請求書と請求明細書の違いとは?記載事項と作成時の注意点をご紹介!

近年は、請求書とは別に「請求明細書」を発行している企業もありますが、それぞれの書類がどのような機能を持つのか詳しく知らない方もいるのではないでしょうか?
特に「支払明細書」と混同されがちですが、請求明細書とは「代金を請求する側(売手)」が発行する請求金額の内訳を記載した書類であり、支払明細書(「代金を支払う側(買い手)」が発行する支払金額の内訳を記載した書類)とは役割が異なります。
この記事では、請求明細書の記載事項や請求書との違い、請求明細書を作成するメリットやその際の注意点などについて解説します。
あわせて請求明細書の作成を効率化する手段もご紹介していますので、ぜひご一読ください。
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請求明細書とは

請求明細書とは「代金を請求する側(売手)」が発行する請求金額の内訳を記載した書類です。
ここでは、請求書と請求明細書の違いに関して紹介します。
請求書と請求明細書の違い
請求書とは、商品やサービスを提供した際に、対価として金銭の支払いを請求するための書類です。
つまり、請求書と請求明細書は発行する目的が以下のように違います。
・請求書の発行目的:金銭の支払いを請求
・請求明細書の発行目的:請求金額の内訳を記載
一般的に、取引内容が少なく、請求書の中に内訳を書ききれる場合は、請求書のみで済ませることが可能です。
一方、取引件数が多く、請求書1枚に収まらない場合や、詳細な確認が必要な取引では、請求書とは別に請求明細書を作成し、セットで送付するケースがあります。
請求明細書の書き方
請求明細書を適格請求書(インボイス)の一部として扱う場合は、適格請求書の記載要件を満たすことが重要なポイントです。
以前は請求明細書について法令で定められた統一フォーマットはなく、発行元によって書き方はさまざまでしたが、インボイス制度導入以降の現在では以下の2つの作成パターンと6つの必須項目を押さえて書くことが実務上のスタンダードになっています。
インボイス対応の2つの作成パターン
まずは、自社がどちらの形式で作成するかを確認しましょう。
・一体型:請求書と請求明細書を一体型で作成する形式です。インボイス制度に対応した適格請求書の要件を満たす「請求明細書」であれば適格請求書として扱えるため、買い手側も管理が容易になります。
・分離型:「請求書(表紙)」と「請求明細書(別紙)」を分けて作成する形式です。この場合、両方が揃って初めて「適格請求書」として認められるため、相互の関連性を明確にし、セットで保存する必要があります。
6つの必須記載項目
請求明細書が適格請求書として認められるための書き方(必須記載項目)は、以下の6つです。
なお、分離型の場合は、これらを「請求書(表紙)」と「請求明細書(別紙)」の書類全体で満たすように記載します。
① 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
② 取引年月日
③ 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④ 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率
⑤ 税率ごとに区分した消費税額等
⑥ 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称
それぞれの詳細については、「請求書の書き方とは?インボイス対応の記載項目や請求書のタイトル(件名)について解説!」をあわせてご覧ください。
請求明細書の役割と重要性

インボイス制度の導入により、請求明細書(または明細付き請求書)の作成は、単なる「分かりやすさ」のためだけでなく、税務処理上の必須要件を満たすために極めて重要な役割を持つようになりました。
ここでは、実務において請求明細書が果たす具体的な役割を解説します。
正確な税額計算と照合の基盤
適格請求書(インボイス)では、税率ごとに区分した消費税額の記載が義務付けられています。
詳細な内訳が記載された請求明細書があることで、買い手側は「どの商品が軽減税率(8%)で、どれが標準税率(10%)か」を正確に把握でき、仕入税額控除の計算を正しく行うことができます。
逆に、内訳が不明瞭なままだと、税務調査の際に指摘を受けるリスクや、取引先での経理処理が滞る原因となります。
取引の透明性確保とトラブル防止
「数量」「単価」「品番」などが詳細に記載された請求明細書は、納品書や発注書との突き合わせ(検収作業)を容易にします。
「発注した数と違う」「単価が以前と異なる」といった不整合があった場合でも、明細があれば原因を即座に特定でき、修正対応も迅速に行えます。これは、取引先との信頼関係を維持するためにも不可欠な要素です。
法的保存義務への対応
法人税法等により、請求明細書を含む取引の事実を証明する書類(証憑書類)は一定期間の保存が求められます。
保存期間は、法人・個人事業主の別や、欠損金の有無、消費税(インボイス制度)への対応状況などによって異なるため、最新の要件や社内ルールに沿って運用しましょう。
また、請求明細書を電子データで授受した場合(電子取引)は、電子帳簿保存法の要件に従ってデータのまま保存し、取引年月日・取引金額・取引先などで検索できる状態にしておく必要があります。
※要件には例外・緩和もあるため、詳細は最新の国税庁情報・社内ルールをご確認ください。
請求明細書作成時の実務上の注意点

