請求書控えはコピー保存でもOK?電子帳簿保存法に対応した請求書控えの保管についても解説

インボイス制度(適格請求書等保存方式)において、適格請求書発行事業者には適格請求書の控え(写し)の保存が義務付けられています。
そこでこの記事では、請求書控えの保存義務やコピー保存の可否、保存期間、電子帳簿保存法に対応した保管について解説します。
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請求書の控えとは?
請求書の控えとは、取引先へ送付する請求書とは別に、請求書の発行者側が保管しておく原本の写しのことです。
発行者側は、請求書の控えを入金待ちのものと入金済みのものと分けてファイリングし、月ごとや取引先ごとで分類して保管しておくと、後から自社内で取引に関する確認を行う際に役立ちます。請求書の控えを入金の状態によって分類・管理することで、取引の状況が把握しやすくなります。
実際に請求書の控えを使って取引状況を確認する流れは、以下の3ステップで行います。
| 請求書の控えを使って取引状況を確認する3ステップ |
|---|
| 1.送付した請求書の控えを「未入金請求書控え」のファイルへ綴じる(入金の確認が行いやすいよう、支払期限順にファイルすることがポイント)。 |
| 2.入金が確認できたものに入金済みと手書きをするか、押印しておく(この際、後から確認する際にスムーズに探し出せるよう、入金された日も記入しておくことがポイント)。 |
| 3.入金済みの請求書を「入金済み請求書控え」のファイルへ綴じる(取引の発生順序を把握しやすいよう、入金された日ではなく請求書の日付順にしておくことがポイント)。 |
請求書控えの保存義務

インボイス制度(適格請求書等保存方式)において、適格請求書発行事業者には適格請求書の控え(写し)の保存が義務付けられています。
ここでは、コピー保存の可否と保存期間についてご説明します。
請求書控えはコピー保存でもOK?
請求書を紙で作成・送付した場合、その控えを紙(コピー)で保存することは問題ありません。
ただし、パソコン等で作成し、電子データ(PDFやメール等)で送付した場合は、その控えデータも「電子取引」に該当するため、原則として電子データのまま保存する必要があります(紙に出力しての保存は原則認められません)。
なお、請求書を紙で受領した場合、受領側は原則として紙の原本を保存しますが、電子帳簿保存法の「スキャナ保存」の要件を満たせば、電子データとして保存し、紙の原本を破棄することも可能です。
スキャナ保存の要件については、以下の国税庁ホームページもあわせてご確認ください。
参照:国税庁「はじめませんか、書類のスキャナ保存」
請求書控えの保存期間
請求書控えの保存期間は、事業者の区分・状況によって以下のとおり異なります。
| 区分 | 保存期間 |
|---|---|
| 個人事業主(消費税免税事業者) | 5年間 |
| 個人事業主(消費税課税事業者・インボイス発行事業者) | 7年間 |
| 法人(欠損金のない事業年度) | 7年間 |
| 法人(欠損金が生じた事業年度) | 10年間 |
| 適格請求書(インボイス)を発行した場合(控えの保存・個人・法人共通) | 7年間 |
※ 通常の請求書(適格請求書以外)の控えは、インボイス制度のように控えの作成・保存を明示的に義務付けた規定はありません。ただし、売上・収入の証明や税務調査への備えとして、上記の期間保存しておくことが推奨されます。
起算日について
・個人事業主の場合:確定申告書の提出期限(通常毎年3月15日)の翌日から起算します。
・法人の場合:各事業年度の確定申告書の提出期限(事業年度終了日の翌日から2か月後)の翌日から起算します。
・適格請求書(インボイス)の場合:課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から起算します。通常の請求書とは起算日の計算方法が異なるため注意が必要です。
消費税の課税事業者またはインボイス発行事業者に該当するBtoB事業者の多くには、実質的に7年間の保存が求められます。
また、会社法上の観点や税務リスクへの備えから、社内規程で10年保存を定めている企業も多くあります。
自社の状況と最新の法令を確認したうえで運用しましょう。
電子帳簿保存法に対応した請求書控えの保管方法

紙で発行した請求書控えの保管方法
前述の通り、電子帳簿保存法施行後であっても、請求書を取引先に紙で送付した場合、請求書控えはコピーして紙で保存しておけば問題ありません。
ただし、電子帳簿保存法の「スキャナ保存」における重要書類要件を満たせば、請求書控えの保存方法を電子データにすることも可能です。
なお、電子帳簿保存法の2021年改正により、スキャナ保存において従来求められていた「適正事務処理要件(相互けん制・定期的な監査の実施・再発防止策の整備など)」は廃止されました。
とはいえ、廃止されたのはあくまで法律上の要件としての適正事務処理要件であり、データの改ざん防止や正確な事務処理のために、社内の運用ルールを文書化・整備しておくことは引き続き重要です。
電子データで発行した請求書控えの保管方法
電子データで発行した請求書控えは、原則として電子データのまま保存する必要があります(紙に出力して保存するだけでは要件を満たしません)。
2024年1月以降、この電子保存義務は全事業者に適用されており、電子データの紙出力保存を認めていた「宥恕措置」は2023年末をもって終了しています。
2024年以降、以下の(1)(2)の両方を満たす事業者については、電子取引データを保存しておくだけでよい「猶予措置」が設けられています。
(1) システム整備が間に合わない・人手不足・資金不足など、原則的な保存ルールに従えなかった相当の理由があること(事前届出は不要)
(2) 税務調査の際に、①電子取引データのダウンロードの求め、②電子データをプリントアウトした書面の提示・提出の求め、のそれぞれに応じられる状態を維持していること
ただし、猶予措置が適用される場合でも、電子取引データ自体の保存は必須です。電子データを保存せずに紙のみで保管することは認められません。
詳細は国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」をご確認ください。
なお、当社の「請求管理ロボ」の電子帳簿保存法に対応した請求書電子化サービスでは、過去の請求書データをクラウド上でいつでも確認でき、保存管理がしやすくなります。 保存スペースの確保や検索性にも優れています。
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