ」にご相談ください。
監修
【監修】藤田 豪人 株式会社ROBOT PAYMENT 執行役員

2019年当社に入社、執行役員に就任。
当社に入社以前は株式会社カオナビにてコーポレート本部長、複数の情報IT企業にてCMOなどを歴任。
現在は、当社のフィナンシャルクラウド事業及びマーケティング全般を統括。
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