請求明細書を作成する際は、記載内容の正確さはもちろん、インボイス制度特有のルールにも注意が必要です。
消費税の端数処理ルールに注意
インボイス制度では、消費税の端数処理は「1つの適格請求書につき、税率ごとに1回」と定められています。
個々の商品明細ごとに消費税を計算して端数処理を行い、それを合計することは認められていません。
また、値引きが発生する場合も同様で、税率ごとに値引き後の金額を合計し、最後に消費税を計算して端数処理を行います。
値引き時の具体的な計算方法や記載ルールについては、以下の記事で詳しく解説しています。
請求書の値引きはどう書く?マイナスや端数の書き方などを分かりやすく解説!
したがって、請求明細書を作成するシステムやExcelフォーマットが、この「インボイス単位での端数処理」に正しく対応しているかを確認する必要があります。
「一括請求」と「都度請求」の整合性
取引頻度が高い場合、納品の都度「納品書(兼明細書)」を発行し、月末に「一括請求書」を発行するケースがよくあります。
この場合、以下のどちらを「適格請求書(インボイス)」とするかを決めておく必要があります。
・都度の納品書をインボイスとする場合:納品書(兼明細書)の時点で正確な税額計算と端数処理が完了している必要があります。この場合、月末の請求書はあくまで「月次の合計請求額の通知」としての役割となります。
・月末の一括請求書をインボイスとする場合:納品書はあくまで「取引内容の明細」とし、月末の請求書(または添付する請求明細書)で改めて期間中の取引合計に基づき税額計算を行います。この場合、納品書ごとの消費税計算や端数処理は行わず、一括請求の合計額に対して計算します。
この取り決めが曖昧だと、売手と買い手で消費税額にズレが生じる原因となるため、事前に取引先と認識を合わせておくことが重要です。
請求明細書をメールで送付する場合

近年は請求明細書を電子メールで発行、送付する企業が増えつつあります。メールで請求明細書を発行することは、送信者と受信者が双方とも同意していれば法的に問題ありません。業務のオンライン化の波が拡大していることや、人手不足から業務効率の向上が企業に求められていることからも、請求明細書を電子化する企業は今後も増加していくと考えられるでしょう。
ここからは請求明細書をメールで作成、送付する場合に気を付けるべきことを紹介していきます。
取引先への送付方法の通知・確認
メールで請求明細書を送付する場合、いきなり送りつけるのではなく、事前に「今後はメールでお送りします」と取引先へ通知しておくのがビジネスマナーとして重要です。
法的に厳格な書面同意までは必須ではありませんが、取引先によっては「紙の原本が必要」という規定を持っている場合もあるため、トラブル防止のために確認しておきましょう。
また、メール送付の際は、送信元のメールアドレスを事前に伝えておくことをおすすめします。これにより、取引先のセキュリティ設定で迷惑メールに振り分けられるリスクを減らし、確実に届けることができます。
押印の要否と形式の確認
請求明細書をメールで送付する場合、印鑑(社印)の取り扱いについても確認が必要です。
法律上、請求書への押印は義務ではなく、インボイス制度においても必須要件ではありません。
しかし、日本の商習慣として「押印がないと正式な書類として認めない」とする企業も依然として存在します。
そのため、以下の点を確認・検討しましょう。
・押印の要否:取引先が「押印なし」でも受理可能か確認する。
・電子印鑑の活用:押印が必要な場合、紙に押してスキャンするのではなく、「電子印鑑」の画像データを貼り付けるか、「請求管理システム等から印影付きでPDF出力する」方法を採用する。
電子印鑑やシステム出力であれば、ペーパーレス化を維持したまま、取引先の要望にも柔軟に対応できます。
PDF作成と電子帳簿保存法への対応
請求明細書をメールで送る際は、WordやExcelファイルのままではなく、改ざんが難しいPDF形式に変換して送付するのが一般的です。
また、PDF形式(電子データ)で請求明細書を送付・受領した場合、それは電子帳簿保存法の「電子取引」に該当します。この場合、以下のルールを守る必要があります。
・データのまま保存する義務:PDFでやり取りした請求明細書は、データのまま保存しなければなりません(紙に出力して保存することは原則として認められなくなりました)。
・事前承認は不要:以前は税務署への事前承認が必要でしたが、現在は廃止されており、すぐに電子保存を開始できます。
・保存要件の遵守:保存にあたっては、「改ざん防止措置(タイムスタンプの付与や、訂正削除の履歴が残るシステムの利用など)」や「検索機能の確保(日付・金額・取引先で検索できるようにする)」といった要件を満たす必要があります。
具体的な保存要件やについては、以下の国税庁ホームページもあわせてご確認ください。
国税庁ホームページ:電子帳簿保存法が改正されました
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